未来への10カウント (第1話/初回15分拡大スペシャル・2022/4/14) 感想

テレビ朝日系・木曜ドラマ『未来への10カウント』
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第1話/初回15分拡大スペシャル『伝説の男、母校へ…弱小チームを導く!!』の感想。
桐沢(木村拓哉)は高校時代にボクシングで4冠に輝きながらも、その後は度重なる不運に見舞われ、ピザ配達のアルバイトで食いつなぐ今では、「いつ死んでもいい」と思っている。心配した親友の甲斐(安田顕)は、ボクシング部元監督の芦屋(柄本明)に相談。桐沢は恩師の要請を断り切れず、母校で臨時コーチを務めることになる。しかし、同校は昔とは違って東大合格者も出す進学校になり、校長の麻琴(内田有紀)はボクシング部を潰そうとしていた。顧問の葵(満島ひかり)も、ボクシングへの思い入れや知識などなく…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:福田靖(過去作/ガリレオ、DOCTORS~最強の名医・全シリーズ、龍馬伝、まんぷく)
演出:河合勇人(過去作/お兄ちゃんガチャ、黒崎くんの言いなりに…、Netflix「全裸監督」) 第1話
星野和成(過去作/ハゲタカ、SUITS/スーツ2、イtケイのカラス)
音楽:林ゆうき(過去作/DOCTORS~最強の名医、緊急取調室シリーズ、あさが来た)
主題歌:B'z「COMEBACK -愛しき破片-」
青春スポーツ・エンターテインメントであり、人間ドラマ…
高校時代にボクシングで4冠を達成したものの、その後の度重なる不運に見舞われ、生きる希望を失った主人公が、母校のボクシング部のコーチを引き受けたことから、情熱を取り戻して未来へ動き出す… 青春スポーツ・エンターテインメントであり、人間ドラマのようだ。
ドラマ『教場』の舞台を高校ボクシング部に置き換えた感じ
まあ、題材としては昭和の頃からよくあるネタだし、木村拓哉さんを例に挙げるなら、ドラマ『教場』の舞台を警察学校から高校のボクシング部に置き換えた感じだろうか。やはり、木村拓哉さん主演ドラマで、若手俳優を多数出演させようとすると、このような「指導者 VS 教え子たち」と言うのが自然だし、馴染みが良いと思う。
"既視感"が"懐かしさ"へ。更に、"新鮮さ"すら感じる内容!
さて。こう言う表現は慎みたいが、一般的には「キムタクはいつも…」とか「ジャニタレばかり…」なんて評価がネット上を駆け巡る類の作品だろう。
ただ、ここは冷静に見ると。意外と “ドラマ” として、しっかし作り込まれていることや、“最近の連ドラ” とは異なる部分がいろいろあって、個人的には既視感どころか、その “既視感” が “懐かしさ” に繋がって、更に一回りして “新鮮さ” すら感じる内容だった。
まあ、若干、展開が遅いのが気になったが、通常放送尺になれば解決されそうなレベルだから、第1話としては気にしない。
私が最近のドラマに感じる、うんざりする"5つの既視感"
で。なぜ、“既視感” が一回りして “新鮮さ” に感じたのか? その前に、最近のドラマ全般にも言えるし、特に今期から始まった新作連ドラ全般に言えることである、うんざりするような “既視感” について書いてみる。それが、下記の「5つ」だ。
●ドラマの初期設定が、漫画チック(非現実的)で奇を衒っているだけ
●人物や状況設定が、やたらと複雑で多い
●主人公が、被害者的立場(主体的でなく、いやいや動く)
●「謎解き」を主軸にして、「人間描写」が蔑ろになっている
●主人公にカリスマ的な魅力が足りない(無い)
まあ、観てはいるが感想は投稿してない作品もあるから、どのドラマがどの条件に当て嵌まって、感想を投稿しないのか、評価が低いのかは、個々には触れないが。
今作は上記の"5つの既視感"に当て嵌まっていないと思う…
少なくとも、今作は、上記の5つの条件は当て嵌まっていないと判断した。
人物や状況設定は、驚くほどベタで捻りがない。主人公は第1話では被害者的立場だが、逆に主人公のカリスマ的な魅力を演出するために、ボクシング部の部員たちに主体性を持たせている。また、第1話を見れば、第2話以降は、主人公が主体性を持って動き出すのは容易に予想が出来るし。
また、「謎解き」が無いに等しい。その分、「人間描写」に時間が割かれているから、第1話だけで主要な登場人物の人物像が分かり易かった。
全体のバランスに配慮した丁寧さすら感じる仕上がり!
これらのことから、本作は今期始まった連ドラの中でも、きちんと “ドラマ” を創ろうとしているのが伝わるため、悪い印象はない。無駄も無ければ、強引に登場人物を引き立てることも無い(主人公は引き立てて当然だから)から、不愉快さも殆ど無い。
いや、予想よりは、主人公がガッツリとメインに出過ぎておらず、全体のバランスに配慮した丁寧さすら感じる仕上がりだ。まあ、あとは、序盤に書いたネット上を駆け巡る類の好みの問題だと思う。
第1話だから、妙な"先入観"で扱き下ろすよりも。まずは…
しかし、当然だが、全部が全部、納得しているわけでは無い。ツッコミたいところはあるのだ。
しかし、まだ第1話。ここで、先の展開が分からないのに、妙な “先入観” で今作を扱き下ろすよりも、まずは気にせず、意外とアッサリ風味の「主演・木村拓哉×脚本家・福田靖」が久し振りにタッグを組んだ、青春スポーツ・エンターテインメントを楽しもうと思う。
あとがき
NHKのように受信料を払っていないので、民放地上波のドラマは見たくなければ見なければ良いと思います。元を取る必要な無いので(笑)
と言うわけで。木村拓哉さんが必死に事前の番宣をやっていましたが、先入観を持ちたくなかったので、全ての番宣を見ずに、事前情報もほぼゼロで見ました。いや、もっと(敢えて書きますが)最近の多数のCMに見られるような「ザ・キムタク・ドラマ」になるのかと思っていましたが、意外過ぎる位に “アオハル” していたので驚きました。
木村拓哉さん主演ドラマとも、青春ドラマとしても、B'z の主題歌との馴染みも良いですし。これは楽しめそうです。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16742/
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