連続テレビ小説「ちむどんどん」〔全120回〕 (第2回・2022/4/12) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『ちむどんどん』
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第2回〔全120回〕/第1週『シークワーサーの少女』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
1964年、まだアメリカ統治下だった沖縄。本島北部のやんばる地域が舞台。小学生の比嘉暢子(稲垣来泉)はおいしいものが大好きで、東京から来た転校生・青柳和彦(田中奏生)から、東京のおいしいものの話を聞きたくてたまらない。母(仲間由紀恵)と父(大森南朋)も共に、和彦の父・史彦(戸次重幸)との交際が始まるが、肝心の和彦はやんばるの暮らしが楽しくなさそうだ。暢子は何とか和彦の心を開かせようと試みるが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:羽原大介(過去作/マッサン、昭和元禄落語心中、スパイラル~町工場の奇跡~)
演出:木村隆文(過去作/ひまわり、梅ちゃん先生、ごちそうさん、なつぞら) 第1週
松園武大(過去作/おひさま、とと姉ちゃん、半分、青い。、エール)
中野亮平(過去作/花子とアン、マッサン、あさが来た、べっぴんさん)
音楽:岡部啓一(過去作/真夜中のパン屋さん)
高田龍一(過去作/ドラマ劇伴無し)
帆足圭吾(過去作/真夜中のパン屋さん)
主題歌:三浦大知「燦燦」
語り:ジョン・カビラ
制作統括:小林大児(過去作/昭和元禄落語心中、赤ひげ2,3、ミス・ジコチュー)
藤並英樹(過去作/今だから新作ドラマ作ってみました/第3夜 転・コウ・生、いないかもしれない)
※敬称略
欲張らない方が得策なのは、前作で学習したばかりだが…
前回に続いて、まだ第2回だから説明過多なのは致し方ない。ただ、意外だったのは、まだ、映像的にヒロイン・暢子(稲垣来泉)に絞り込んでいないところだ。いや、むしろ、暢子の両親の描写が増えて、どんどん “家族” の描写が強調されている。特に、今回の終盤のくだりだ。一体どの程度、今後のヒロインに影響を与えるのだろう?
それこそ、前回の感想に書いたように、あまり「沖縄の本土復帰50年作品」の色を濃くして、欲張らない方が得策なのは、前作で学習したばかりなのだが…
まだアメリカ統治下だった沖縄の人々の癒されない心の傷…
とは言え、12分頃からの、東京から来た転校生・青柳和彦(田中奏生)の父・史彦(戸次重幸)が言った言葉には息をのんだ。
史彦「私は子供に そのまた子供にと
沖縄のことを語り継いでいく。
それが 生き残った私の使命です。
戦争で焼け落ちる前の首里城を忘れられません。
本当に美しかった」 ※字幕ママ
謝り続けないといけないこと、後世に語り継がなければいけないこと、そして、序盤で描かれた。。。さとうきび畑の上を飛ぶ飛行機の音によって、まだアメリカ統治下だった沖縄の人々の心には、戦後とは言え、まだまだ心の傷が癒えない人がたくさんいたと言う現実。胸が詰まるような気持になった。
オープニング映像は、朝ドラ初の全編フルCGアニメーション
初回の感想は「第一印象」を書くことで終始したため、第2回の感想は、少し映像的なことにも触れてみようと思う。それは、ここ最近の “凝った作り込みのオープニング映像=タイトルバック” だ。今作で驚いたのは、前作が “手作りのコマ撮りペーパーアニメーション” だったのに対して、朝ドラ初の全編フルCGアニメーションになったことだ。
『ひよっこ』を担当したCGクリエイターの森江康太氏作!
この映像は、CGクリエイターの森江康太氏が担当。森江氏はこれまで、2017年度前期の朝ドラ『ひよっこ』のタイトルバックの監督。あの作品は、主人公の実写が映っていない映像で、2012年後期『純と愛』以来。更に1960年代の街の風景をペーパークラフトなどのミニチュアで再現した点が斬新だった。
また。2019年度前期の『なつぞら』では、1960~70年代の日本のアニメーションのテイストで描かれた、初めての全編アニメーション。そして、今作がそれらの合体作と言うべき、全編フルCGアニメーションと言うことだ。
実写を加工した"フィルターを通した映像"で表現できるもの
今作で描く沖縄の時代背景は史実と重なるが、描かれる内容はフィクションだ。だから恐らく、海の自然や空気感が作品のリアリティーに大きく影響するはず。
その意味で、今作のオープニング映像を “実写” ではなく、実写を加工した “フィルターを通した映像” にすることで、ファンタジーとリアリティーの双方を兼ね備えた映像になっているのは興味深い。
※森江康太氏自身のツイートに掲載されているオープニング映像のリンク
https://twitter.com/i/status/1513305434454577154
あとがき
もう一つ、意外だったのは、ヒロインが一人でいるシーンの少なさです。まあ、「四兄妹と家族の物語」と謡っているので、群像劇風になるのは必然だとは思うのですが。
ヒロイン自体は一人でも、同時並行に描く登場人物が多いと、ヒロインが埋没した上に、話が散漫になって、結果的に何を描きたかったのか不明瞭のまま終わることは、最近の朝ドラで結論が出ています。今作も、そこへ向かわないことを願うばかりです。まだ、第2回で先は分かりませんが…
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16734/
【これまでの感想】
第1週『シークワーサーの少女』
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