堺雅人主演スペシャルドラマ「ダマせない男」 (2022/3/26) 感想

日本テレビ系・堺雅人主演スペシャルドラマ『ダマせない男』
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『誰も傷つけない!新時代の詐欺師、誕生!!! 10億円の詐欺を働くのは前代未聞のおひとよし!? 主演・堺雅人、「絶対に騙せない詐欺師」が主人公のコメディードラマ』の感想。
超おひとよしの普通のサラリーマン・絹咲正(堺雅人)が婚活パーティーで出会った女詐欺師の澪(門脇麦)に詐欺の片棒を担がされ、10億円の詐欺計画に巻き込まれていくコメディードラマ。
ウソがつけず、優しすぎる正は『絶対に人を騙すことができない詐欺師』となってしまうが、そんな正の言動が詐欺計画を次々と思わぬ方向へ進めていってしまう。誰も傷つけない新時代の詐欺師・正は10億円を騙しとることができるのか!?
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:森ハヤシ(過去作/咲-Saki-シリーズ(ドラマ、映画)、悲熊、刑事7人 SEASON7)
演出:水野格(過去作/崖っぷちホテル!,3年A組、俺のスカート、どこ行った?,美食探偵 明智五郎)
音楽:沢田完(過去作/ドクター-X 1,2,3,4,5,6,7)
チーフプロデューサー:三上絵里子(過去作/サムライカアサン、二月の勝者、逃亡F)
4月上旬放送予定の『名探偵ステイホームズ』のスタッフで
これを言っては、元も子もないが。日テレが、裏番組のTBSの大型特番に対抗するためと、4月3日、10日に日本テレビ系で2週連続放送される北村匠海さん主演の日英共同企画スペシャルドラマ『名探偵ステイホームズ』(公式サイト)の “試作品” 的に、チーフプロデューサー、脚本家、演出家も同じスタッフで制作・放送したと思われるのが今作。
“試作品” の割には豪華キャストを集めたのは、裏番組対策を強化したと思われるが。いや、当然にシリーズ化を目論んだキャスティングなのだろう。
『リーガル・ハイ』と『コンフィデンスマンJP』を合体か?
演技派の堺雅人さんをフジテレビで大成功した『リーガル・ハイ』の “古美門研介” をデフォルメしたようなキャラに仕立てて、これまたフジテレビの大ヒット作品で『コンフィデンスマンJP』風の “詐欺師の世界” を創ったのだろう。
その上、堺さんの共演者は、映画『鍵泥棒のメソッド』とドラマ『リーガル・ハイ』で共演済みの広末涼子さん、生瀬勝久さんも『リーガル・ハイ』で共演済みと言った、良く言えば堺さんと共演経験のある相性抜群の名優たち、悪く言えば既視感漂う布陣だ。小手伸也さんも『コンフィデンスマンJP』の出演者だし…
主人公に課せられたミッションより、詐欺案件がチープ…
まあ、一言で言うなら「好みが分かれる作品」と言うところだろうか。私の評価は「既視感に溢れ、斬新さに欠ける、期待外れのスペシャルドラマ」と言った感じだ。そもそも、原作が無い上に、詐欺師の世界の話なら、予算などの大人の事情さえクリアすれば、もっと奇想天外のストーリーに出来たはず。
結局、最初から「騙せないのに、10億円の詐欺を成功させないと殺されてしまう」と言う “ミッション・インポッシブル” の方が主軸になっており、詐欺案件の内容がチープに構成されたのが、盛り上がらなかった要因のような…
結局、内容よりも、出演者を楽しむドラマだったような…
とは言え、久々のコメディー主演となった堺さんは、「化け物キャラ」を演じたら流石に圧倒的な存在感を魅せた。また、「堺雅人に新キャラ誕生!」と言っても過言でないハマりっぷり。また、堺さんと広末さんは、大ヒット作品の共演が功を奏して抜群の息の合ったタッグ。
更に、堺さんが「天才」と呼んだ門脇麦さんとは、彼女の落ち着いたトーンの声と演技が、堺さんのハイトーンで弾けた演技と、美しい程のコントラストに見応えがあった。結局、内容よりも、出演者を楽しむドラマだったように思う…
あとがき
お世辞にも、内容は及第点とは言えない感じでした。やはり、大人の事情があろうとも、フィクションなら、もっと奇想天外のストーリーであるべきですし。このキャスティングなら、当然に既視感と戦う必要があるわけで。その意味でも。もっと弾けて欲しかったです。
まあ、出演者目当てで見たなら(私が、そうですが)、それなりに楽しめたと思います。
それにしても、多くの人が納得できる、面白い新作ドラマを創るのは、本当に難しいことなのだなぁと再認識したと同時に、やはり出演者よりも脚本家と演出が頑張らないと、面白いドラマにはならないのだなぁと…
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16695/
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