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連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全120回〕 (第34回・2022/5/26) 感想

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
公式リンク:WebsiteTwitterInstagram
第34回〔全120回〕第7週『ソーミンチャンプルーVSペペロンチーノ』の感想。

 
 

 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


沖縄やんばる地域の比嘉家では、良子(川口春奈)が金吾(渡辺大知)の求婚を受け入れ、両家の顔合わせが行われることに。だがその場に、思いがけない人物が乱入し、てんやわんやの大事件に発展する…。東京では、暢子(黒島結菜)が、勤め先のレストランでオーナーの房子(原田美枝子)を相手に「負けたらクビ」のペペロンチーノ勝負に挑む。先の順番で作ることになった暢子は研究の成果をぶつけるが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/舞台「未来記の番人」)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6
   松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5,7
   中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん)
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
   高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
   帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
     藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※敬称略



脚本家と演出家の仕事が "雑" に感じる原因を考えてみた

なぜ、こんなに、おかしな描写ばかりが続くのか不思議になって、月曜日分から録画を見なおしてみた。

それでわかったのは、脚本家と演出家の仕事が “雑” ってこと。

そんなこと、とっくに気付いていた? 当ブログでも、ずっとそのように書いてきたが、詳細がわかったのだ。

その “雑” の原因は、視聴者の “好意的な脳内補完” に頼り切っていること。

う~ん、違う。もっと正確に表現するなら…

脚本家と演出家しか知らない劇中の事実を、視聴者へ正しく提示してないで、「表現しなくても、わかってますよね?」と思い込んで、どんどん先に進んでいるのだ。

しかし、現実は、 脚本家と演出家しか知らない劇中の事実を、視聴者は知らないから、「なぜ、そうなるの?」と不可解に思って、置いてけぼりを食らい、どんどん内容について行けなくなっているのだ。

なぜ暢子は父が同じ店で働いたことに対して驚かなったの?

例えば…

暢子(黒島結菜)の父・賢三(大森南朋)が、暢子が下宿している沖縄料理居酒屋「あまゆ」で、以前働いていた事実を三郎(片岡鶴太郎)から聞くシーンがあった。

あそこ、劇中の暢子はちょっと驚いた程度でスルーされた。

少なくとも私は、暢子は「ありえん!」と大きく驚いて、父が「あまゆ」で働くことになった経緯を三郎に問い質すと思っていた。

だって、父の親戚と比嘉家は、過去に “因縁” があったのだから、暢子は「父のルーツ」に興味があると勝手に思い込んでいたから。

しかし、脚本家と演出家の頭の中の暢子は、「父のルーツ」に興味関心はない “設定” なのだ。いつ、暢子がその “設定” になったのかは全くわからない。そう、こういうことだ。

二ツ橋が暢子にペペロンチーノの極意を伝授するべきだった

他にもある…

暢子が房子(原田美枝子)に「ペペロンチーノ対決」を無謀にも挑むくだり。

映像をよく見ると、房子が矢作(井之脇海)がつくったペペロンチーノを食べてダメ出した直後に、暢子が房子に文句を言う時に、さりげなく試食をしたことが描かれていた。

また、「あまゆ」で試作を始めた時には、二ツ橋(高嶋政伸)から「単純だが難しいパスタ」だと教わり、レシピ本を持っていた。

これ、次の描写が、まるっとスリっとゴリっとエブリシング抜け落ちているのだ。(小難しい話だから、超天才マジシャン山田奈緒子へのオマージュを盛り込んでみました。わからない方は「山田奈緒子」で検索して…)

当然、試食シーン。ここで、二ツ橋が暢子にペペロンチーノの極意を伝授したほうが良かった。

更に理想は、二ツ橋が暢子に「ペペロンチーノに正解は無い。自分が美味しいと思った味が正解だ」みたいなことを教えて欲しかった。

そうすれば、暢子が、「お手本のようなペペロンチーノ」を食べたことがなくても、「暢子のペペロンチーノ」を模索することに一生懸命になっていても、おかしくないのだ。

それらをやっておけば、ペペロンチーノを食べたことがない「あまゆ」の人たちや智(前田公輝)が、「暢子のペペロンチーノ」を食べてジャッジしても、食べた人が美味しいと思えば、それが「暢子のペペロンチーノ」として “正解” になっても辻褄が合う。

