DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~ (第4話・2022/2/13) 感想

TBSテレビ系・日曜劇場『DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第4話『仲間を殺した犯人を逮捕しろ! 涙の捜査!! 隊長の過去?新事実』の感想。
隆子(中村アン)が殉職し、隊長を外された新名(阿部寛)は自宅待機に。西野(高橋光臣)が隊長代理を務めるDCUは、事件捜査を公安に任せて通常業務に戻ることになる。納得できない瀬能(横浜流星)に、公安の清水(山崎育三郎)が隆子のパソコン内にあった個人データを渡す。データに違和感を覚えた瀬能は、部隊に加わった瑠璃(趣里)に解析を依頼。今回の事件が2年前のある溺死事故に起因する可能性が浮上する。瀬能は隆子の司法解剖を行った医師・真鍋(角田晃広)らを訪問。だが、自宅待機中の新名が既に訪れた後で…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:青柳祐美子(過去作/連続テレビ小説『こころ』) 第1,2,3,4話
小谷暢亮(過去作/闇の法執行人) 第1,2,3,4話
谷口純一郎(過去作/半沢直樹2020) 第1話
小澤俊介(過去職/ヤメ検の女シリーズ) 第2話
脚本協力:宮本勇人(過去作/高嶺のハナさん) 第1,2,3,4話
演出:田中健太(過去作/半沢直樹、小さな巨人、陸王、下町ロケット) 第1,2話
青山貴洋(過去作/下町ロケット2、インハンド、グランメゾン東京、天国と地獄) 第3,4話
宮崎陽平(過去作/下町ロケット、陸王、ブラックペアン、半沢直樹2020、日本沈没2021)
音楽:木村秀彬(過去作/小さな巨人、ブラックペアン、グランメゾン東京、オー!マイ・ボス!、ドラゴン桜2)
主題歌:Lizabet「Another Day Goes By」
共同制作:シェット・インターナショナル(本拠地:イスラエル)
ファセット4メディア(カナダのテレビ番組制作・配給・出資会社)
新名隊長の思考回路が、「ほぼ反社会的勢力組織」と同じ…
前回が、あまりにも “法を順守す(& させる)べき公務員” の “個人行動”による滅茶苦茶な展開だったから、今回は、少しは、その “尻拭い” を兼ねて、まともな展開になってくれると期待して見始めたのだが、序盤の主人公・新名(阿部寛)の次の台詞で唖然としてしまった。
新名「仲間の死 一つ 弔えなくて 何がエキスパート集団ですか」
もはや、「ほぼ反社会的勢力組織」と同じ思考回路。これの一体どこが、海保のプロフェッショナル集団の “自宅待機” を命ぜられた隊長の言葉なのだろう?
流石に、脚本が稚拙で、不快感すら湧いて来る直前…
もう一度、前回を思い出してみれば、どんなに好意的に解釈しても、 “法を順守す(& させる)べき公務員” の “個人行動” による “自業自得” の印象の方が強かった。だから、脚本も隊員たちも今回は “尻拭い” の行動に移って欲しいと願っていたのだが。
しかし、あろうことか、今回も “法を順守す(& させる)べき公務員たち” の “個人行動” ばかり。いや、それらに百歩譲ったとしても、DCU(Deep Crime Unit、潜水特殊捜査隊)にしか解決できない事件があるから組織されたわけで、事件は他にもたくさんあるはず。
なのに、わざわざ “仲間の死” を大義名分のように掲げて、大っぴらに捜査。流石に、脚本が稚拙で、不快感すら湧いて来る直前だ。
今回で一番間違っているのは、自分勝手な個人行動を"OK"として描いたこと
特に、今回のエピソードで間違っているのは、前述のように “自分勝手な個人行動” で捜査を描いたことだ。もちろん、ドラマだから “仇討ち” を描くな! とは言わない。せめて、最初に、「上層部からの指示命令」があれば良かったのだ。
それを、“法を順守す(& させる)べき公務員たち” が、ほぼ全員、私的な理由で “自分勝手な個人行動” ばかりとは? 命令さえあれば、「任務=捜査」と見えるから、違和感も不快感も払拭できるのに。
だって、社会的に前回の隆子(中村アン)の言動が “NG” として描いたのなら、今回なんてチーム全員が “NG” ってことになる。それで、海保を描こうと言うのは、あまりにも法律や任務や職業を軽んじ過ぎていやしないか?
せめて"虚構の世界" だとしても、「海保」を描くなら、そこそこの"現実味"と"丁寧さ"は軽んじず創って欲しい
とにかく、何人の脚本家が集まっても、ハッキリ言って “ドラマ” としての設定を無視したエピソードは在り得ないし、物語の構成も雑。いや、改めて書いておくが。
そもそも、架空の組織を作って描くドラマに、絶対的なリアリティを要求しているわけでも無い。むしろ、撮影協力を考えれば、日本のドラマらしからぬ在り得ない映像を見せて欲しいと期待した位だ。
だから、せめて、“虚構の世界” だとしても、「海保」と言うのを客寄せに利用しているのなら、そこそこの “現実味” と “丁寧さ” をもって創って欲しいのだ。これ、海上保安庁から「BPO」に抗議した方が良いのでは?
あとがき
せめて、まともな「海保のドラマ」に創って欲しいです。それに、ここまでチーム全員が自分勝手な行動をしてまでも捜し当てるなら、前回の延長線上に、もっと世界的な巨大巨悪組織があるかと思いきや、想像以上に犯人が普通過ぎます。
それと、個人的には、美術スタッフさん、もう少し丁寧に「合成写真」を作りませんか? 流石に、Photoshop初心者じゃあるまいし…(笑)
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16555/
- 関連記事
-
- ミステリと言う勿れ (第6話・2022/2/14) 感想 (2022/02/15)
- 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全112回〕 (第73回・2022/2/14) 感想 (2022/02/14)
- DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~ (第4話・2022/2/13) 感想 (2022/02/14)
- 逃亡医F (第5話・2022/2/12) 感想 (2022/02/13)
- 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全23週〕 (第15週/土曜日版・2022/2/12) 感想 (2022/02/12)