二月の勝者 -絶対合格の教室- (第10話/最終回・2021/12/18) 感想

日本テレビ系・土10ドラマ『二月の勝者 -絶対合格の教室-』
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第10話/最終回『いざ決戦! 受験本番の日』の感想。
なお、原作となった漫画・高瀬志帆『二月の勝者-絶対合格の教室』は、未読。 既刊13巻(2021年10月17日現在)を既読。
2月の受験本番まで残り1カ月となり、本命校の受験前に予行演習として「1月受験」をする生徒たち。受験会場前では、生徒らが佐倉(井上真央)や桂(瀧内公美)に見送られ、緊張しながらも次々と会場に入って行く。一方、黒木(柳楽優弥)は、島津(羽村仁成)が急きょ受験することになった学校へ応援に駆け付ける。可能性は五分五分だったが、黒木はそこで目にした島津の姿に合格を確信する。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:漫画・高瀬志帆『二月の勝者-絶対合格の教室』
脚本:成瀬活雄(過去作/パラレル東京 DAY1~DAY4)
演出:鈴木勇馬(過去作/東京タラレバ娘、今日から俺は!、俺の話は長い、恋はDeepに) 第1,2,5,最終話
国本雅広(過去作/デカワンコ、保育探偵25時、カンナさーん!、青のSP) 第3,7,9話
久保田充(過去作/家売るオンナの逆襲、ボイス110緊急指令室、君と世界が終わる日に) 第4,6話
山田信義(過去作/家売るオンナ、奥様は取り扱い注意) 第8話
音楽:小西康陽(過去作/正義の味方、デカワンコ、東京全力少女、戦力外捜査官)
主題歌:DISH//「沈丁花」
テーマソング:NEWS「未来へ」
実写化のための改変部分を、もっと原作に上手く作り込んでいたら…
私は、常々、原作(既読)となった漫画や小説と、実写ドラマ版は比較しない立場であることは書いている通り。しかし、正直言うと、実写化のための改変部分を、もっと原作に上手く作り込んでいたら、原作の良さが出た実写ドラマになったと、半ば自分勝手に決めつけた。
その理由は簡単なこと。テレビドラマだから “子役” をもっと活かして、講師側を減らすだけで、物語が「中学受験を抱えた本人と家族 VS 黒木」の対峙構造が、ほぼ絶対に明瞭に描けたと思うから。
連ドラとして、講師が多過ぎたため、生徒と講師間の関係が深堀り出来なかった
それと、期待外れだったのは、連ドラとして、生徒たちと講師たちの間にあるはずの “連続性” や “継続性” や “関係性” が、講師が多過ぎたため、深堀りしきれずに終わってしまったこと。
今回の前半の講師たちの応援のシーンもそう。これまで講師と生徒との個々の人間関係が描かれないまま行われたから、形式的な行事にしか見えなかった。応援するのは、ドラマとして間違っていないが、連ドラとして見れば、敢えて言えば「心がこもっているように見えない」のだ。だから、感動の域まで行かないのは当然のことだ。
最終回だとしても、生徒を数人に絞り込むべきだったと思う
今回だって、最終回だからと言って、大勢の生徒を出さずに、数名に絞り込んで描けば良かっただけのことだと思う。人数が減れば、少なくなった生徒たちへ時間が割けるし。前述の生徒と講師の関係についても、少しは細く出来た可能性が出て来たはずだ。
やはり、(失礼な言い方になってしまうが)、この程度では、往年の学園ドラマの名作『金八先生』の伝説に残る “卒業式のシーン” のような感動は創出出来ないのだ。
実写ドラマ版は、"描くべきこと"を最後まで絞り込めなかった
そして、結末も同様だ。加える生徒の数をグッと減らして、黒木(柳楽優弥)と佐倉(井上真央)だけをメインにして、どうしてもと言うなら、社長の白柳徳道(岸部一徳)くらいで抑えるべきだったように思う。
原作(既読)となった漫画や小説と、実写ドラマ版は比較しない立場と敢えて言ったが、明らかに 、テーマが超明瞭な原作と比べて、“描くべきこと” を最後まで絞り込めなかったのが、連ドラとしての勝敗の分け目になったと思う。原作が良いだけに、本当に残念でならない!
あとがき
もう少し、最終回だから感動するかと期待しましたが、やはり「積み重ねのない連ドラ」の最終回では、これ位が限界だったようですね。やはり、黒木メインでなくなり始めた第4話が、本作の運命の分かれ道で、第4話のパワーを第8話以降に引き継げず、意味不明な第9話を入れたのが敗因の一つかも?
ドラマに興味を持ったなら、是非とも原作を読むことをお勧めします。
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