相棒 season20 (第16話・2022/2/23) 感想

テレビ朝日系・『相棒 season20』
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第16話『ある晴れた日の殺人』の感想。
右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、ビルの屋上テラスで広告会社社員・中松(高橋和也)の遺体が見つかった事件を調べる。同じ部署の山村(成田瑛基)によると、その部署は‘追い出し部屋’で、伊丹(川原和久)らは中松と出世争いをした同期で現部長の田川(白畑真逸)に疑いを抱く。一方の右京らは、遺留品の企画書から中松が不正を告発しようとしていた可能性をつかむが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
●脚本:徳永富彦/演出:橋本一(敬称略)
大胆なストーリーと懐かしさが入り混じった意外性
序盤から「?」と思い始めて、話が進んで行くに従って「!?」に変わり、最後で「!」と思わせてくれた今回。「なんのこっちゃ?」と思われた読者さんもいらっしゃると思うが。率直な感想が「? → !? !」なのだ。
そう、言葉で表現するなら、最近の『相棒』としては大胆なストーリーだが、幽霊を扱ったネタは昔の『相棒』では良く見掛けたから、懐かしい気持ちになった… と言う感じだろう。
今回のネタには、意外と面白い仕掛けが2つある
まあ、これを言ってはおしまいだが。基本的に、ただ特命係が偶然に事件に首を突っ込んで、自主的に殺人事件の捜査をしただけ… なのだが。今回のネタには、意外と面白い仕掛けが2つある。
密室殺人的な「ワン・シチュエーション・ミステリー」
1つは、「ワン・シチュエーション・ミステリー」と言うミステリーでは “密室殺人” のような古典的な仕掛け。これ、他の刑事ドラマや推理モノではたくさん見掛けるが、『相棒』シリーズでは意外と少ないケース。特命係以外の捜査も、ほぼ広告会社の建物だけで完結している。まあ、「あまりロケ地を増やさない」と言う、コロナ禍の事情を反映しているとも言えるが…
幽霊を使って「特命係 VS 完全犯罪」を見せる面白さ
もう1つは、「完全犯罪」。そう、『相棒』らしく「特命係 VS 完全犯罪」の構図になっていること。完全犯罪と言うネタ自体は、『相棒』シリーズではたまに見掛けるが。
今回は、その完全犯罪を企てた真犯人が “幽霊” と言う設定。設定も見せ方も、定番のネタに上手くひねりを加えて、「今どき、幽霊?」なんて視聴者の声そっちのけで、創って来たのは斬新だし、面白かった。
「季節外れのお化け屋敷」に迷い込んだつもりで楽しんだ方が得
まあ、ず~っと被害者と最重要容疑者の顔をリンクさせない演出と、中盤の会社の受付に中松(高橋和也)が出て来た頃から、ほぼ全容は見えてしまったが。ここは、「季節外れのお化け屋敷」に迷い込んだつもりで、今回の世界観にどっぷり浸かって、最後まで騙されてあげるのが、正しい楽しみ方ではないだろうか?
折角、チャンネルを合わせたのだから。そうすれば、ラストの屋上シーンでの “3人のやり取り” を、どんな雰囲気で演者たちが楽しんで撮影したのかさえも、満足出来るのだ。
あとがき
と言うわけで、意外と「季節外れのお化け屋敷」に迷い込んだつもりで見て、楽しかったです。元・男闘呼組の高橋和也さんも、52歳。当時は、寡黙にベースを弾く姿が印象的でしたが、今は素敵な俳優さんになりましたね。
さて、来週は。六角精児さん扮する名物キャラクター、米沢守が、4年4か月ぶり登場!「右京&冠城」の最終シーズンにゲスト出演です。楽しみ!
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16587/
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