連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全120回〕 (第37回・2021/12/21) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
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第37回/第8週『1951-1962』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
雉真家を出るという決意を固めた安子(上白石萌音)でしたが、千吉(段田安則)は安子が出ることは受け入れたものの、るいを連れていくことは許しませんでした。「るいの額の傷を治すには莫(ばく)大な金がかかり、それは雉真繊維の力が無ければ不可能。雉真の子として育てられるのがるいにとって一番幸せなことなのだ」という千吉の言葉に反論できなかった安子。そんなある日、算太(濱田岳)が失踪したという知らせが入り…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4,7.8週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5,7週
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ)
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん) 第6週
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
脇役がどうなろうと、そんなのは小さな小さなこと
本編の感想に入る前に、最近、「なぜ、女中・雪衣(岡田結実)の動向に触れなのか?」と言う、これまた(正直言う)ウザい【非公開コメント】が多数届くので、触れない理由を明確にしておく。結論、端的に言うなら「どうでも、いいから」に他ならない。
なぜなら、私が本作で見たいのは、主人公がストーリーをけん引する「強い物語」であり、それをベースにした “まともに作られたドラマ” だから。だから、主人公の動向に不自然さや違和感があれば、脇役がどうなろうと、そんなのは小さな小さなことなのだ。だから、書かない。
これだけ算太の描写が似たような展開ばかりだと不安が過る
さて、予告編を見ようが見なかろうが、ある程度の想像力があれば、算太(濱田岳)が失踪することも、今週半ばでヒロインが交代することくらいは、予想できる範囲のこと。
しかし、前者の “失踪理由” については、何か重大な事柄、例えば、「たちばな」の再建について真実で真剣であって、誰かに算太の気の緩みを狙われて、お金を盗まれたとか奪われたとか、騙されたと勝手に思っていたから、少々白けてしまった。まあ、最初から算太に関しては、主人公より私が裏切られ続けているから、白けるだけで驚きはしないが。
ただ、雪衣を中心に勇 (村上虹郎)との “恋バナ” に、算太の “恋バナ” を重ねて、失踪理由にするのは、流石に、算太が人でなしにしか見えない。せめて、第三者のトラブルに巻き込まれたことにしたら良かったのに…。
なんか、これだけ算太の描写が似たような展開ばかりが続くと、流石に飽きるし、ネタ切れの心配すらある。算太については、新しいアイデアで乗り越えて欲しい。
そもそも、終盤への物語の"流れ"に違和感がある!
いや、そもそも(出ちゃった!)、終盤への物語の “流れ” に違和感があるのだ。なぜなら、安子(上白石萌音)が算太を探し出す理由が全く見えて来ないから。だって、無理矢理に考えて、次の3つしか思いつかない。
●算太のことが、単純に心配だから
●算太が持っているお金が、心配だから
●「たちばな」の再建が叶うか、心配だから
どれも、それらしく見えるが、本心はどれなのかってこと。ここをハッキリさせるのが「強い物語」である証拠。
安子が算太を大阪へ探しに行く理由が明確でないのがダメ!
なのに、現実は曖昧な表現のまま、ナレーションで語られた「大阪への切符を買っていた」と言う情報だけを信じて、わざわざお金を使って大阪に行った。だから、いくのは否定しないが、理由を明確にすべきってこと。
だって、前半の描写を考えれば、いや、むしろ前半の描写があった直後だからこそ、娘るい(古川凛)ことや、「たちばな」のことを考えて、「1円でも無駄遣いは出来ない」と考えないと、不自然過ぎる。
その上、"瞬間移動"を使って、"お金のありがたみ"を削いだ
その上、朝ドラお約束の “瞬間移動(どこでもドア)” を今回も使った。やはり、今作、特に安子がヒロインの部分では、“お金” と言うものの大切さを、おはぎの行商を通して描いて来たのだから、いくら、ヒロインが切り替わるから急いでいるとは言え(曜日は言わない)、 “瞬間移動” を使うのは、安っぽく見える。
だったら、娘るいの治療のためにためた貯金中から涙ながらに運賃を取り出すとか、「水田とうふ」で、きぬの父・卯平(浅越ゴエ)にお金を借りるとか。なにかしら、「今の安子の、経済的なギリギリ感」を描いたら良かった。
安子が、「たちばな」の再建と、雉真家から出てい行きたいだけの人に見えてしまう
そう言うのが無くて、大阪に行く理由が曖昧で、“瞬間移動” しちゃうと、もう、安子は、娘るいは雉真家に預けるつもりで、「たちばな」の再建と、雉真家から出てい行きたいだけの人に見えてしまう。だとすると、何のために、治療費を貯めてるの? と言う疑問も再び湧いて来るし。
申し訳ないが、今回だけは好意的な脳内補完をしても、雑にしか見えなかった。
あとがき
今回、流石に無茶過ぎませんか? 算太が失踪した理由は、何とか許容範囲。でも、安子が算太を大切なお金を使って探しいに行く理由は、「強い物語」として、絶対に明確にしないとダメですよ。
でないと、「安子は自分の自由にならないことは全部否定する人」になりますから。ここは、ヒロイン交代に注視し過ぎて、脚本が雑になりましたね。一言「“たちばな” は、どうなるの?」と言うだけで良かったのに…
最後に、いつものおまじないを。今回は、前回の2倍で!
明るくなぁれ、楽しくなぁれ…(Be cheerful, be joyful...)
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16381/
【これまでの感想】
第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 土
第2週『1939~1941』
6 7 8 9 10 土
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第8週『1951-1962』
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