わげもん~長崎通訳異聞~〔連続4回〕 (第1話・2022/1/8) 感想

NHK・土曜ドラマ『わげもん~長崎通訳異聞~』
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第1話〔連続4回〕『父を探して』の感想。
幕末。壮多(永瀬廉)はオランダ通詞だった父を捜すため江戸から長崎へ渡る。自らもオランダ語を操る壮多は唐人の父を持つ少女・トリ(久保田紗友)や謎の男性・神頭(高嶋政宏)と出会う。同地では若きオランダ通詞・森山(小池徹平)が時代の変化を感じ取り、米国の漂流民に英語を学んでいた。壮多は父のことを森山に聞く。一方、周辺では外国人のろう抜けなどが起きていた。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:宮村優子(過去作/花燃ゆ、相棒S14-14、相棒S15-9、アシガール)
演出:盆子原誠(過去作/カーネーション、とと姉ちゃん、おちょやん) 第1話
梛川義郎(過去作/純と愛、べっぴんさん、おちょやん)
音楽:森悠也(過去作/ウルトラマンタイガ)
語り:クリス・ペプラー
こんなドラマ…
NHKの『アシガール』でタッグを組んだ脚本家・宮村優子氏と内田ゆきチーフプロデューサーによる、幕末の長崎を舞台にした通詞(わがもん)たちの激動の日々を、類いまれな語学センスと好奇心を持ち、失踪した父を捜し江戸から長崎にやって来た青年・伊嶋壮多(永瀬廉)を通して描く、オリジナル時代劇だそうだ。
歴史苦手派の視聴者にもう少し分かり易く作って欲しかった
私、「大河ドラマ」も、“歴史が苦手” を理由に見ない派。だから、確かに “りアリティ” を描くと言う意味では重要な要素だと思うが。それでも、時代、言葉、単語が難しく、幾らナレーションで説明されても、正直、歴史好きや、歴史ドラマ好き出会いと、相当一度見ただけでは、理解するのは難しいのでは?
もちろん、私が稚拙なのは認めるが。とにかく、説明が多過ぎて、何とか作品の世界へ入りたくても、ハードルが高すぎて、まるで歴史の本を読んでいる感じ。流石に、もう少し分かり易く作って欲しかった。
致命的に分かり難くしているのが、搭乗人物が多過ぎること
また、舞台の時代設定、そして、長崎、出島界隈と、かなり歴史的に難しい上に、外国語を多用し過ぎたおかげで、常に画面を見ていないと、置いてきぼり状態になって、結局、録画を一時停止しては再生の繰り返し。その上、致命的に分かり難くしているのが、搭乗人物が多過ぎること。
時々入る外国語の邪魔さ、状況設定の難しさ、登場人物の多過ぎさと、正直言って、第1話の49分間では、受け手の情報量が多過ぎて、“歴史が苦手” な私は、途中で頭がパンクしそうになってしまった。もちろん、歴史好き、歴史ドラマ好きなら容易に乗り越えられる低いハードルなのかもしれないが。
ただ、特に、主演の永瀬廉さんのファン層を考えると、もっと分かり易く作った方が良かったと思う。
情報量が多過ぎて、何を描きたいのか不明瞭なのも気になった
それと、良く分からなかったのが、情報量が多過ぎて、何を描きたいのか不明瞭なのも、気になった。確かに、ざっくりと言えば「時代劇ドラマ」だろうが、どこを中心に描きたいのか、私には第1話では見えなかった。
その上、偶然の積み重ねで作り上げた人間関係で、物語は強引に進んで行く。全4回しかないから、多少のご都合主義で進まないと処理し切れないのは、この情報の多さを見れば分かるが。
初期設定の説明と、本題の間に「時間経過」を使えば良かったような…
だったら、序盤で、「わげもん」の説明をしっかりと丁寧にやって、数年の時間経過をさせて、主人公が “父親捜し” を始めるだけで良かったのでは?
むしろ「描かない時間」を作ることで、全体の情報量を減らして、減らした時間を “父親捜し” に費やした方が無難だったと思う。もちろん、その場合は、主人公以外の描写は徹底的に排除して欲しいが。とにかく、主人公以外が多過ぎると思う。
あとがき
これ、〔全4回〕にしないで、2時間スペシャルとして、一気に放送した方が、難しさもご都合主義も減ったような気がします。
ただ、わげもん(和解者=通訳者のこと)が、幕末の激動の国際都市・長崎を舞台に、失踪したオランダとの交易を通訳として支えてきたオランダ通詞の父を、自らもオランダ通詞を目指しながら、父の事件の真実を追う青年の物語としては、面白味があります。
何とか、録画を見直して、第1話の内容の理解は出来たので、次回に期待します…
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16440/
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