連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全112回〕 (第108回・2022/4/4) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
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第108回〔全112回〕/第23週(最終週)『2003-2025』の感想。
※ 本作は、2022年2月26日、NHK大阪放送局で撮影が終了しました。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
「クリスマス・ジャズ・フェスティバル」の開催を明日に控え、るい(深津絵里)と錠一郎(オダギリジョー)は岡山へ。その頃、映画村でジョージ(ハリー杉山)と遭遇したひなた(川栄李奈)は、そこにアニー・ヒラカワ(森山良子)の姿がないことを残念に思いながら、明日のチケットを渡します。そして迎えたフェスティバル当日。ガチガチに緊張するるいのもとに、懐かしい人たちが現れて…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
ハリウッド映画「サムライ・ベースボール」の日本人出演者オーディション前日。アクション監督の到着を待っていたひなた(川栄李奈)の前に現れたのは、10年前に俳優の道を諦めたはずの五十嵐(本郷奏多)でした。まさかの再会に、ひなたの心は大きく揺れ動きます。翌日、会場準備に勤(いそ)しむひなたは…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4,7.8,9,13,17,20,最終週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5,7,15,16,21週
泉並敬眞(過去作/まんぷく、スカーレット、六畳間のピアノマン) 第11週
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる) 第22週
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ) 第10,12,19週
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん) 第6,14週
石川慎一郎(過去作/オーディオドラマ「極楽プリズン」、閻魔堂沙羅の推理奇譚) 第18週
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
本来なら期待感が高まる最終週初日のアバンタイトルだが…
さて、最終週初日のアバンタイトルだから、本来なら期待感が高まるのだが、今作は別。「もう、何でも来やがれ!」の気分だから、今回も全く驚きは無い。きっと、サプライズのつもりで、今作が約束していた「100年の物語」の答えを “先” に提出したのだろう。
2022年だから、1944年9月14日生まれの るいが、恐らく78歳前後と言うことだろう。まあ、老けメイクがどうだとか、そんなのは気にならない。
気になったのは、大月夫妻が喫茶店を譲り受けた経緯…
ただ、ちょっとだけに気になったのは、喫茶店「Dippermouth Blues」の2004年当時の二代目店主・柳沢健一(世良公則)が店を大月夫妻に譲り渡した(… のか分からないが)経緯が分からないこと。まあ、1か月後の大型連休の頃には「実は、○○でした…」と答え合わせをしてくれるだろうが(苦笑)
本編も、安定の "どうでも良いエピソード" の連続!
さて、本編も、安定の “どうでも良いエピソード” の連続だ。だって、上記に引用した「Yahoo!テレビ」のあらすじを読んで頂ければ分かるように、今回の見どころは、≪ガチガチに緊張するるいのもとに、懐かしい人たちが現れて…≫しかないのだ。本来なら、一人ひとりについて意見を述べたいところだが、面倒だから一人だけ。
準レギュラーの<再登場>は"伏線の回収"とは言わないが…
とにかく、今回も「びっくりぽん!」だったのが、るい(深津絵里)が雉真家の次に大いに世話なった大阪・道頓堀の「竹村クリーニング店」の店主・平助 (村田雄浩)の妻・和子 (濱田マリ)の<再登場>だ。
何度も書いて恐縮だが、準レギュラーの<再登場>は “伏線の回収” とは言わない。ただの懐古趣味であり、ただの再登場だ。だから、さらりと済ませたら良かったのだ。ここで「実は、○○でした…」と答え合わせをしようものなら、どうせボロが出るだけだから。
るいに「何で?」と言わせてしまったから、一気に嘘臭い話に…
そして、実際にもボロが出た。錠一郎(オダギリジョー)が、るいにサプライズするため? に内緒で和子を呼んだのは理解するが、和子に手を握られた るいが和子に「何で?」と言った意味が分からない。
いや、深読みすれば簡単なことだ。錠一郎のサプライズを、脚本家が余計なお世話で視聴者にまでサプライズさせようと欲張ったから、この台詞が必要だっただけのこと。しかし、やはり、るいの「何で?」は必要ない。いや、無い方が圧倒的に錠一郎の “気遣い” がプラスに活きてきたはず。
でも、るいに「何で?」と言わせてしまったから、一気に嘘臭いエピソードに成り下がった。
ひなたの協力を得て、錠一郎が竹内夫妻を招待した方が…
まあ、錠一郎曰く「ひなたが3つくらいまでは行き来してたんやで」らしいし、年賀状のやり取りもあったらしい。まあ、劇中では「大阪のお母ちゃん」に “出世” した和子だから、今作が “ホームドラマ” と言い続けるなら、これまでのように、大月夫妻が “不義理” をしたままでは終われないとの賢明な判断だろう。
ただ、こう言うのもなんだが。ひなたが3歳と言うのは、劇中の2003年から “約35年前” のことで。ひなたに35年間の記憶なんて残っていないだろうから、「ひなたが3つくらいまでは行き来してたんやで」が説明になってしまうのだ。
