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連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全112回〕 (第97回・2022/3/18) 感想

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
公式リンク:WebsiteTwitterInstagram
第97回〔全112回〕第20週『1993-1994』の感想。

 
 

 本作は、2022年2月26日、NHK大阪放送局で撮影が終了しました。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。


終戦の日、錠一郎(オダギリジョー)とるい(深津絵里)はとあるジャズ喫茶を訪れます。そこでは、思い出の喫茶店「Dippermouth Blues」のマスター・定一(世良公則)にそっくりな人との出会いが。るいは思いがけず両親の面影に触れることになり、母への思いを募らせます。その頃、雉真家の一室でカムカム英語のテキストを見つけたひなた(川栄李奈)は、窓の外から見知らぬおじいさんに声をかけられます。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4,7.8,9,13,17,20
   橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5,7,15,16
   泉並敬眞(過去作/まんぷく、スカーレット、六畳間のピアノマン) 第11
   深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
   松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ) 第10,12,19
   二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん) 第6,14
   石川慎一郎(過去作/オーディオドラマ「極楽プリズン」、閻魔堂沙羅の推理奇譚) 第18
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
     櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略



ここ最近、ネットの提灯記事も手が込んでいる…

敢えて、どのネット記事だかは書かないが。ここ最近、ネットの提灯記事も手が込んでいると言うか。ちょっと前までは、単純に「今回は “神回” とネット絶賛!」とか「“回収がヤバい” と視聴者騒然!」みたいな、《如何にも》と言う感じの提灯記事が乱舞していた。

手の込んだ提灯記事に騙されて欲しくない…

しかし、昨日私が見つけたのは「伏線回収より大切なものは…」みたいな、敢えて伏線回収をしていないことの理由付けをやって共感を誘う記事だ。読めば分かるが、明らかに表題と内容が乖離していて、結果的に「伏線なんて回収していなくても楽しめる作品だ」と “アゲ” て終わっている。このような記事に騙されて欲しくないのだが…

前回で"おはぎ"の包装紙に「御菓子司 たちばな」と書かれてあった件…

さて、敢えて前回の感想で触れなかったのだが…

前回の13分頃、岡山の喫茶店「Dippermouth Blues」で、定一(世良公則)のひ孫の慎一(前野朋哉)がお供え物として買って来た “おはぎ” の包装紙に「御菓子司 たちばな」と書かれてあった。

“おはぎ” の包装紙に「御菓子司 たちばな」
©NHK

ご存知の通り「安子編」では、戦争で焼け落ちた「たちばな」は安子(上白石さん)と算太(濱田岳)が再建を目指して東奔西走したが、再建の目途が立った矢先に、算太が通帳と印鑑を持ち逃げしたため、再建計画はとん挫した設定で尻切れだった。だから、ネット上では「誰が再建した? とネット騒然」となるわけだが。

描写に注目するのは間違っていないが、見るところが違う…

正直、あのシーンでみんなが注視したのって、そこなのか? と落胆してしまった。だって、あのシーンで見るべきは、錠一郎(オダギリジョー)と るい(深津絵里)と、マスター・定一(世良公則)とその後継者との “約30年間の繋がり” であり、それが無かったことへの大月夫妻への “不信感や不義理” なのに。

そこを突かずに、包装紙って? まあ、唯一褒めるとすれば、「描かれたことから、行間を想像することの大切さ」であり、是非とも、そこから導くことが出来る「描かれないことは、無かったことと同じってこと」こそが、映像で紡ぐ連ドラだと言うことを知って欲しいと願うばかりだ。

戦争を挟んだ百年の"ファミリーストーリー"なら描くべき!

なぜ、感想の冒頭で前回の感想で書かなかったことを敢えて持ち出したのか?

答えは簡単。今回のアバンタイトルで、喫茶店「Dippermouth Blues」の去り際に、錠一郎が次のように言ったから…

錠一郎「こないだ 橘のお墓に納骨してきました」

もう、私がどうツッコミを入れるのか想像できると思う。そう。「だったら、描け!」だ。屋外ロケが無理なら、スタジオセットでも、CG合成でも良いから描きなさい! ってこと。きっと、主題明けの神社のシーンや、あざとい回想シーンや、甲子園中継のシーンを含めて、今作は「終戦の日」を描いているつもりなのだ。

そう、“つもり” なのだ、きっと…。だったら、もっと、戦争を挟んだ百年の “ファミリーストーリー” として、 “連ドラ” として、そして “物語の1つの重要なエピソード” として、「墓参り」と「納骨」は絶対に描くべきシーンではないかと思うのだ。

