「いう」「言う」「云う」「謂う」の書き方の違いを考えてみました

まえがき
名無しさんのコメントで指摘をされたので、以前から調べてみたかった言葉「言う」について、調べて考えてみました。
「言う」には「いう」「言う」「云う」「謂う」がある
まず、「言う」には「いう」「言う」「云う」「謂う」がありまして。面倒だから、全部「いう」に統一しちゃおうかなぁなんて思ったりした時期もあったのですが。そもそも、4つには用法の違いがあるから、4つの表記があるわけです。
「言う」「云う」「謂う」の3つの違いを簡単に述べます…
まず、めっちゃ面倒なのが「いう」と「言う」なので、まず、その2つの違いは置いておきまして。「言う」「云う」「謂う」の3つの違いを簡単に述べますと…
【言う】
・自分の声や単語を使って言いたいことを話すこと
【云う】
・「伝」の漢字が元になっていて、他人の言葉を引用すること
・「曰(いわ)く」と同様のつかい方
【謂う】
・辞書では「言う」と同じ言葉
・「所謂」に似ており、ある課題について、よく考えて自分の意見を話すこと
ちなみに、「云」も「謂」も常用漢字表には含まれません。ですので、公用文などでは「言う」のみが使われるようになっています。しかし、国の法令・例規における定義規定や略称規定などは、“無難” が理由で「いう」が基本的に用いられています。
厳密な国語的な使用規定ではなく、文章の校正の基準だと…
では、問題の「いう」と「言う」の違い、書き分けはどうしたら良いのか? これ、いろいろ調べてみたのですが、厳密な国語的な使用規定は無いようなのです。ただ、一つの基準として、「校正」がありまして、毎日新聞が運営しているサイトに、校正をする際の基準が書いてありました。
言←(云、謂)〔本動詞。言葉で表す、述べる、発言する〕あえて言う、言いにくいことを言う、言うまでもなく、彼が言うには
いう〔補助動詞。「言う」の実質的意味が薄れた場合〕あっという間、嫌というほど、Aという人、大家といえば親も同然、経験がものをいう、これといって、…しようというとき、…というわけだ、とはいえ、名人といわれた彼
英語の「say」に近い意味で使う時は「言う」と書く…
ちょっと難しいですよね。私なりに咀嚼してみると、次のような感じでしょうか? 要するに、ポイントは「漢字で書くか、否か…」です。日本語の説明をするのに英語を用いるのは、どうかと思いますが、分かり易そうなので英単語で解説します。
●聞く側よりも、話す “内容” に焦点が置かれる時に使う「say」に近い意味で使う時は、漢字表記の「言う」で書く。
例)ハッキリ言って、簡潔に言うと、逆に言うと、誰が言おうが、言うまでもない
●逆に、「say」の意味、主張している感じが薄まっている時は、ひらがな表記の「いう」で書く。
例)そういえば、どちらかというと、その点からいうと、何というか
あとがき
調べてみると、意外に奥深いものでした。結構、パソコンで書いていると自動変換で「いう → 言う」になったままにしてしまうし、それでも読む側には通じてしまうので、スルーしちゃっていました。私も、他人の文章を読む時、そんなに気にしませんし(困)
ということで、今後は気を付けて書こうと思います。でも、誤用してしまうこともあると思うので、その際は優しく教えて下さいませ…(謝)
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