ファイトソング (第6話・2022/2/15) 感想

TBS系・火曜ドラマ『ファイトソング』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第6話『告白多発!? 遊園地デートと幼馴染の誓い… お前を愛し続ける』の感想。
キャンプ告白事件から数日後、自分の本当の気持ちに気付いてしまった花枝(清原果耶)、芦田(間宮祥太朗)、そして慎吾(菊池風磨)。3人の思いが交錯する中、訳あって花枝と芦田は遊園地に行くことに。一方で、花枝はどこか慎吾の様子がおかしいことがひっかかっていた。そんな矢先、慎吾が突然倒れてしまい…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
今回は、前回よりも、<ダラダラ>が助長されちゃった
前回から、主人公・花枝(清原果耶)の “最初で最後の恋” についての取り組みについての会話が、説明っぽくなって来て、少々、見入るのも理解しようにも分かり難くて、面倒になっている今作。
今回は、完全に連ドラとして折り返しているにも関わらず、“最初で最後の恋” については進展しないし、耳の手術に関しても誰にも相談していないって。流石に、<ダラダラ>としているのが、助長されてしまった。
前回までは"最初で最後の恋"だからこそ…が、あったのに
いや、今作を全否定しているわけではない。前回までは、 “最初で最後の恋” だからこその “初々しさ” や “微妙な距離感” や “互いを知らないこと” が、ギリギリだが、それなりに、ドラマらしさ、脚本家らしさを含みながら描写されていたのだ。
「遊園地デート」で芦田に指示を出す花枝に違和感だらけ
ただ、今回の「遊園地デート」は、ハッキリ言って頂けなかった。なぜ、花枝は芦田(間宮祥太朗)に対して、あれこれ “指示” を出すのか、理解不能だった。まあ、台詞にあったように「トレーニング」の類なのだろう。でも、ここで大きな疑問が! 花枝にとっては恋愛関連については全て “お初” のはずなのだ。
それなのに、もはや “経験者” のように芦田を転がしている印象を与える描写になっていた。正に「見たいのは、これじゃない!」って感じだ。まあ、恋愛漫画や恋愛ドラマや映画で、いろいろな “妄想” が湧いて来ているとかって解釈もあるが。
基本的に、今作では、主人公は「空手しかやって来なかった若き女性」って設定で進んで来たのだから、やはり不可思議と言わざるを得ない。
連ドラなら、慎吾たちがデートの尾行をすべきでは?
また、不可思議ついでに言うなら、なぜ “今回” は慎吾(菊池風磨)たちは花枝たちを尾行しないの? ってこと。それをやるのが、連ドラであり、お約束事ではないのか? まあ、恋愛が再スタートしたから、ドラマも「第二章」へ突入したから、それまでと違う… と、好意的に解釈しておくが…
27分頃の夜から朝になる映像的な"流れ"に大きな違和感が…
もう一つ、気になったのが、27分頃、夜のシーンから、朝の仕事への出発に繋がる部分の流れだ。あそこ、映像的に “直結” したままなのは、流石に無理がある。せめて、店の看板の直前に、夜空のカットを入れるとか。まあ折角、民放で放送しているのだから、CMを挟んで切り替えるべき。
その程度の視聴者への配慮も出来ないのか! と思ってしまった。だから、上記の部分も、メリハリが無く、違和感ばかりになるのでは?
42分前後のヒューマンドラマらしさを強調しても良かった
その部分から以降は、病気や音楽などと殆ど無関係な描写ばかり。まあ、言っちゃ悪いが、ただただ、ひたすらに、普通の恋バナであり、普通の三角関係。まあ、菊池風磨さんのアドリブを含めた演技が上手いから、何とか見ていられたが。
正直、主人公の「空手しかやって来なかった若き女性」と言う設定を無視してまで描くような描写では無いような。次のように書くと語弊があるかも知れないが。花枝も慎吾も、児童養護施設で育った人たちなのだから、単純に病気や音楽は関係なしで、三角関係を描くだけでも、この俳優陣なら良かったと思うが。
だって、42分前後の描写なんて、正にそんな感じだったし。そう、三角関係の恋バナとしても、ヒューマンドラマとしても、見られたのだから。それこそ、「第二章」になってから「実は、耳の病気が…」と、加えた方が良かったのでは?
演技指導で花枝の"ブレ"が少なくなったのは良いこと
ただ、愚痴と不満ばかりではない。これまでの主人公は、1時間の中で、その都度、キャラがブレまくっていたが、今回は、デートの部分だけブレていた。そう、デート以外の主人公は、前回までよりブレなくなった。恐らく、演出、演技指導のおかげだ。
好き勝手に演技をさせていてはブレたままで先へ進めないから、演出家が “最終回に向けて、的確な軌道修正を始めた” ってことだろう。とにかく、描くのを3人だけに絞り込んで、無駄で回いくどい表現を的確に削除していたら、もっと楽しい恋バナになったと思う。毎回「見たいのは、これじゃない!」が残るのは勿体ないと思う。
あとがき
今回は、演出家の演技指導が頑張ったとは言え、朝ドラ『おかえりモネ』を見た人なら、“若手演技派” の清原果耶さんでも「百音」と、第6話になっても同じ。むしろ、全てに上から目線の分だけ、ちょっぴり嫌悪感も。間宮祥太朗さんも歌えてギターが弾けるってだけで、一度はだヒットした歌手のオーラも無ければ、そもそもミュージシャンに見えないし。
その上、ここまで “お初” を謡っているのに “胸キュン” の要素が、ほぼゼロなのも、どうかと思います。原作あるなら原作に拘束される可能性はありますが、今作はオリジナル。岡田惠和氏なら、せめて最終回で『ファイトソング』の名に恥じない結末を用意しておいて欲しいです。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16561/
- 関連記事