更に、前回の感想に書いた通り、基本的に房子が君主なのだから、“正解” は暢子の中にしかない。

だから、「房子のペペロンチーノ」をつくるか、「房子がオリジナリティを認めざるを得ないような創作料理としてのペペロンチーノ」を暢子はつくるしかないのだ。

そう、後者に話を運ぶためには、スタンダード&オーソドックス&激ウマのペペロンチーノではなく、創作料理として激ウマのペペロンチーノ “もどき”」をつくれば勝てるのだ。

要するに、脚本家と演出家の頭の中の暢子は、ピンチをチャンスに変えて「創作料理」をつくるのが得意な “設定” なのだ。

これなら、地元の高校料理部対抗の料理大会とも繋がるから、連ドラして辻褄が合う。

一向にわからないのが "店の格" と "店の味"…

で、更に付け加えるなら…

暢子が働くイタリアンレストラン「アッラ・フォンターナ(Alla Fontana)」が、どのような店なのかの描写が少な過ぎるのだ。

ある程度の高級店なのはわかる。それなりのコース料理を出す店なのもわかる。

しかし、一向にわからないのが “店の味” なのだ。

イタリア料理として、スタンダード&オーソドックスの王道路線の味なのか…
日本人好みに味がアレンジされたジャパニーズ・イタリアンなのか…
房子が好きな味のイタリアンなのか…

以前、映像で最も伝わり難いのが「味や香り」だと書いた。

その難しいことを、この脚本家と演出家は避けているのだ。

そして、料理監修がつくった料理の映像に責任をお仕着せている。これも間違いだし、“雑” の権化。

伝えたいことは、しっかり映像で描かないと伝わらない!

まだまだ、抜け落ちている描写はあるが…

結局、下記の『脚本プチ講座 第4弾』に書いたように、正しく視聴者に情報提供しないと、視聴者は誤った解釈をしてしまうのだ。

逆に言えば、脚本家と演出家は、伝えたいことがあるなら、しっかり映像で描かないと伝わらないってこと。こんな基本の “基” ができていないのが、今作なのだ。

今作って、出演者にとって、のちに「黒歴史」にならない?

さて、今回の感想だ。皆さんも一緒に「ふ~っ…」

最初に思ったのは、今、売り出し中で個性的な演技派の若手俳優3人、竜星涼さん、宮沢氷魚さん、山田裕貴さんにとって、今作への出演が、のちに「黒歴史」にならないか? という不安だ。

これまで、(専門分野でないから)あまり演技を褒めることはしてこなかったが。

私は、竜星涼さんはドラマ『昭和元禄落語心中』(2018年、NHK総合)の有楽亭与太郎 役で…

宮沢氷魚さんは俳優デビュー作のドラマ『コウノドリ 第2シリーズ』(2017年、TBS) の赤西吾郎 役で…

山田裕貴さんはドラマ&映画『HiGH&LOW』シリーズの村山良樹 役で…

注目した、大きな期待を寄せている俳優さんたちなのだ。そんなお三方を、よくもこんな雑に扱ってくれたなぁ… と。

まあ、このことについては、一番危惧しているのは、ドラマ『時をかける少女』(2016年、日本テレビ)の主人公・芳山未羽 役でテレビドラマ初主演をした時に、「朝ドラのヒロイン向き!」と思って注目してきた黒島結菜さんのことだが…

アバンタイトルから、「騒動至上主義」がさく裂!

二度目の、さて。

ここからが本当の今回について。

アバンタイトルから、「騒動至上主義」がさく裂だ(冷笑)

この展開を全否定はしない。フィクションだし、物語として、このような “山場” がないと平坦になるのは認めるから。

だから、これを「純愛を貫いた」と感動するのも否定はしない。

最も説得量の乏しい賢秀を、説得係にする意味って?

その上で。なぜ、頑なだった良子(川口春奈)が心を開くきっかけになるのが、賢秀(竜星涼)の言動なのか? が、気になり過ぎる。

だって、賢秀って、今作で最も説得力がない登場人物だから、最も適任じゃないと思うのだ。

えっ? 兄だから? 兄妹愛? 悪いが、これまで、そんなこと1ミリも伝わっていないのだが。

説得係は、下地先生が適任だったのでは?

では、誰が適任だったのか?

