連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全112回〕 (第84回・2022/3/1) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
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第84回〔全112回〕/第18週『1984-1992』の感想。
※ 本作は、2022年2月26日、NHK大阪放送局で撮影が終了しました。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も毎日変わります。ご理解を。
映画のオーディション終了後、ひなた(川栄李奈)はモモケン(尾上菊之助)から話がしたいと呼び止められます。かつて父親との関係にわだかまりを抱えていたモモケンは、映画村のサイン会でひなたから「大月」の回転焼きをもらったことで、運命が大きく変わったのだと語ります。まさかの事実に、ひなたは驚きつつも誇らしく思うのでした。そしてついに「妖術七変化!隠れ里の決闘」のオーディション結果が発表されて…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4,7.8,9,13,17週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5,7,15,16週
泉並敬眞(過去作/まんぷく、スカーレット、六畳間のピアノマン) 第11週
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ) 第10,12週
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん) 第6,14週
石川慎一郎(過去作/オーディオドラマ「極楽プリズン」、閻魔堂沙羅の推理奇譚) 第18週
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
先日のモモケンが虚無蔵に言い放ったきつい言葉と態度は必要だったのか?
恐らく、妄信的&熱狂的な視聴者は、今回を見て、「サンタは算太だったのか!」 とか「あんこのおまじないだ!」とか、「ひなたと五十嵐が急接近!」とか賑わっているのだろうが、私にとっては、どうでも良いこと。
まず、言っておきたいのは、今回の序盤での主人公・ひなた(川栄李奈)にモモケン(尾上菊之助)が話した “かつての父との蟠りや確執” のことを、自ら “悟った” のなら、先日のモモケンが虚無蔵(松重豊)に言い放ったきつい言葉と態度は必要だったのか? ってこと。
結果的に、こうなるなら、虚無蔵への厳しい態度が不自然過ぎる…
だって、モモケンの父親との確執の問題は、10年近く前の話。それを、今回は、つい最近 “悟った” みたいに描いていたが。実際は、オーディションの当日の1日の出来事なわけで。だったら、オーディションの前に悟っていても不思議でない。
もちろん、看板俳優と大部屋の感懐があるのは分かるし、虚無蔵と手合わせしたから “悟った” 可能性もあるが。しかし、結果的に、こうなるなら、虚無蔵への厳しい態度が不自然過ぎると思うのだが…
連ドラは、つくり手や撮影現場では一瞬の出来事でも、視聴者には"過去の出来事"として刻み込まれる
これ、思い出して欲しい。脚本家の思い付きと、脚本家の意図を正しく汲み取らずに一瞬の注目度をアップさせるだけみたいな その場凌ぎの演出をやった、あの、幼いるいが、母に言った「I hate you !」を。
つくり手や撮影現場では一瞬の出来事でも、視聴者にはきちんと “過去の出来事” として刻み込まれるのだ。それが、連ドラと言うものだから。だから、いくら、るい(深津絵里)が優しいお母さんをやっても、実母に「I hate you !」を言えちゃった子と言うレッテルが貼られちゃう。そう、そう言うのが朝ドラなのだ。
本来は丁寧に描くべき部分を雑に描写して来たツケが回って来たかも?
まあ、過去に何気なく描いたことや、逆にやたらと印象的、且つ、強烈に描いたこと、例えば、「おいしゅうなれ」の “あんこのおまじない” や “主人公・ひなたの時代劇への思い” も、前者は何度もすり込んで強調した割に、今回はサラリ&唐突に謎の振付師・サンタ(濱田岳)が口にしたし、後者はいつも間にか「ひなたの当然の設定」になってしまった。
本来は、こう言う部分を丁寧に描くべきなのだ。例えば、妙な思わせぶりをさせないで、ハッキリと「サンタ=算太」として描くとか。ひなたにも母から “あんこのおまじない” が伝承されているとか。
脚本家と視聴者の思惑が乖離し過ぎている上に、作り込みが雑過ぎて…
もちろん、脚本家の筋立てが、視聴者が見たいと思っていることと乖離し過ぎていると言うのは間違いない。しかし、それを演出が輪を掛けて助長してしまっているように見える。今週の演出なんて、先週とは雲泥の差。前回で、モモケンの父親との確執の問題を虚無蔵相手に当たり散らすような横暴な態度に描かなければ良かっただけ。
今回だって、試写室でわざわざ “あんこ” の話を持ち出して “おまじない” を強調してから、大月屋に行くから違和感が出る。これ、正体を明かさないなら、“おまじない” は削除して、そ~っとサンタが大月屋を覗き見してフェードアウトすれば良かったのでは? まあ、それも本当は必要ないが…
あとがき
う~ん、この二日間、何をやりたかったのでしょう? 結果的に、モモケンが勝手に自分で問題解決しちゃって、サンタは有耶無耶のままフェードアウトして、五十嵐(本郷奏多)が名前のある役をもらっただけなら…
最初から、オーディションでモモケンが、虚無蔵が目を掛けている五十嵐の演技を見て、虚無蔵の見立てが正しいことを知って、役を与えるように監督に指示した位の方が、全員がま~るく収まったのでないでしょうか? どうも、今週になった途端に、作り込みが雑になっているのが気になります…
明るくなぁれ、楽しくなぁれ…(Be cheerful, be joyful...)
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16606/
【これまでの感想】
第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 土
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第9週『1962』
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妄想第1回『るいのための貯金』
妄想第2回『算太が町にやって来た』
第10週『1962』
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第11週『1962-1963』
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第18週『1984-1992』
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