元彼の遺言状 (第6話・2022/5/16) 感想

フジテレビ系・月9『元彼の遺言状』
公式リンク:Website、twitter、Instagram
第6話『開始1分で犯人が分かる!? 遂に明かされる篠田の正体は…』の感想。
ホストの信玄こと黒丑(望月歩)を介し、同僚の蘭丸(味方良介)から麗子(綾瀬はるか)に依頼が。篠田(大泉洋)と現場の教会へ出向くと、ナンバーワンホストの信長(土井一海)が刺殺されていた。蘭丸によると2人で酒を飲み、寝て起きたら殺されていたという。現場は密室だった。麗子はある理由から弁護を快諾する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:小説・新川帆立「元彼の遺言状」
脚本:杉原憲明(過去作/SUPER RICH、嘘から始まる恋) 第1,2,4,5話
小谷暢亮(過去作/闇の法執行人、DCU) 第3,6話
中園勇也(過去作/脚本協力「SUPER RICH」) 第4話
脚本協力:中園勇也(過去作/脚本協力「SUPER RICH」) 第1,2,5,6話
伊吹一(過去作/地上波ドラマ不明) 第1,2,5,6話
演出:鈴木雅之(過去作/ラジエーションハウス1,2、ショムニ、HERO、婚カツ!) 第1,5話
澤田鎌作(過去作/不毛地帯、監察医 朝顔、ナイト・ドクター) 第2,3話
西岡和宏(過去作/ルパンの娘2020、ラジエーションハウスII) 第4,6話
音楽:川井憲次(過去作/花燃ゆ、すべてがFになる、まんぷく)
今回は"テコ入れ"や"軌道修正が行われたか?自浄能力か?
まだ、クランクアップ(撮影終了)したとの情報が入って来ないから、まだ本編は撮影中だろうか。だとすれば、今作の視聴率や、今作への世間の評判は制作陣に届いているはず。
それなら、今回は “テコ入れ” や “軌道修正” の類が行われた可能性がある。また、クランクアップしているとすれば、スタッフ内での “自浄能力” が働いた… ということだろうか。
これまでの脚本と違った点
上記のように思った理由は、これまでよりも明らかに “謎解きドラマ”、“サスペンスドラマ” として、分かり易くなっていたからだ。それはまず脚本に於いて、以下の2点が違うからだ。
●謎解きの事件以外の描写が少なかったこと
●台詞による「事件発生/推理/解決編」各部の状況説明が多かったこと
これまでの演出と違った点
そして、演出については、以下の2点が大きく違った。
●音声の録音方法や、劇伴の使い方で、台詞が聞き取り易くなったこと
●妙にこだわった演出(カメラの構図や小ネタなど)が少なくなったこと
視聴者に見易く、分かり易くすることに、だいぶ成功した
これらの “違い” によって、俳優陣の演技、事件の内容、謎解きの部分などを、視聴者に見易く、分かり易くすることに、だいぶ成功したと思う。
もちろん、妙な拘り演出やクドい部分が無くなったわけではないが。でも、これまでよりは “マシ” になったのは確か。だから、あとは好みの問題… だと思う。
今一つだった「第3話」担当の小谷暢亮氏の脚本が激変!
それにしても、どうして、このように変わったのだろう?
今回の脚本家は「第3話」を担当した小谷暢亮氏。因みに、興味がある人や忘れた人は、下記のリンクから「第3話」の感想を読んで頂きたいのだが。正直、辛辣な感想だ。脚本も演出(今回とは違う澤田鎌作氏)も一切褒めてはいない。
脚本に合わせて、西岡和宏氏の演出もブラッシュアップ!
しかし、今回はほぼ真逆の感想だ。もちろん、今回の演出を担当した西岡和宏氏の「第4話」の演出は良かったのだ。ただ、過去の3話とは違っていた違和感があった。でも、今回は更にブラッシュアップして来た。
従って、恐らく脚本家や演出家の個人的な才能や能力による違いもあるだろうが、それよりも、プロデューサーをはじめとする政策の上層部が “テコ入れ” や “軌道修正” を指示したのではないかと推測するのだ。
だから、「第6話」が視聴率や世間の話題として評価されれば、今後もこの方法が継続されるかも知れない…
少し前作『ミステリと言うこと勿れ』に寄せたのかも…
本来は、今回くらいが普通だったのだ。
要するに、これまでは、ドラマの中心を「主人公たちのキャラを重視したやり取り」にして、「ミステリーやサスペンスの要素」を優先しなかったから、主人公が、しつこい “金の亡者” の印象ばかりが先走って、事件を解決しているように見えていなかった。
でも今回は、金よりも信念を貫く主人公をメインにしたおかげもあって、主人公がプライドをかけて事件解決しているように見えたのだ。
まあ、その意味では、脚本的な構成も、劇伴や引きの画の使い方などの演出も、過去の成功体験を意識して、少し前作『ミステリと言うこと勿れ』に寄せたのかも…
あとがき
まだ、今作らしいクセは残っていますが、そこを全て削いでしまうと今作である必然性が無くなってしまうので、あとは好みの問題だと思うわけです。
私としては、面白いかどうかは別にして、謎解きドラマ、サスペンスドラマらしくなったと思います。
やはり、「ウザいキャラのコント~ミステリー仕立て~」でなはなく、「個性的なキャラのミステリー~コント風~」とは大きく違うと思うので。これくらいなら、今後も楽しめそう…
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16860/
- 関連記事