まあ、いろんな人材が思い浮かぶ。父・賢三を “生かしておけば” 良かった… とか。

中でも、現実的なのは、元・山原高校の音楽教師で、4月から石垣島の高校に勤務している “設定” の下地響子(片桐はいり)だ。

良子も、石川博夫(山田裕貴)も地元出身だ。だから、もう後出しで良いから、下地先生が高校時代の共通の恩師だったことにしてしまう。

で、姉を心配した歌子(上白石萌歌)が下地先生に相談するだけで良いのだ。だって、下地先生は誰よりも行動力があるのだから。

で、石川が比嘉家にやって来た直後に、下地先生が襲来! おっと、降臨! か。

下地なら、賢秀にも歌子にもお説教をした過去があるのだから、またお説教を発動すれば良いだけのこと。

強烈なスペシウム光線で良子と石川をなぎ倒すのだ。「あなた、自分の心に嘘をついてどうすんの!?」って。

なぜなら、下地先生が、今作の登場人物中で、最も世間体を気にせず、先進的な思考回路で、まともなキャラクターに見えているから。

だから、一番、説得力があると思う。

なぜ、賢秀に説得係をさせたのか、大人の事情以外、思い浮かばない…

今回が "対決" なら "小分け" じゃないの?

雑!

第29回で、暢子が入社再試験でつくった「沖縄のそば」は、小鉢に人数分よそって配っていた。
第31回と第32回の「カツどん」は1人1杯。で、今回のペペロンチーノは大皿盛りで2皿。

ここが良く分からないのだ。「カツどん」は “丼もの” だから小分け(1人1杯)なのはわかる。

でも、「沖縄のそば」が小分けだった理由って、“汁物” だから? それとも “試食” や “試験” だから? そういうこと。

今回が “対決” なら “小分け” じゃないの? なぜ、大盛り? 統一性がないのだ。

まあ、「あまゆ」で試作の試食をしていた時が “大盛り” だったから、それを踏襲したのだろうが。明らかに状況は違うわけで。

これ、二ツ橋が暢子に「小分けにしなさい」か「大皿盛りで良いから」とアドバイスをするだけで、二ツ橋は他の従業員とは違う感じが出たし…

何も知らない暢子にペペロンチーノのレシピを教えた可能性も示唆できたと思う。ホント、雑…

房子が、先に暢子のペペロンチーノを食べちゃうと…

「対決」も、本当に雑。

だって、何度も書いて恐縮だが。この店では、房子が君主、独裁なのだ。それこそ、「房子は房子のままで、上等!」と自分で宣言しているようなものなのだ。

そんなアンフェアな対決で、対決を挑んできたズブの素人の方が先に、味見って?

朝ドラだから “性善説” に則って、「房子は不正をしない人」だとしても、独裁者なのだ。

だから、先に暢子のペペロンチーノを食べたら、それを上回るペペロンチーノをつくれちゃう(失笑) まあ、上回る必要もないのだが(苦笑)

むしろ、本来は逆で、先に房子のペペロンチーノをみんなが食べて、美味しさに感嘆して、房子が偉そうに「さあ、この味を超えられるかしら?」じゃないの?

もはや、脚本家と演出家までもが、房子の独裁を後押ししているのだ。こんなアンフェアな対決で、暢子が勝ったとしたら、それこそ茶番劇でしかないような…

あとがき

やっと、あとがきです(ホッ!)
脇役の結婚話や恋バナは、正直どうでも良いです。

でも、今回を見て、主人公・暢子についても、どうでも良くなってきてしまいました。

なぜ、単純なことをやらない、やれないのでしょう?

沖縄から夢を抱いて上京してきた主人公が、社会にもまれながら、父の「暢子は暢子のままで上等」を信じて、健気に頑張るだけで良いのに。

流石に、すべてのエピソード、登場人物に、ここまで説得力が乏しく、強引な展開ばかりが続くと、「土曜日版」だけ見たほうが、精神衛生上、よい感じがしてきました…

あ~あ、今回の感想は、2時間半以上もかけてしまった…(呆)
では、ここまで読んで下さったあなたも、私と一緒に大きく息を吸って…「ふ~っ…」(笑)

 


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【これまでの感想】

第1週『シークワーサーの少女』
1 2 3 4 5 
第2週『別れの沖縄そば』
6 7 8 9 10 
第3週『悩めるサーターアンダギー』
11 12 13 14 15 
第4週『青春ナポリタン』
16 17 18 19 20 
第5週『フーチャンプルーの涙』
21 2223 24 25 
第6週『はじまりのゴーヤーチャンプルー』
26 27 28 29 30 
第7週『ソーミンチャンプルーvsペペロンチーノ』
31 32 33

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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