連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全112回〕 (第92回・2022/3/11) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第92回〔全112回〕/第19週『1992-1993』の感想。
※ 本作は、2022年2月26日、NHK大阪放送局で撮影が終了しました。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
野球部でレギュラー入りが決まった桃太郎(青木柚)は、国語準備室にいる小夜子(新川優愛)に報告しに行きます。そのまま一緒に帰ることになり浮かれる桃太郎でしたが、小夜子が商店街に来た本当の目的を知り、大きなショックを受けることに。以来、あまり元気のない様子の桃太郎を、ひなた(川栄李奈)やるい(深津絵里)も心配します。ある日映画村にやってきた小夜子は、ひなたと一恵(三浦透子)に大事な報告があると言い…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4,7.8,9,13,17週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5,7,15,16週
泉並敬眞(過去作/まんぷく、スカーレット、六畳間のピアノマン) 第11週
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ) 第10,12,19週
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん) 第6,14週
石川慎一郎(過去作/オーディオドラマ「極楽プリズン」、閻魔堂沙羅の推理奇譚) 第18週
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
適当に15分の消化試合を済ませて、次週へ引導を渡しただけ
う~ん。あ~あ。朝から、溜息と落胆しか出て来ない。「では、来週~!」と、これで感想を終えたいくらいに、興味のない内容、それ以前に内容らしきものも無く、適当に15分の消化試合を済ませて、あとは思わせぶりに次週へ引導を渡しただけ。
半年間も放送がある連ドラの終盤1か月がこの程度だと思うと、「面白くなる…」と期待を込めつつ見ていても、流石に呆れて来てしまった。
主人公一家より赤螺一家の方が興味津々だから、アバンだけで満足感はあるが…
とにかく、ファンの方には申し訳ないが、これっぽちも桃太郎(青木柚)と小夜子(新川優愛)と言う脇役に興味が無いから、この二人がどうなろうと、どうでも良い。
ただ、同じ脇役でも「あかにし」の赤螺一家には、「安子編」から脈々と繋がっている “一家の変遷” が描かれているから、興味はある。
いや、むしろ、主人公一家より興味津々と言って良いかも知れない。だから、吉之丞(徳永ゆうき)が、きちんと今回の15分間のエピソードの “きっかけ” になっているだけで満足感はある。と言うか、「吉之丞、遂に結婚!」しか、内容が無かったわけだが(失笑)
Yahoo!テレビの「あらすじ」と"実際の内容"が違い過ぎる!
さて、脇役の話ばかりで盛り上がるのも何だから、主人公の話もしておくか。
では、バシッと! ハッキリ言おう。上記の Yahoo!テレビから無断引用した「あらすじ」内の次の部分を改めて読んで欲しい。
浮かれる桃太郎でしたが、小夜子が商店街に来た本当の目的を知り、大きなショックを受けることに。以来、あまり元気のない様子の桃太郎を、ひなた(川栄李奈)やるい(深津絵里)も心配します。
果たして、上記のように見えただろうか? 確かに、憧れの小夜子が吉之丞と結婚すると聞いて、桃太郎がショックを受けるまでは、正しい表記だ。しかし、「あまり元気のない様子の桃太郎」辺りから怪しくなっている。
これ、簡単に言っちゃうと “片思い → 失恋” ってだけのことだ。だから「あまり元気のない」は、ぎりぎりセーフだが、そんな桃太郎を「ひなたやるいも心配します」が、ほぼアウトに思う。だって、殆ど心配しているようには撮影されていないし、演技指導も演技も “心配” しているようになっていないから。
映像が"後出しジャンケン"になっているのだから…
いや、映像編集順で言えば、「あかにし」でポータブルCDプレーヤーを盗んで来て、それを吉右衛門(堀部圭亮)から聞いて知ってから “心配” したわけで。そう、あらすじが、当初の脚本の計画で、今日見せられたのが実際ってこと。
要するに、映像が後出しジャンケンになっているのだ。その原因が脚本なのか演出なのか分からないが、少なくとも撮影現場で修正されたのだから、最低限の脚本との辻褄合わせとして、演出家がナレーションで補強・補足すべき。まあ、今週の演出担当に要求したところで、無理なのは百も承知だが…
ひなたは、"あまり人を悟るような立場"では無いような…
いや、そもそもの問題として。普通のホームドラマなら、窃盗犯罪でなくても、姉が弟を叱ったり、諭したりするのは “普通” だし、“納得” 出来るのだが、こと今作の主人公ひなたに関しては、これまでの描写を見て、あまり “人に言える立場” では無いような。
結局は、ドラマ上、仕方が無いから「主人公だから…」、「姉だから…」と言う特権を使って、言わせただけ。だから、次の台詞のような矛盾を平気で書けるし、演出できるのだ。
ひなた「悔しかったら 野球に ぶつけたらええやろ?」
※ ※
ひなた「野球と失恋 関係あらへんやない!」
これ、うだうだと能書きを並べずに、失恋に関して「惨めさやったら お姉ちゃんの方が上や!」と一言諭すだけで良かったのだ。それ位、潔く主人公が弟の犯罪について “情けない” と言う気持ちを発するだけで良かったと思う。
まあ、自分の結婚資金を、飛んで火にいる夏の虫と言わんばかりに、英語学習に注ぎ込んで何の成果も出せない姉が諭している時点で、ほぼ説得力は無いのだが…
桃太郎を諭す役は、"引き算すると"錠一郎が適任だったような…
また、これ言っては、おしまいだが。この桃太郎を諭す役だが、いっその事、錠一郎(オダギリジョー)が3人の中では適任だったように思う。
だって、母るい (深津絵里)は、好き嫌いは別にして恩義のある雉真家も、大変世話になった「竹村クリーニング店」の竹村夫妻についても捨てたように平気で “疎遠” に出来る人だから、人の道理にあれこれ言う資格は無いように思う。
錠一郎が息子を諭せば、様々な過去シーンが浮かんで来る…
そう考えると、主人公ではないが、るいとひなたより、心情描写の点では幼少期から錠一郎の方が、丁寧にされて来た印象が強いからだ。そう、錠一郎がトランペットを片手に息子を諭すだけで、幼少期の健気な戦争孤児だった “あの少年” が思い出されるし、“心の父” である柳沢定一(世良公則)の姿まで浮かんで来る。
トミー(早乙女太一)とのラッパでの決勝戦も、夢挫折し未来をへし折られた “生涯の伴侶” との海のシーンも。そう、これが “連ドラ” なのだ。視聴者の記憶にさり気なく残っている印象が、じわじわと後からにじみ出てしまうのだ。
最終的には、演出が"どこ"を"どのように"強調して描いて、視聴者の心に何を残すか? かが連ドラの肝になる!
