連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全120回〕 (第30回・2022/5/20) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
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第30回〔全120回〕/第6週『はじまりのゴーヤーチャンプルー』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
暢子(黒島結菜)は銀座のレストランに就職。三郎(片岡鶴太郎)のおかげで鶴見の沖縄居酒屋の二階に下宿も決まり、ひょんなことから兄・賢秀(竜星涼)とも再会。沖縄の実家では、姉の良子(川口春奈)が、村で一番のお金持ちの御曹司・金吾(渡辺大知)から求婚され、友人・石川(山田裕貴)への想いの中で心乱れていた。暢子はレストランでの勤務初日、オーナーの房子(原田美枝子)から目をつけられる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/舞台「未来記の番人」)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3,6週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4,5週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん)
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※敬称略
『はじまりはゴーヤチャンプルー』って何なの?と思ったら
ど頭が主題歌で始まったから「土曜日版」? と、焦ってしまった。
なぜ、私が焦ったのか? このままでは、サブタイトルの『はじまりはゴーヤチャンプルー』って何なの? と、ず~っと思って月曜日から見て来たから。
そしたら、なんと、一応? おまけ? 特別に? わざわざ? これ見よがしに、回想で盛り込んで来た。これを、当ブログでは “後出しジャンケン” と称賛している(苦笑)
全ての "後出しジャンケン" を否定するつもりはないが…
苦笑しつつも称賛したのは、私が全ての “後出しジャンケン” を否定するつもりはないからだ。補足をしないで、空っぽのまますっ飛ばされるより、後付けでも良いから声明してもらった方が良いと思うから。
しかし、今回に於いては、呑気に「こういうわけだったのか!」と手を打つことは到底できない。納得出来る人は幸せだと思う…
「ゴーヤーチャンプルー」が"はじまり"と訴えられても…
なぜ、納得いかないのか? それは、「ゴーヤーチャンプルー」が “はじまり” だと訴えていることに起因する。
説明臭くなるが、良かったらお付き合いして欲しい。今週のサブタイトルが大問題を抱えているのは、一体 “はじまり” とは “何” なのかが不明瞭なことだ。これに尽きる!
好意的な脳内補完に、殆ど意味はない!
今朝に投稿した『脚本プチ講座 第4弾』を読んで下されば、好意的な脳内補完に殆ど意味のないことはお分かりいただけると思うが、ここでは、好意的な脳内補完をしないと内容がわかり難いから、意図的にやってみる。
サブタイトルと内容が合致しないような…
まず、“はじまり” が “家族の絆” だとしよう。
恐らく、日常的に脳内補完をやっている人は次のように考えるはず。主人公が、子どもなりに “家族の絆” を考え、嫌いだったけど食べたゴーヤーの苦さが、今も食べると “家族の絆” を思い出させてくれる… と。
そうなら、再試験で、父の包丁で「ゴーヤーチャンプルー」をつくって合格しないと、サブタイトル詐欺になるのでは?
"はじまり"が"家族の絆"と解釈するのには相当の無理がある
父の包丁が登場したから、話を蒸し返す。
前回の5分過ぎ、厨房にオーナーの房子(原田美枝子)が入ってきて、まな板の上の “暢子の包丁” に触れて見る場面があった。ドラマとしては普通だし、今後の展開に利用するためだと推察するが。
だとしても、暢子が “父の名入りの包丁” を “放置” して… に見えなかっただろうか? もしかして、私だけが “暢子にとって大切なもの” だと思い込んでいるだけ?
要するに、主人公は “父の名入りの包丁” を “放置” するくらいなのだから、“はじまり” が “家族の絆” だと解釈するのには、相当の無理があるってことなのだ。
ただただ、主人公の周囲で起こる騒動を描いているだけ…
では、もう一つ、“はじまり” が “料理の道” だとしよう。
だとしたら、もっとゴーヤーチャンプルーの味が、ゴーヤーのほろ苦さが、暢子の “料理の道” の “はじまり” であるように、印象深く描くべきだったと思う。
それを、回想シーンとして強引に本編へ回想シーンとしてぶち込んで、「さあ、これが暢子の料理の始まりでしたよ~」と主張されても困る。本当に困る。
その理由を別の観点で考えてみよう。もしも、“はじまり” が “料理の道” だとして、この度の “合格” が “料理の道” の一つの結末だとしよう。
そうなると、「起承転結」に例えるなら、「転」がヤング大会での優勝」だろう。では、「承」は何? 「起」は何? そういうこと。起点も曖昧、その続きも騒動ばかり、そして、優勝宣言して、サクッと合格… なのだ。
そう、こんなのドラマじゃないのでは? 物語でもないような。ただただ、主人公の周囲で起こる騒動を描いているだけ。これが今作の実態なのだ。
あとがき
なぜ、今作って、調理器具や食べ物、飲食業の描写が雑で適当なのでしょう? そこだけでも、見ていて気になります。
それに、賢秀を含めて、多少のデフォルメ(誇張)はドラマなので許容しますが、多くの人が見る「朝ドラ」の特性があるので、ほどほどに… とは思います。
今回も、主人公はほんの少しで、脇役の話ばかり。「四兄妹を同時並行に描く」ことは承知していますが、ここまで主人公が埋没するなら、いっそ、主人公枠を外して、四人を並列の位置付けにした群像劇にしちゃえば良いのに。その方が、諦められます…
今週で、子ども時代に蓄えた「継続視聴して、期待する貯金」が、一気に目減りしました。期待するかどうかよりも、不安の方が勝って来た感じです。
5/16(月)にご案内した【脚本プチ講座】の “第4弾” を今朝投稿しました。良かったら、暇な時に読んでみて下さい。ドラマや脚本の理解が、ちょっぴり深まるかも知れません…
ちむどんどんさしみてぃくぃみそーれー
※「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16873/
【これまでの感想】
第1週『シークワーサーの少女』
1 2 3 4 5 土
第2週『別れの沖縄そば』
6 7 8 9 10 土
第3週『悩めるサーターアンダギー』
11 12 13 14 15 土
第4週『青春ナポリタン』
16 17 18 19 20 土
第5週『フーチャンプルーの涙』
21 22> 23 24 25 土
第6週『はじまりのゴーヤーチャンプルー』
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