ミステリと言う勿れ (第8話・2022/2/28) 感想

フジテレビ系・月9『ミステリと言う勿れ』
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第8話『ミステリーナイト開幕!殺すのか、殺されるのか』の感想。
なお、原作となった漫画、田村由美『ミステリと言う勿れ』は、未読。また、本作は2021年11月下旬に全話をクランクアップ(撮影終了)しているため、感想には要望などは基本的に書かずに、単純な感想のみとします。
整(菅田将暉)は、昔からの知人で大学の准教授の天達(鈴木浩介)から、山荘で謎解きを行う‘ミステリー会’の手伝いを頼まれる。天達の高校の同級生の橘高(佐々木蔵之介)や蔦(池内万作)、蔦が招いたデラ(田口浩正)とパン(渋谷謙人)に加え風呂光(伊藤沙莉)も参加する中、蔦が山荘で起きた転落死の謎解きを提案。天達にあることを頼まれていた整は、話に違和感を抱き…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:田村由美『ミステリと言う勿れ』
脚本:相沢友子(過去作/鍵のかかった部屋、ビブリア古書堂の事件手帖)
脚本協力:烏丸棗(過去作/死役所) 第8話
演出:松山博昭(過去作/鍵のかかった部屋、トレース~科捜研の男) 第1,2,3,5,6,7話
品田俊介(過去作/ルパンの娘1-2、探偵の探偵、ナオミとカナコ) 第4話
相沢秀幸(過去作/アンサング・シンデレラ、トレース~科捜研の男、SUPER RICH) 第8話
共同演出:阿部博行(過去作/ココア、シャーロック アントールドストーリーズ) 第6話
音楽:Ken Arai(過去作/鍵のかかった部屋、トレース~科捜研の男~)
主題歌:King Gnu「カメレオン」
演出は今作初担当の相沢秀幸氏。また今回は脚本協力も参加
今回は、第8回にして、初の「脚本協力」と、今作初演出の相沢秀幸氏が担当。これまでも、相当に作り込んで来たドラマだが、今回のエピソードだけ「脚本協力」が就くと言うのは、一体どう言うことなのだろうか。
今回のエピソードが面白いのは、"ゲームのためのお題"で始まる点
前置きは、これ位にして。今回の感想。今回のエピソードが面白いのは、事件の発端が、整(菅田将暉)の昔からの知人で大学の准教授の天達(鈴木浩介)から出題される “ゲームのためのお題” だと言うこと。もちろん、原作は未読だが。
今作が面白いのは、先日の感想にも書いたように、謎解きが「見える事件」と「隠れている事件」の “二重底” になっていること。それを加味すると、今回のエピソードも、“ゲームのためのお題” の裏に隠れていた「天達教授の恋人がストーカーに殺された事件」が “二重底” になっていたようだ。
正に"ゲーム"のように誤魔化しながら進んで作り込まれた前編!
とにかく、今作が「前後編」となった時の「前編」は、毎回、かなりの “作り込み” がある。今回もそれに漏れず、恐らく最終的な問題と答えのために、あれこれとネタ振りを施しながら、次々と巧みにネタバレ風に誤魔化しながら進んで行く、正に “ゲーム” のような仕立てで作り込んで来た。
"ゲームのBGM"のように繰り返されるタイピング画面の恐怖
その上、1時間の中で、何度もフラッシュバック的にインサートされた、まるで “ゲームのBGM” のように繰り返される「殺すのか?」、「殺されるのか?」、「やっぱり、殺すしかないんだろうな」と言ったタイピングの映像。一体、誰のタイピング画面なのか? ずっと気になってしまった。
洞察力と記憶力や知性に満ちた"久能整"らしさが際立った!
更に、いつも以上に洞察力と記憶力や知性に満ちた “久能整” らしさが際立ったエピソードになっていて。もう、「見える事件」の “ゲーム” の部分だけでも、十分に満足できる内容だった。
あとがき(その1)
「一人だけ嘘をつく人がいる」と言うのと、 「一人だけ嘘をつかない人がいる」と言うのは、明らかに矛盾しているんですよね。普通なら、嘘つきが一人なら他の人全員は真実しか言わないわけですから。もちろん、その逆もアリなわけで。
そこを、どう “ゲーム” としての面白さを残しながら、夾竹桃の猛毒の関連性と、例の謎の “迷い続けるタイピング” がどう一つに収束して描かれるのか楽しみです。
あとがき(その2)
それと、ドラマ的に見ちゃうと、蔦(池内万作)が招いたデラとパンを演じた、田口浩正さんと渋谷謙人さんの “気配の消し方” の演技が絶妙。あの “空気感” こそが、「一人だけ嘘をつく人がいる」と 「一人だけ嘘をつかない人がいる」を分からなくしていましたね。これこそが、バイプレーヤーこその名演技でした。次回も魅せてくれるのを期待します。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16604/
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話
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