連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全112回〕 (第62回・2022/1/28) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
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第62回〔全112回〕/第13週『1964-1965』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
回転焼き屋をオープンさせたるい(深津絵里)でしたが、一子(市川実日子)のおかげで近所からの評判もよくなり、徐々に店の売れ行きもあがっていきます。しかしるいには悩みがありました。トランペットを吹く以外は何もできない錠一郎(オダギリジョー)でもできる仕事はないかと考えていたのです。運良く自転車を手に入れたものの錠一郎は乗れず、近所の子供たちと練習する毎日。そんなある日、るいが倒れたと知らせが入り…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4,7.8,9,13週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5,7週
泉並敬眞(過去作/まんぷく、スカーレット、六畳間のピアノマン) 第11週
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ) 第10,12週
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん) 第6週
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
"お子ちゃま"や"お坊ちゃま育ち風"の錠一郎に違和感しかない
アバンタイトルから違和感と言うか、不自然と言うか。まず、戦中戦後を孤児として、逞しく生き抜いて来たのが、錠一郎(オダギリジョー)の幼少期のはず。そして、店先のトランペットに憧れて、関西一のトランぺッターになったと言うのが、ジョーの人生のはず。
少なくとも、私は「安子編」の時の少年期の錠一郎を見ているから、どうしても、前回の感想にも書いた通り、言動の全てが “お子ちゃま” で、まるで “お坊ちゃま育ち” の彼に違和感を覚えてしまう。だって、もっと、ずる賢くても良いくらいだし、金銭感覚にしても、生命力的にも、もっと逞しいくらいが、ちょうど良いと思うのだ。
アバンの茶室での、るいと一子のやり取りに必然性無し!
それに、アバンタイトルでの、るい(深津絵里)と一子(市川実日子)のやり取りにも違和感。確かに、ご近所さんかも知れないが、わざわざ茶道で茶を立てて振舞い、話すような内容では無いと思う。
折角、スタジオに茶室を立てたから、同じ舞台のシーンは “一気に撮影” したのだろうが、必要性、必然性が無いなら、時間の無駄と違和感を生じさせるだけ。前回での “モタモタしている錠一郎” を見て心配した一個が、回転焼き屋「大月」を訪れたら、案の定、“世間知らずで不甲斐ない錠一郎” を見て、ギャフンとなるだけで十分だと思う。
一子が作り置きした回転焼きをデザートとして発注するか?
それに、結婚披露宴のデザートに「回転焼き200個の注文」は、ドラマのご都合主義として見逃すが、前回で描かれたように、“京都の人は舌が肥えている” し、“一子は近所では一目置かれる味覚の持ち主的な存在”のはず。
だったら、出来立ての熱々が最も美味しいはずの回転焼きを、式場の厨房を借りて即興で作るならまだしも、作り置きしたものを箱に入れて納品させるなんて選択をするだろうか? 辻褄の合わなない設定や時間の無駄遣いも、ここまで極まったか…
"自転車の練習"の使い方が、明らかに失敗している
そして、主題歌明け。何を描くのかと思いきや。自転車が乗れない設定になっていた錠一郎に、るいが自転車の乗り方を教えるシーン。当然、「安子編」で記憶が鮮明なシーンの “焼き直し” であり、意図的に “被せて来た” のだが。そう思われた時点で失敗なのでは?
だって、安子(上白石萌音)と稔(松村北斗)による “自転車練習” のシーンは、単なる “仲良し” を表現するための映像ではなく、二人が恋仲になる動機となる “重要な映像” だったのだ。
それを、こともあろうに、繰り返すが、戦中戦後を孤児として、逞しく生き抜いて来たのが、錠一郎が自転車に乗れないと言う設定を受け入れろと言うこと自体が、笑止千万(非常に馬鹿馬鹿しいこと)でしかないのだ。まあ、これを “微笑ましい” とか “錠一郎の心が元気になって来て良かった” と見るのは勝手だが…
賀茂川の川辺も背景も"現代"にしか見えないのは手抜き?
それと、揚げ足を取りたくないが、錠一郎が自転車の練習をするシーン。賀茂川なのはわかるが、流石に川辺なのは否定しないが、どう見ても背景の風景も、ベンチや石製の椅子など “現代” に見えてしょうがないのだが。あんなの、私のパソコンでも簡単に、フリー素材を使ってCGで加工できるのだが。そこも手抜き?
せめて、演出だけは “手抜き” はしていないような印象を持たせないと、ストーリーが雑なのを、これ以上隠せないと思う。
今作の中核をなすはずだった「るい編」が、「ひなた誕生秘話編」に格下げ!
前回の感想でも書いたが、〔全112回〕で、3つに均等割りしたら、1つが〔約37回〕。単純計算すれば、「るい編」の残りは、11~12回しかないから、早速、“ひなた” が生まれた。本当に展開が速い。いや、駆け足と表現した方がイメージに近いか。
とにかく、つくり手が「ひなた編」のことしか、頭にないから残念ながら、本来は、今作の中核をなすはずだった「るい編」が、「ひなた誕生秘話編」に格下げされた。そんな印象だ。
だから、きっと、今日も「200個」とか「自転車の練習」を取り上げて、NHKが指示しているか、していないか別にして、相当量の “番宣記事” が氾濫するに違いない。しかし、いくら宣伝しても、見る人が増えるかどうかは別の話。
もっと、視聴者のことを真面目に考えて作って欲しい。それが受信料で成り立っているNHKが放送すべきコンテンツの在り様だと思う。
あとがき
まさか、ここまで「るい編」が、「ひなた誕生秘話編」に格下げされてしまうとは想定外でした。まあ、ジャズとトランペットとジョーの放送尺が異常に多い頃から違和感はありましたが。
それと、もう、語りの “逐次英訳” は不要では? もう、完全に英会話と物語がつながっていませんから。でも、金曜日のラストで英語を入れて来たと言うことは、週明けにドッカ~ンと時間経過するフラグですね。乳飲み子の子育てで子守歌もすっ飛ばして、何歳の “ひなた” が登場するのか?
だって、「時代劇好きの “ひなた”」を週明けにでも、すぐ描かないと時間がないので。せめて、「On the Sunny Side of the Street(邦題:ひなたの道を)」を子守歌に寝かせる映像は見たかったです(まだ、決まったわけではないですが)
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16506/
【これまでの感想】
第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 土
第2週『1939~1941』
6 7 8 9 10 土
第3週『1942-1943』
11 12 13 14 15 土
第4週『1943~1945』
16 17 18 19 20 土
第5週『1946~1948』
21 22 23 24 25 土
第6週『1948』
26 27 28 29 30 土
第7週『1948-1651』
31 32 33 34 35 土
第8週『1951-1962』
36 37 38 39 40 土
第9週『1962』
41 42
妄想第1回『るいのための貯金』
妄想第2回『算太が町にやって来た』
第10週『1962』
43 44 45 46 47 土
第11週『1962-1963』
48 49 50 51 52 土
第12週『1963-1964』
53 54 55 56 57 土
第13週『1964-1965』
58 59 60 61
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