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ミステリと言う勿れ (第5話・2022/2/7) 感想

ミステリと言う勿れ

フジテレビ系・月9『ミステリと言う勿れ』
公式リンクWebsitetwitterInstagram

第5話『奇妙な入院生活! 22年前の未解決事件が動き出す』の感想。

なお、原作となった漫画、田村由美『ミステリと言う勿れ』は、未読。また、本作は2021年11月下旬に全話をクランクアップ(撮影終了)しているため、感想には要望などは基本的に書かずに、単純な感想のみとします。



事件現場で転倒し、検査入院することになった整(菅田将暉)。風呂光(伊藤沙莉)が整に届いた花を気にする一方で、整は無人と思っていた隣のベッドに牛田(小日向文世)という老人がいると気付く。元刑事の牛田は整の制止も聞かず、過去に相棒の霜鳥(相島一之)と調べた事件について語り出し、整に真相を推理させる。やがて牛田は、約20年前の未解決事件を振り返り…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:田村由美『ミステリと言う勿れ』
脚本:相沢友子(過去作/鍵のかかった部屋、ビブリア古書堂の事件手帖)
演出:松山博昭(過去作/鍵のかかった部屋、トレース~科捜研の男) 第1,2,3,5
   品田俊介(過去作/ルパンの娘1-2、探偵の探偵、ナオミとカナコ) 第4
   相沢秀幸(過去作/アンサング・シンデレラ、トレース~科捜研の男、SUPER RICH)
   阿部博行(過去作/ココア、シャーロック アントールドストーリーズ)
音楽:Ken Arai(過去作/鍵のかかった部屋、トレース~科捜研の男~)
主題歌:King Gnu「カメレオン」



【お願い】原作を既読の読者さんへ
原作の漫画と、この「実写ドラマ版」を切り離した、客観的な感想を書きたいので、<ネタバレ>のコメントはお控え下さい。全話終了後に原作を読む予定もあるので、どうぞ、ご協力お願いします。

これ、どえらいドラマを見たのではないか!?

昨晩は私には珍しく “リアルタイム視聴” をした。それも、このドラマの大ファンである妻(現職の看護師で助産師)と一緒に見た。そう、看護師と助産師生活30年以上で、看取った患者は胎児から100歳超の高齢者まで数百人以上、取り上げた赤ちゃんも数百人の妻と。もちろん、事前情報は、ゲストが小日向文世さんで、主な舞台が病室と言うだけで…

そして、見ながら、見終えて、感じた、考えた。これ、どえらいドラマを見たのではないか!? と。そして、今朝、改めて一人で録画を見た感想を綴ってみる。

これまでの「映像化は困難」とは若干違って、映像作品だからこその表現力を巧みに利用して、分かり易く描いた!

今回も、原作(未読)が知的好奇心を煽るのが上手く出来ているのか、ドラマ版の脚本が良く書けているのか、映像化が成功しているのかは、分からないが。ほぼ、間違いないのは、漫画である原作の中でも、いや、原作がどうこう以前の “筋書きと題材” として、特殊と言うべきエピソードであることだ。

前回も書いたが、基本的に、今作は「映像化が困難」な “感じ” がする原作(絵と文字ながら比較的伝わり易いが、俳優の台詞になると伝わり難い)を、今回は、逆に、映像作品だからこその表現力を巧みに利用して、分かり易く描いたと思う。

今回に"端折った感じ"が無かったのは、論理展開に矛盾が無く、テンポが良かったから

特に、秀逸だと思ったことを幾つか挙げてみる。

まず、これまでは “長いエピソード” の原作(未読)を “テレビサイズ” へコンパクトに端折った感じがあった。しかし、想像するに、今回のエピソードは今までに比べると所謂 “短編” の部類に入るものだと思う。そう、要は、端折った感じを受けなかったと言う意味だ。

なぜ、そう感じたのか? それは、整(菅田将暉)と牛田(小日向文世)の “会話劇” に引用された文章や考え方に “余計な隙間” が無かったから。「おいおい、これまでを “端折った感じ” と言うなら、今回こそ助長気味と言うのが筋では?」と思うかも知れない。しかし、私は、そうは思わない。

なぜなら、二人の論理展開に矛盾が無く、且つ、期待以上にテンポが良かったからだ。これだけのこと(後述する)を、約36分(オープニングやCMを含む)にギュッと詰め込んで、それでいて、難しい部分は分かり易く、視聴者に解釈を委ねて作品の世界へ引き込む魅力まで創出したのは、お見事としか言いようがない。

今回も、徹底的に二人の “おしゃべり” を中心に描き切ったことも秀逸!

また、今回も、徹底的に二人の “おしゃべり” を中心に描き切ったことも秀逸だ。前回も似たような感じではあったが、今回は “おしゃべり” の内容が深い。深過ぎた。

とにかく “おしゃべり” と言うには、あまりにも「整の人生観 VS 牛田の死生観」の対決にハラハラドキドキしたし、“会話劇” と言うには、あまりにも奥深過ぎる。

特に、次々と “鎌を掛ける” ように質問攻めにする牛田と、論理武装して戦う姿勢でなく、あくまでも “いつも考えていること” をサラリと喋るだけの整の “頭脳戦” みたいな部分が見応え、聴き応えがあったと思う。

数百人の「赤ちゃんの取り上げ」と「患者の看取り」をして来た妻も、整クンの考え方に"一理あり"と…

そして、整が “おしゃべり” をした、「闘病」と言う二文字の単語の意味の捉え方の斬新さ。

前述の妻も、「“闘病” は、病と闘うと思っていたよ。でも、“闘病” と言う意味を極限まで削ぎ落せば、結局は “治療” なのは確かなこと。だから、患者は病と向き合うことでもあるし、医師や看護師との共同作業でもあるんだよね。そこを、『闘いじゃない』と言い切るのは良い解釈。でも、『その時点の医療が負ける』と考える整クンの斬新さと若さゆえの意見は参考になる」と言っていた。

ドラマの中で"生命"や"人の死"の扱い方の繊細さ、ち密さ、切なさ、憂いが、実に良く出来ていた

そう、このシーンでさり気なく重要なのは、「病に負けたのは医療」と言う整の意見に、牛田が「あんたは当事者じゃないから まだ分からんかな」と軽く反論染みた意見を返すことで、二人のやり取りが “議論” や “ディベート” ではなく、あくまでも “おしゃべり” であることを、丁寧に、やさしく描いたことなのだ。

やはり、頭の中で考えたことや若いからこそ見える世界と、実際の病気の当事者や年齢を重ねたからこそ見える世界は明らかに違う。そのことを、今作は全く否定していない。両者の立場を尊重し、公平に描いていた。この辺のドラマの中で “生命” や “人の死” の扱い方の繊細さ、ち密さ、切なさ、憂いが、実に良く出来ていたと思う。

あとがき

「凝縮」「濃厚」と言う修飾語は、今回の二人の “おしゃべり” のためにあるように感じました。

難しい文章を引用して語る部分と、誰にも理解できる単純な解釈を交互の “おしゃべり” として構成することで、例えようのない絶妙な良いテンポが生まれ、そのテンポを引きずりながら、次のミステリーへ自然と視聴者を誘(いざな)う見事なアプローチであり、イントロダクションにもなっていたのも、お見事です。

「正義と悪」、「刑事と犯人」、「生と死」、「闘病とは?」を正味30分強に詰め込んで、視聴者に解釈は委ねて先へ進む。この辺の「ミステリアスなミステリー」と言う感じも、私は大好きです。もちろん、菅田将暉さんや小日向文世さんら俳優陣の演技力も称賛に値すると思います。


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★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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