ここ、「錠一郎は世間知らず」を押し切って、竹内夫妻に連絡するのを ひなた(川栄李奈)の助けを借りたことにしたら良かったのではないだろうか? で、ひなたに「(年齢は限定しないで)小さい頃、夏休みに良く遊んでもらったのを覚えてます」みたいに言わせたら。まあ、終わったから、どうでも良いのだが。
あの真面目な勇が健一のことを知らないのが解せなかった…
ただ、折角15分間を見届けて、感想を綴っている身として、スルーしておくのは気が引けるから触れておきたいシーンがあった。それが、健一(世良公則)と勇 (目黒祐樹)の会話の内容だ。勇は、健一のことを、兄の稔(松村北斗)が中学の頃から通っていた喫茶店の店主だと言うことを知らなかった。これが解せないのだ。
なぜなら、勇は安子(上白石萌音)を知っている今生き残っている数少ない準レギュラーの登場人物だ。その勇は、安子が失踪したから るいを我が子のように育てたわけで。私の知る真面目な勇なら、安子の消息を探したように思うのだ。いや、探していない方が、不自然ではないだろうか。会話の内容から「水田とうふ店」は知っていたようだが。
勇が失踪した安子を探していなかったのが不自然なような…
わざわざ、重箱の隅を楊枝でほじくるようなことはしたくはないが。勇は大阪にも行ったことがある設定なのだから、勇の人柄、行動範囲を考慮しても、安子を探している方が自然だと思う。
いや、そこを突っ込むなら、勇は戦死した兄の後継ぎで社長になった人なのだから、兄が通っていた喫茶店を訪れて、先代の店主・定一(世良公則)と交流があっても良さそうだし、その方が何度も書くが “ホームドラマ” としても “ファミリーストーリー” としても良かったのではないだろうか?
ず~っと今作は、全員が不義理な態度なのが本当に寂しい…
まあ、こう言う表現はプロの脚本家に失礼だと思うが。今作って、今回のるいの不義理(そもそも、クリスマス・ジャズ・フェスティバルに竹内夫妻を招待するのは、るいが適任なわけで…)や、勇の健一への態度、茶道の仕事で来られない一子(市川実日子)を含めて…
人が行方不明になろうが、人と別れざるを得なくなっても、家族が世話になっていようがいまいが、大切な友人の一世一代の晴れ舞台だったとしても… なんか全員が不義理な態度なのが、本当に寂しいし、“ホームドラマ” としても “ファミリーストーリー” としても寒々しい印象ばかりが、最終週でも吹き荒れるとは!
まあ、それを言ってしまうと、「I Hate You !」と言い放った子ども時代の るいと、失踪した安子から、温もりのある“ホームドラマ” でも “ファミリーストーリー” でも無くなってしまったとも言えるが…
あとがき(その1)
とにかく、もう、やりようが無くなったんでしょうね。だから、とにかくネタを振って、尻切れトンボで、別のエピソードにして、あとから「実は、○○でした…」と答え合わせをするしか、視聴者の興味を惹けないって感じが伝わって来た15分間でした。
きっと、今週は「実は、○○でした…」をやらなければ、2回分くらいで済んじゃう内容なんですよ。だって、予告編ですら、あんな内容しか提示できないのですから。
あとがき(その2)
結局、思い返してみれば、煽っては “続き” を描かずに放置して、忘れた頃に「実は、○○でした…」と答え合わせをして来たのが今作のやり方だったと思います。そして、あろうことか「“続き” を描かない」ことを、ほぼ全て “失踪” にしてしまったのが今作なんです。「失踪したから、描けない」みたいな自己満足。
でも、私は、ほぼ全ての “失踪” は必要が無かったと考えます。本来は “失踪” させたなら、失踪した人も、失踪された人も、“失踪” をきっかけに変化した人生を描くべきなんです。しかし、今作は “失踪” をただの “分岐点” としか利用しませんでした。だから、連ドラなのに話が連続していないのです。
あとがき(その3)
先週末がそうだったように、今日も昼からうんざりするような宣伝まじりのニュースが氾濫するんでしょうね。そして、妄信的な視聴者さんたちの好意的な創作も溢れるでしょう。視聴者が一喜一憂するのは許容できますが、明らかに宣伝の類のニュース記事は、ちょっと不愉快ですね。
そう言う “言い訳” を書かないと良心が咎めるのか、更に煽りたいのか知りませんが。とにかく、当ブログは最終回まで冷静に見届けたいと思います。
あとがき(おまけ)
折角、読みに来て下さったのに感想のほぼ全てが愚痴では申し訳ないので、一つだけ新発見した面白いことがあり間ましたので、ご紹介しますね。例の「おいしゅうなれ。おいしゅうなれ」の “あんこのおまじない” ですが。今回で、和洋折衷の飲食物に効能があることが分かりました。私も、これからコーヒーを淹れる時は唱えよう~っと(嬉)
明るくなぁれ、楽しくなぁれ…(Be cheerful, be joyful...)
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16713/
【これまでの感想】
第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 土
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6 7 8 9 10 土
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妄想第1回『るいのための貯金』
妄想第2回『算太が町にやって来た』
第10週『1962』
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第11週『1962-1963』
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第21週『1994-2001』
98 99 100 101 102 土
第22週『2001-2013』
103 104 105 106 107 土
第23週・最終週『2003-2025』
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