DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~ (第2話/15分拡大スペシャル・2022/1/23) 感想

TBSテレビ系・日曜劇場『DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第2話/15分拡大スペシャル『ダイバー刑事!涙! アワビ密漁者が殺人!? 俺は犯人じゃない!』の感想。
DCU隊員・瀬能(横浜流星)は15年前の事件について新名(阿部寛)に尋ねる。直後、新名らは部長・佐久間(佃典彦)の指示で、石川・能登半島の港に上がった変死体の調査へと向かう。被害者は密漁と戦う地元のリーダー的存在で、市議会議員や地元漁師らは外国の密漁者が犯人だと主張。新名は海中捜査を西野(高橋光臣)らに任せ、瀬能と陸の上で聞き込み調査に回る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:青柳祐美子(過去作/連続テレビ小説『こころ』) 第1,2話
小谷暢亮(過去作/闇の法執行人) 第1,2話
谷口純一郎(過去作/半沢直樹2020) 第1話
小澤俊介(過去職/ヤメ検の女シリーズ) 第話
脚本協力:宮本勇人(過去作/高嶺のハナさん) 第1,2話
演出:田中健太(過去作/半沢直樹、小さな巨人、陸王、下町ロケット) 第1,2話
青山貴洋(過去作/下町ロケット2、インハンド、グランメゾン東京、天国と地獄)
宮崎陽平(過去作/下町ロケット、陸王、ブラックペアン、半沢直樹2020、日本沈没2021)
音楽:木村秀彬(過去作/小さな巨人、ブラックペアン、グランメゾン東京、オー!マイ・ボス!、ドラゴン桜2)
主題歌:Lizabet「Another Day Goes By」
共同制作:シェット・インターナショナル(本拠地:イスラエル)
ファセット4メディア(カナダのテレビ番組制作・配給・出資会社)
不可思議なことばかりで、全く高評価できるようなドラマでない
放送前の “期待度” では「星★×5つの満点」をつけていた本作だが、感想の冒頭できちんと書いておくが。正直、第1話以上に、時間延長の意味も無かったし、全体の構成、捜査のやり方など、不可思議なことばかりで、全く高評価できるようなドラマではなかった。
これが、私自身が「星★×5つの満点」を点けず、『日曜劇場』で無かったら、次回で継続視聴をやめるか判断せざるを得ないレベル。だって、脚本家が「4人」も集まって、この程度では、お先がどうなるかは、ほぼ明らかだからだ。
今回で一番良く分からなかったのが、DCUの捜査のやり方
まず、今回で一番良く分からなかったのが、DCUの捜査。遺体が発見現場まで流れ着いて来たと言うのに、そこを「遺棄現場」と勝手に決めつけて、証拠を探したこと。
都合良く、遺棄現場を特定していたが、正直、遺体は流れ着いたのだから、「決めつけ捜査」をせずに、DCU以外の組織の手を借りて捜査しないと、無理過ぎる広域捜査なのでは? その割に、主人公は、地元の “陸” で聞き込みしているだけだし。
遺棄現場が「観光地」で「自殺の名所」なら監視カメラ映像から手を付けるべきでは?
更に、分からないのは、遺体の遺棄現場を「観光地」で「自殺の名所」だと言うなら、今のご時世なら、ほぼ間違いなく “防犯カメラ” の類が多数設置しているはず。それらの映像を調べるのが、最初にやるべき捜査では?
そして、最大に不可思議だったのは、主人公の捜査への態度、向き合い方が、第1話と全く違うこと。ほぼ “昭和の刑事ドラマの刑事” みたいに変わってしまった。これでは、架空の組織を作った意味も、最新の組織である意味も、殆ど無いと言って良いと思う。
脚本家4人で書くから、「捜査モノ」としても「連ドラ」としても雑になる
更に「4人」の脚本家で、役割分担して書いて、撮影直前に合体させているような、ストーリー展開の全体に感じる “雑さ” が気になって、気になって。「捜査モノ」としても「連ドラ」としても雑。
その上、15年前の “縦軸” を描くのは許容範囲とするが、流石に、“縦軸” 以外の、中盤の子供の事故や、試験のくだりなど、“本筋” に無関係なエピソードを盛り込み過ぎの上に、それらで “本筋” を切り刻んでしまっているから、一体何を描きたいのか全く見えて来ない。
そればかりか、今作の見せ場と謳っていた「水中での捜索」の必要性が無くなっている。
ロケに出発する前に、スタッフ全員で脚本の精査をしているのかさえも、不安になって来た
また、いよいよ山場、見せ所と言う時になって「1時間後にサンチェスは検察に送検させる」と言っているのに、気が付いたら “テント” を立てて、機材を集めて。テントなんて画面に映すから、余計に違和感を助長するのだ。
普通に、“陸” に停めた車から走って持って来れば、少しは “急いでいる感” が出るのに、その程度も撮影現場で気づかないとは。海辺での屋外ロケが大変なのは理解するが、ロケに出発する前に、スタッフ全員で脚本の精査をしているのかさえも、不安になって来た。脚本家も演出部も雑では、お先真っ暗と言わざるを得ないのだが。
第1話よりも、「潜る必要のない設定」を作って、ご都合主義の捜査過程を構築しているような…
“期待度” で「星★×5つの満点」を点けてしまった責任を多少感じているから、何か “褒めるところ” を、それこそ全編に亘って “捜索” したのだが、全く見つけられない。いや、言いたくはないが、第1話よりも、「潜る必要のない設定」を作って、ご都合主義の捜査過程を構築しているような。
せめて、せめて、テンポが良いとか、日本のドラマでは見たことのない水中撮影のシーンがあるとか、何か “本作でしか描けないモノ” を盛り込むべきでは?
あとがき
結局、今回って、前回のラストからの “縦軸” を描くための “ただの時間繋ぎの事件” にしか見えませんでした。
これ、やはり、複数人での合同脚本の弊害が出てますね。早急に、脚本家を絞り込んで書き直すべきですよ。俳優が、水遊びをしているのを見せたいドラマで、そこを楽しみにしている視聴者は良いですが、私は、水遊びを見たいわけでないので。
まずは、「捜査モノ」と「連ドラ」として、まともに見えるように再構築して、水遊びはその次だと思います。「次回に期待します」とは、流石に言えません…
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16489/
【これまでの感想】
第1話
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