るいと ひなたが「墓参り」をする姿を描くことで…

だって、今作をず~っと見て来た人なら分かると思う。ひなた(川栄李奈)を始めとした一部の “若いキャラ” 以外は、“ほぼ全員” と言って良い位に 《戦争体験者》 なのだ。親きょうだい親戚が亡くなって弔って、そして新しい命が誕生して… それが “ファミリーストーリー” ではないのか。

だったら、今作の中核部分を成す「るい編」の中心人物である るいと錠一郎が、そのあとを継承する「ひなた編」の ひなたが、「墓参り」と「納骨」をする姿を描くことで、二人の主人公「るいと ひなた」の生き様が、安子の人生にも、算太の一生にも、当然だが雉真家の現在にも繋がるのだ。

今回の平川は"単なる再登場"に過ぎないが、上手くやっていれば…

そして、そのための、今回のNHKラジオ英語講座「カムカム英語」の講師・平川唯一(さだまさし)の “再登場” あり、「玉音放送(Imperial Rescript)」と、あの翻訳ヴァージョンでないのか?

言うなれば、普通なら今回の平川は “単なる再登場” に過ぎないが、きちんと「墓参り」を描くことで、「先祖に手を合わせる姿」を描くことで、公式サイトに書いてある「3人のかたわらには、ラジオ英語講座があった。」にも繋がるし、母子三世代の “繋がり” も描け、それが結果的に多くの人が望んでいる “回収” になるのだ。

そう、前々回での里帰り、前回での安子と稔の思い出の地の喫茶店であり、錠一郎の恩師の子孫との再会の “描写” があるから “回収” となったのだ。おっと、誤解して欲しくないのは、前々回と前回は “回収” ではなく、今回で「墓参り」の “描写” があって、更に上手く平川を絡めて成功した時にだけ “回収” になると言うことだ。

映像ならではのファンタジックな演出で、時空の解釈を飛び越えたのは悪くない

今回の15分間だが、個人的には酷評するほどには悪くないと思っている。もちろん、前述のように、「墓参り」「納骨」の描写を省略したことは全く評価に値しないが。

しかし、「8月15日の終戦記念日」を、戦時中は中止されていた夏の高校野球が、終戦から1年後である1946年8月15日に復活を遂げるにあたり、過去の先輩方が戦時中から戦後にまで、辛く大変な思いをしたことに感謝と敬意を払い、東京の靖国神社の方向に向かって、サイレンと共に黙祷をするようになったと言う事実と歴史を…

映像ならではのファンタジックな演出で、物理学上での時空の解釈を飛び越えて、「黙とうの1分間」を「本編の10数分間」に伸ばして描いたことは、良かったと思う。もちろん、稔(松村北斗)の再登場も含めて…

稔(松村北斗)の再登場
©NHK

あとがき(その1)

かなり強引ではありますが、るいが両親への思いに触れてアメリカへ行きたいと思い、ひなたは英語講座に興味を抱くと言う流れは、残りを1か月を切った今となっては、やむを得ない “流れ” だったように思います。

やはり、「ファミリーストーリー」としては、るいが母の安子と向き合わないと、どんなに ひなたを描いても “物語” として先に進めないと思うからです。繰り返しますが、“流れ” は強引です。でも、そうでもしないと軌道修正は不可能なところに来ているのです。それを分かって見ないと、この先を楽しめないような気がした15分間でした。

あとがき(その2)

前回の感想で、「ペット愛」のことに触れたので、相当バッシングがあると覚悟したのですが。意外と皆さんが冷静に受け止めて下さって安堵しております。

流石に、誹謗中傷を嫌ってか、コメントも【非公開希望】が多かったですが、全て読ませて頂きました。ありがとうございます。今回も、本音で感想を書くことが出来ました。やはり、褒める部分は、ちゃんと褒めたいですから。

あとがき(その3)

それと、ここ最近の今作を見ても、SNSでの投稿を見ても、当ブログへのコメントを読ませて頂いても、脚本やドラマに於ける「伏線と回収」について、意外と正しく理解されていないと言うか。どこが伏線で、何が回収なのか、脚本を書く上で、または、演出する際のポイントが分かり難いのかなぁと思っています。

そこで、私なりの「伏線と回収」への考え方について、【プチ脚本講座】みたいな投稿をしようかなと考えました。今、構成中なので仕上がり状態は分かりませんが、出来れば、この三連休中に投稿したいと思います。

明るくなぁれ、楽しくなぁれ…(Be cheerful, be joyful...)


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作曲・プロデュースは、NHK「うたコン」の指揮者にして米米CLUBのメンバーとしておなじみの金子隆博。演奏はジャズ界のレジェンド北村英治と渡辺貞夫をスペシャル・ゲストに迎え、米米のホーンセクションBIG HORNS BEE、関西のジャズメンら豪華メンバーが集結。クールでホットなプレイを繰り広げます。

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Author : みっきー

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★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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