ミステリと言う勿れ (第2話・2022/1/17) 感想

フジテレビ系・月9『ミステリと言う勿れ』
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第2話『奇妙なバスジャック! 事件の謎も心も解きほぐす!』の感想。
なお、原作となった漫画、田村由美『ミステリと言う勿れ』は、未読。また、本作は2021年11月下旬に全話をクランクアップ(撮影終了)しているため、感想には要望などは基本的に書かずに、単純な感想のみとします。
事件に遭遇した整(菅田将暉)が、共に巻き込まれた翔や坂本(久保田悠来)、リラ(ヒコロヒー)、めぐみ(佐津川愛美)、淡路(森永悠希)、奈良崎(金田明夫)と犯人のオトヤ(阿部亮平)に従う一方、警察は連続殺人事件を捜査。風呂光(伊藤沙莉)は現場に同行できず歯がゆい。整が警察への連絡を考える中、オトヤがバス運転手の煙草森(森下能幸)に激高。現場は不穏な雰囲気に…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:田村由美『ミステリと言う勿れ』
脚本:相沢友子(過去作/鍵のかかった部屋、ビブリア古書堂の事件手帖)
演出:松山博昭(過去作/鍵のかかった部屋、トレース~科捜研の男) 第1,2話
品田俊介(過去作/ルパンの娘1-2、探偵の探偵、ナオミとカナコ)
相沢秀幸(過去作/アンサング・シンデレラ、トレース~科捜研の男、SUPER RICH)
阿部博行(過去作/ココア、シャーロック アントールドストーリーズ)
音楽:Ken Arai(過去作/鍵のかかった部屋、トレース~科捜研の男~)
主題歌:King Gnu「カメレオン」
上手く"シンプルな探偵モノ"に仕上げて来たのは良かった
第1話のエピソードも、原作を大幅に削って、何とか「初回90分スペシャル」にまとめた感じを受けた(原作は未読)。そして、今回のエピソードも(結果的に、前後編に分かれていたが)、通常放送枠の2回では内容が収まらない内容であることは、ほぼ間違いないだろう。要は、原作から、相当量を端折っているってこと。
とは言え、原作は未読だし、原作と実写ドラマ版は比較しない立場だから、敢えて評価するなら、上手く “シンプルな探偵モノ” に仕上げて来たと言う印象。もちろん、前回も良かったが、今回も良かった。
【良かった理由1】主人公の台詞が一部以外、会話のやり取りの中に盛り込まれたため、とても分かり易くなった
良かった理由は、幾つもある。
まず、前回では、主人公の特徴である “屁理屈” とも言える台詞の処理の仕方。前回では、シチュエーションの影響もあったが、ほぼ台詞のオンパレードの “演説会” のようだった。
そのために、主人公のキャラクターが良く見えて来たのだから、決して悪いことでは無い。むしろ、90分間にまとめた上で “独特な世界観” を視聴者へ提示して、更に興味と関心を持たせたのだから。
しかし、今回では、一部以外は、主人公の台詞が会話のやり取りの中に盛り込まれたため、とても分かり易くなった。そして、強調の程度も、やり過ぎずに違和感もなく仕立てて来たのは良かった。
【良かった理由2】主人公の台詞を"会話"の中に埋もれさせず、強調するために、背後で劇伴を流したこと
また、演出家は同じなのに、主人公の台詞を “会話” の中に埋もれさせず、強調するために、背後で劇伴を流したこと。主人公の台詞以外の部分も、演出が前回よりも分かり易く作られていた。
原作愛好家は、どう思うか知らないが、ドラマとして、『月9』として、分かり易く、且つ、見やすくなったことは良いこと。もちろん、世界観は独特だし、クセも強いが。
視聴率と言う大人の事情を考えれば、原作愛好家は黙っていても見るか、離れるかしないが、原作未読者は、分かり易くて面白ければ見続けるし、新たに増える可能性さえ秘めている。従って、今回で、更に見易くなったのは、正しい判断だと思う。
もちろん、原作を冒涜するような改変でないと信じた上で書いているし、「原作愛好家を無視しても良い」とは思っていないことだけは、書いておくが…
あとがき
個人的には「1話完結」が好きですが、この案件を54分枠に収めるのは、難しいでしょうね。だって(予想ですが)、本来は前編ですら、相当に端折っているわけですから。
とにかく、「ドラマ版としての世界観」を残しつつも、見易くなったのは良かったと思います。あとは、解決編となる次回も、世界観を壊さず、納得のいく結末を期待します。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16466/
【これまでの感想】
第1話
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