だから、これまでも何度も書いて来たように、もっと “主人公の心情描写” を明確にするべきだったのだ。そう、るいも、ひなたも… だ。
成功したのは、幼少期を含めて安子だけ。なぜ、こうなったのか? 答えは簡単。「安子編」は、きちんと物語の中心に “安子” を置いて、あとは徹底的に脇役にして、稔への愛と、和菓子への思い、そして娘への思いだけを集中して描いたから。
しかし、「るい編」は恋バナ、「ひなた編」は時代劇と恋バナへ逸れた。もちろん、脚本が良くないのは確か。
しかし、前述の錠一郎の印象を考えれば分かるように、最終的には、演出が、どこを、どのように強調して描いて、視聴者の心に何を残すか? なのだ。その意味で、蒸し返すようだが、最初から、桃太郎を諭すのは錠一郎が適任だったと思う…
あとがき(その1)
早速、次のような “言い訳記事” が掲載されていますよ。
カムカムエヴリバディ〉桃太郎が万引。登場人物の悪事をどう描くかNHKに聞いた(木俣冬) - 個人 - Yahoo!ニュース
掲載日時が「3/11(金) 8:16」ですから、木俣冬氏も事前に見て、登校準備した記事ですよね。こう言う、NHKとズブズブな記事が、これからもっと増えるでしょうね。まあ、賢明な皆さんは、ご自分の価値観を信じて、観ておられると思いますが。
あとがき(その2)
さて。いよいよ久し振りに登場したジョーのトランペット。どうやら、今作では「回収=久々の再登場」と言う解釈をしなければいけないようで。と言うことは、一応、次週から1か月間の “エピローグ” が始まる予感がします。まずは、今回が夏なので、来週は時間経過して、クリスマスにでもして、トランペットにサンタでしょうかね(苦笑)
あとがき(その3)
取り敢えず、ここまで来たら「面白くなる」と言う期待は薄いですが、何とか良い印象が強い「安子編」の “力” を借りて、「英語」、「英会話」、「ラジオ」、「ラジオ英語講座」、「ジャズ」、「夢と希望」と関連付けて欲しいです。
明るくなぁれ、楽しくなぁれ…(Be cheerful, be joyful...)
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16644/
【これまでの感想】
第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 土
第2週『1939~1941』
6 7 8 9 10 土
第3週『1942-1943』
11 12 13 14 15 土
第4週『1943~1945』
16 17 18 19 20 土
第5週『1946~1948』
21 22 23 24 25 土
第6週『1948』
26 27 28 29 30 土
第7週『1948-1651』
31 32 33 34 35 土
第8週『1951-1962』
36 37 38 39 40 土
第9週『1962』
41 42
妄想第1回『るいのための貯金』
妄想第2回『算太が町にやって来た』
第10週『1962』
43 44 45 46 47 土
第11週『1962-1963』
48 49 50 51 52 土
第12週『1963-1964』
53 54 55 56 57 土
第13週『1964-1965』
58 59 60 61 62 土
第14週『1965-1976』
63 64 65 66 67 土
第15週『1976-1983』
68 69 70 71 72 土
第16週『1983』
73 74 75 76 77 土
第17週『1983-1984』
78 79 80 81 82 土
第18週『1984-1992』
83 84 85 86 87 土
第19週『1992-1993』
88 89 90 91
- 関連記事
-
- 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全23週〕 (第19週/土曜日版・2022/3/12) 感想 (2022/03/12)
- 妻、小学生になる。 (第8話・2022/3/11) 感想 (2022/03/12)
- 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全112回〕 (第92回・2022/3/11) 感想 (2022/03/11)
- ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○ (第10話・2022/3/10) 感想 (2022/03/11)
- 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全112回〕 (第91回・2022/3/10) 感想 (2022/03/10)