連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全120回〕 (第20回・2022/5/6) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
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第20回〔全120回〕/第4週『青春ナポリタン』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
暢子(黒島結菜)は料理部の大会で大きなピンチを迎えるが、沖縄そばをとある料理に変更、形勢逆転を狙う。会場には兄の賢秀(竜星涼)、姉の良子(川口春奈)、妹の歌子(上白石萌歌)に母・優子(仲間由紀恵)も訪れる。良子は思いを寄せる友人の石川(山田裕貴)と、歌子も秘めた片思いの相手・智(前田公輝)と、それぞれに会場で交錯。そして賢秀は自分がのめりこんだ投資話に危うさを感じ始める。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
脚本協力:新井静流(過去作/舞台「未来記の番人」)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1,2,3週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール) 第4週
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん)
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/演出:ちゅらさん4、てっぱん、純と愛、CP:ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/演出:てっぱん、純と愛、CP:第3夜 転・コウ・生)
※敬称略
この感想を読む前に読んで下さい!
冒頭で断っておきます。下記に該当する方は、今回の感想は読まないでください。単純に不愉快になります。なので、事前に断っておきます。該当する方は、すぐに別のページに飛んでください。
●今のところ、面白いと思って見ている人
●好意的な脳内補完を面倒だと思っていない人
●ヤング大会と料理部対決をご都合主義とは感じない人
●朝ドラの登場人物を “いい人” ばかりと考えることに矛盾を感じる人
勝負を描くなら、ルールなどの大前提を明確にして欲しい
さて、今回の感想。このヤング大会、料理部の対決の設定やルールが曖昧過ぎて、朝から頭が痛い。まず、投票権はどのように手に入るのかが不明瞭。ヤング大会で買い物する時は専用の金券が必要で、金券を買うと投票権もついてくる感じではない。また物品を買ったら投票権が付いてくるような描写も無い。入場者一人一枚なのかも分からない。
勝負を描くなら、そこの大前提を明確にしてもらわないと、もやもやが晴れないのだが。
屋良物産社長が、いい人なのかそうでないのか中途半端
その上、屋良物産社長(高橋ひろし)は鶴の一声で場所変更を運営者に押し付けることができるなら、娘が武将を務める南山原高校の料理部が優勝するように、裏で買収しても良さそうだが。
どうやら、社長は、場所変更は押し付けるが、買収はしないと、中途半端な “性善説と性悪説” が共存しているキャラと “好意的な脳内補完” をしなくてはいけないらしい。
まあ、買収はしなくても、場所変更は押し付けるのだから、大会の結果判定に不服を申し立てるくらいはやるのが、“性善説と性悪説” が共存しているキャラらしいと思うが…
屋良社長より、脚本家の図った暢子への便宜の方が良くない
それに、出品作品を大会中に変更できるなら、新メニューを追加するのをアリにする方が、自然だと思う。なぜなら、出品作品を変更したなら、「やんばるそば」で獲得した点数はゼロにしないとフェアじゃないのでは?
これ、屋良社長が娘が勝つように便宜を図ったと前回で共同売店の善一(山路和弘)が言っていたが、逆に脚本家が主人公が勝つように便宜を図ったのと同じでは? ここは、ご都合主義ではないってこと? いや、それらをひっくるめて、ご都合主義でしかないと思うが。
ゆがんだ大会と結果になった原因は…
これ、やらなくても良いことを盛り込んだために、ゆがんだ大会と結果になったと思う。そのやらなくても良いこととは…
場所変更の理由を、屋良社長の圧力と運営側の忖度にせず、単純に運営サイドの間違いにすれば良かったのだ。そして、暢子(黒島結菜)もライバルのひとみ(池間夏海)たちも、同時にピンチになる。両者とも急がないといけないから、協力して場所替えする。
そこで、賢秀(竜星涼)が大きなお世話をして、賢秀が暢子たちのスープ鍋を倒しちゃう。こうすれば、賢秀だけが悪者になって、高校生たちに悪人が生まれないから。そこから、暢子が負けん気を出して「やんばるそば」での得点は要らない!と申し出て、ナポリタンで巻き返して優勝で良かったのだ。
最初から、暢子が館得出した「ナポリタン」で良かったのだ
いや、本来は。いいや、私ならこんなヘンテコな展開にしない。前回の感想で書いたように、この度のエピソードが一種の「サクセス・ストーリー」ならば、大切なのは、結果よりも紆余曲折の過程なのだ。そのことは、昨夜放送されたドラマ『未来への10カウント』の第4話を見た人なら分かるはず。
だから、山原高校の料理部は、暢子に助っ人を依頼した時点でメニューは暢子に一存し、暢子はライバル校を調査したり、地元にはない料理を作ろうと勉強したり、無い食材を共同売店に頼み込んだりして、最初から「ナポリタン」で良かったのだ。
そうすれば、暢子の料理の腕前だけでなく、メニュー選びのセンスや、材料や味付けのアレンジのセンスの良さ、行動力、統率力まで描けたのだ。
なぜ、今回の展開を私が"ヘンテコ"と判定するのか?
なぜ、今回の展開を私が “ヘンテコ” と判定するのか? それは簡単なこと。本番の途中で品目を変更して、共同売店から追加材料を調達して勝っちゃうなんて、流石にご都合主義すぎるから。
だって、5月4日の第18回で、早苗(高田夏帆)が「ひとみは屋良物産のお嬢様で、南高のレベルが高いのは、屋良物産が上等な材料を寄付してくれるからだ」と言っていたのだから、ひとみの料理部が優勝するには、父親が更に高級食材を搬入すれば良いだけになのだ。それをやらないのが、まず変。
そして、上記の流れだと、結局は二人の差が「食材」でしかないってことになっているわけだから。だから、ライバルなら、それも青春のライバルとして描くなら、どっちも能力で競わせるべきだったと思う。とにかく、暢子に手柄を挙げさせれば良いと考えるから、こんなヘンテコな戦いになってしまったのだと思う。
あとがき(その1)
主人公に料理の才能があって、料理の道に進んで行く… という大まかな流れは間違っていないと思います。そうしないと、話が進みませんし。
でも、それを描くのに、ここまで好意的な脳内補完をさせ、ご都合主義も見て見ないふりをさせるのは、どうかと思います。もっと、違和感のない設定にして、自然に話を運べば、普通に物語は進んで行くと思います。
あとがき(その2)
私は、文句を書くために、重箱の隅を楊枝でほじくるために、毎朝観ているわけではありません。面白くなって欲しい、朝ドラで “ちむどんどん” させて欲しいと思って観ているのです。だから、沖縄の良さは伝わっています。
それで、昨日は、千葉県八千代市にある、JA 八千代市ファーマーズマーケット「よったいよ」(公式サイト)に行って、いつも売り切れの「サーダーアンダーギー」の「プレーン味」と「コーヒー味」を買ってきて、再放送の『ちゅらさん 総集編』の録画を見ながら食べました。美味しかったです。
朝ドラも、単純に「面白かった」と思わせてくれるだけで良いのです。

ちむどんどんさしみてぃくぃみそーれー
※「胸がわくわくする気持ちにさせてください」の意味。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16816/
【これまでの感想】
第1週『シークワーサーの少女』
1 2 3 4 5 土
第2週『別れの沖縄そば』
6 7 8 9 10 土
第3週『悩めるサーターアンダギー』
11 12 13 14 15 土
第4週『青春ナポリタン』
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