連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全120回〕 (第34回・2021/12/16) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
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第34回/第7週『1948-1951』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
1951(昭和26)年2月。5年間続いたカムカム英語の歴史は幕を閉じました。戦後の日本を照らしたこの放送は、安子(上白石萌音)とるい(古川凛)の人生にとってもかけがえのない時間でした。心の支えを失ったかに感じていた安子のもとに、英語教室を始めるロバート(村雨辰剛)から英語のテキスト作りを手伝って欲しいとの誘いの話が舞い込みます。一方、算太(濱田岳)は雪衣(岡田結実)から、とある思いをぶつけられ…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4,7週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5,7週
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ)
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん) 第6週
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
時は、1951年2月…
時は、1951年2月。今なら番組編成の時期は春なら3月だが、5年続いた「カムカム英語」が歴史に幕を閉じたのは2月の設定。いろいろと調べたのだが、3月でない理由が見つからなかった。(お分かりの方は、是非事実だけ教えて下さい。予想は不要です)
ただ、今回の安子(上白石萌音)と娘るい(古川凛)に関わる各エピソードを見ると、様々な “準備” を描いているため、2月として余裕を持たせた可能性はある。と言っても、劇中で「2月」と分かる表記はどこにも見当たらないから、そこまで拘る必要はないのかも知れないが…
「折角のロバートをもっと使うべき」と提案し続けたら…
さて、「折角のロバートをもっと使うべき」と提案し続けたら、今回もロバート(村雨辰剛)が登場。それも、かなり安子との親睦が成立しており、人間関係の時間経過も見えるし、日本人と米国人、日本語と英語の違いを、二人を利用して、分かり易く伝えているのには好感が持てる。
今回の「木漏れ日」のくだりなんて、ロケ日の恵まれた天候に、安達もじり氏の美しいカメラワークと編集と、日本語表現の美しさの再確認としても、いい感じ。そして、「勉強」と言う単語が台詞に入ることで、本作のテーマへ、またグッと引き寄せられた感じだ。
今後の展開の"準備"をのんびりと描く日もあって良いと思う
ただ、ちょっと気になったのは、安子も算太(濱田岳)も、和菓子の行商をしていなかったこと。まあ、こう言うのを言っているときりがないし、休みの日だから、娘るいが外出した可能性もあるし。でも、この当時に日曜日に開院している病院があるのかとか。
しかし、全体的には、木曜日だから、もっと物語が進み、動くのかと思ったが、せいぜい騒動らしきエピソードは、女中・雪衣(岡田結実)のくだりだけ。とにかく “駆け足” の本作だから、今後の展開のいろんな意味での “準備” をのんびりと描く日もあって良いと思う。
大きな動きが無いシーンだからこそ映える安達氏の照明演出
とは言え、娘るい役が古川凛ちゃんになってから、演出担当がメイン監督である安達もじり氏になったのは明かのようだ。公式発表はないが、映像が、火曜日までと各段に違う。
特に、光のコントラストのバランス良さと、影の使い方の上手さ。例えを出す必要もないが、朝の雉真家での出かけるシーンでの外光と影のバランス、神社での木漏れ日と地面の影の作り方、病院のシーンだけ昼光色を使わず清潔感の創出など、他の演出家とは一味も二味も違う。大きな動きが無いシーンだからこそ映える照明演出だ。
「展開が速い本作」の、一服の清涼剤として長閑で良かった
そうとは言え、今回の15分間は、かなりの “間” が取られていた。だから、安子と金太の行商を入れても好かろうと思ったのだ。ただ、演出家が意図的に “間” をたくさん入れたとしたら、これは、いろいろな意味での “嵐の前の静けさ” を創り出したのではないかと思う。
「たちばな再建」、「雉真安子が外では楽事の是非」、「雪衣絡みの騒動」、「娘るいの額の傷」、「ロバート(かつての敵国)との英語教室」など、嵐のあかちゃんである「熱帯低気圧(熱帯の海で発生する低気圧)」は、既に、あちこちで発生中だ。そして、それこそが、「先が見たくなる連ドラ」の基本条件。
今回の15分は、久し振りに「展開が速い本作」の中の、一服の清涼剤的で、長閑で良かった。
あとがき(その1)
今回のような、特に意味がないと言っては語弊がありますが、十分に “間” が取れているカットを、たくさん備蓄しておくと良いですね。恐らく、やっているとは思いますが。
やはり、本作は展開が速いし、ヒロインも3人いるので、◇イエロー系ちょっとした回想シーンで使える「昔を思い出せるワンカット」を準備しておくことは、本作の成功へ大いに繋がると思います。
あとがき(その1)
あとは、前述した。「たちばな再建」、「雉真安子が外では楽事の是非」、「雪衣絡みの騒動」、「娘るいの額の傷」、「ロバート(かつての敵国)との英語教室」が、来週から、どう進んで行くか? でしょうね。
きっと、年内の放送は来週が最後なので、一通り何らかの決着を描きつつ、来年へと進むはずです。その意味で、大事な来週への橋渡しとなる、明日の金曜日が楽しみです。
最後に、いつものおまじないを。明るくなぁれ、楽しくなぁれ…
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16361/
【これまでの感想】
第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 土
第2週『1939~1941』
6 7 8 9 10 土
第3週『1942-1943』
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