ファイトソング (第1話/初回15分拡大・2022/1/11) 感想

TBS系・火曜ドラマ『ファイトソング』
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第1話/初回15分拡大『いざ全力勝負! スポ根女子が挑む初めての恋! 笑いと涙のヒューマンラブコメ!』の感想。
花枝(清原果耶)は空手の日本代表を目指す夢を断たれて以来、無気力な日々を送っている。軽薄だが花枝をいちずに思う幼なじみ・慎吾(菊池風磨)はあれこれ力になろうとするが、花枝には響かない。そんなある日、試合前に必ず聞いていた勝負曲を作ったミュージシャン・芦田(間宮祥太朗)と偶然出会った花枝は、今や落ちぶれた‘一発屋’の芦田から思わぬ話を持ち掛けられ…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:岡田惠和(過去作/ひよっこ、最後から二番目の恋、少年寅次郎、姉ちゃんの恋人、虹色カルテ)
演出:岡本伸吾(過去作/隠蔽捜査、インハンド、病室で念仏を、恋あた…) 第1話
石井康晴(過去作/花より男子シリーズ、テレウスの船、逃げ恥、ドラゴン桜2)
音楽:大間々昂(過去作/地味にスゴイ!校閲ガール、ブラックリゲンジ、お金の切れ目が゙恋の始まり)
主題歌:Perfume「Flow」
こんなドラマなのか?
空手の日本代表を目指していたが、突然その夢を絶たれてしまった主人公・木皿花枝(清原果耶)が、全てを失い無気力に過ごす中で、試合前に必ず聴いていた “勝負曲” を作ったミュージシャン・芦田春樹(間宮祥太朗)と運命的に出会い、彼女の前向きな性格で逆境を跳ね飛ばし、立ち向かって行く。恋と成長の物語のようだ。
描いている要素が多過ぎるために、強調する部分によって、どの方向性に進むのか分からなかった
とは書いたが、脚本家が岡田惠和氏だから、今後のドラマの方向性として、恋愛ドラマなのか、ラブコメに方面に振るのか、岡田氏お得意の “風変りなヒューマンドラマ” になるのか、正直、見えて来なかった。
まあ、描いている要素が多過ぎるために、強調する部分によって、どの傾向のドラマにもなり得る可能性はある。その辺は、今後を見てのお楽しみと言うところだろう。
好みの問題はあるだろうが、普通に楽しめるのではないだろうか?
ドラマとしては、どう見て見新鮮味に溢れているとは言い難いし、ベタな印象の方が強い。作家に作風への好みもあるはず。だが、要素は多いが、各登場人物の役割分担も、岡田氏のドラマにしては明確だし、第1話から丁寧に描写されているから、再び繰り返すが、好みの問題はあるだろうが、普通に楽しめるのではないだろうか。
できれば、ヒューマンドラマの方向に向いてしまうと、岡田氏のドラマは暗くなるから、このご時世に合わせて、「明るい恋と成長の物語」で進んで欲しいが…
今作が成功すれば『火曜ドラマ』枠の幅が広がるかも?
それと、ちょっとだけ気になるのが「放送枠」。こう言う内容だと、同局の『金曜ドラマ』枠の方が似合っているような気がした。『火曜ドラマ』って、こう言う青春モノは少ないから。まあ、放送枠を意識し、期待して、ドラマの内容を決めている視聴者が、どれだけいるのか分からないが。
それでも、このまま、「明るい恋と成長の物語」へと進んで行くなら、『金曜ドラマ』の方が良かった気がした。でも、今作が挑戦的に敢えて『火曜ドラマ』として放送し、成功したなら、放送枠の幅が広がって、それはそれで良いことだから、是非とも成功して欲しいものだ。
ドラマとして、特別なところは"ほぼ無い"と言うのが、正直な感想…
ただ、歯に衣着せぬ感想を書けば。
正直、脚本と言うより演出と演技指導による演技のテンポが良くない。何となく、だらだらとした印象だ。その上、登場人物が多い割に描き分けは出来ているが、一人ひとりに、強烈とは言わずとも、大きな魅力が乏しいキャラばかり。「ドラマのために作られた人たち」と言う印象が強くて、今一つ、作品の世界観へスルリと入り込むことが出来なかった。
「夢が破れて、絶望のどん底に落ちた主人公」の割に、ストーリー仕立ては相当に軽め。そこのアンバランスさも気になった。まあ、そこは軌道修正してくるかの姓はあるが。
「元・空手女子」なら、もっとハキハキと元気よく喋るだけでも、印象が大きく違うのに…
そして、俳優については、当ブログでは触れないのだが。
個人的には、主演の清原果耶さん、民放初の主演ドラマだが、NHKの朝ドラ『おかえりモネ』が終わったばかりで、出演したのはどうかと思ってしまった。
また、清原果耶さんの演技力を評価している一人として言いたいのは、確かに朝ドラの「百音」と、今作の「花枝」のキャラクターは全く違う。しかし、芝居が「百音」も「花枝」も “ほぼ同じ” に見えてしまった。「元・空手女子」なら、もっとハキハキと元気よく喋るだけでも、印象が大きく違うのに。勿体ないと思う。
あとがき
岡田惠和さんのドラマそのものって感じでしたね。主役と相方を前面に出して、大量の脇役で話を広げて、あとは最終回まで見ないとどうなるか分からないって、最近の作品の類と同じですね。
とは言え、今作の成功を大きく左右するのは、意外と “演技” が「百音」も「花枝」も “ほぼ同じ” に見えてしまうことかも? 次に、作風。でも、大ハズレはしないと思いますが、大ヒットは難しいかな? とにかく、岡田惠和さんが描く “前向きになれる連ドラ” になるのを期待します。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16445/
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