ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~ (第11話/最終回・2021/12/13) 感想

フジテレビ系・月9『ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~』
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第11話/最終回『最終回! 旅立ちの愛しき人…蘇る記憶』の感想。
なお、原作となった漫画、横幕智裕 / 漫画・モリタイシ「ラジエーションハウス」(集英社)は、未読。シーズン1は、鑑賞済み。
唯織(窪田正孝)と杏(本田翼)の幼なじみである一平(工藤阿須加)が脳の血栓閉塞で倒れる。全身にも次々と不調が起き、その原因は不明だった。唯織が一平から自分の転校後の杏について聞き動揺する中、脳外科医の渋谷(野間口徹)は専門外の症状は調べず、治療が終わった一平を他科に移すと決定。そんなたらい回し状態の一平に新たな症状が現れ、唯織は原因を探るが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:横幕智裕 / 漫画・モリタイシ「ラジエーションハウス」(集英社)
脚本:大北はるか(過去作/グッドドクター、ラジエーションハウス1) 第1,2,3,4,5,7,9,10,最終話
村上優(過去作/ラジエーションハウス1)
金沢達也(過去作/ラジエーションハウス1、不倫食堂)
横幕智裕(過去作/原作となった漫画の原作者)
神田優(過去作/アライブがん専門医のカルテ、ゲキカラドウ) 第6話
演出:鈴木雅之(過去作/ラジエーションハウス1、ショムニ、HERO、婚カツ!) 第1話
相沢秀幸(過去作/アンサング・シンデレラ、トレース~科捜研の男) 第2,3,6,最終話
清矢明子(過去作/サロガシー(関東ローカル)) 第8話
金井紘(過去作/ラジエーションハウス1、信長協奏曲)
野田悠介(過去作/ラジエーションハウス1、コード・ブル^・シリーズ)
関野宗紀(過去作/ラジエーションハウス1、医師たちの恋愛事情、オトナ女子、ハラスメントゲーム)
水戸祐介(過去作/リフレイン) 第4,5,7,10話
西岡和宏(過去作/ルパンの娘2020) 第9話
音楽:服部隆之(過去作/ラジエーションハウス1、王様のレストラン、翔太の寿司、のだめカンタービレ、HERO)
主題歌:MAN WITH A MISSION「Remember Me」
「最終回」以降があろうと、主人公の必要性が乏しいのは…
今回が「最終回」で、次週が「特別編」で、更に「劇場版」が待機(連続)している連ドラの感想を、今回でまとめる必要性を感じないのだが。とは言え、やはり、「最終回」の感想として書こうと思う。
正直、この度のエピソードって、主人公である唯織(窪田正孝)の必要性が、終盤の “診断” の時しかないような。もちろん、それは、杏(本田翼)にとっては、大きな “人生の分かれ道” であるとの表現を兼ねているのだが。
でも、やはり、本作が『1』から続いている「杏がいてこその唯織=主人公」であり続ける限り、「最終回」以降があろうと、主人公の必要性が乏しいのは、しょうがないのかも…
「群像劇」を名乗るなら、前述の主人公が"診断"をする前に、「チームの協力」描写すべきだったのでは?
そもそも、本作は『1』の時から、「放射線科」の “群像劇” であると、大々的に謳っていた訳だから、脇役が通常のドラマより “前進” するのは理解するし、それも一つの “群像劇” であるとは思う。
そして、この『2』も「群像劇」を名乗るなら、前述の主人公が “診断” をする前に、(前回のように)放射線科チームで、協力&手助けするべきだったのでは? 「チームの協力」の描写が、『2』になってから、あったり無かったりする放送回がバラバラだった。それが、ずっと気になっていたのだ。
主人公の言動ありきで、群像劇として、放送回毎のメイン脇役を活躍させるべきだった…
誤解を招かないように書いておくが。私は、決して、どんなドラマでも、絶対に主人公を活躍させるべきだとは思っていない。また、主人公がチームの一員であるならチームを絵描くべきだとも思わない。
ただ、やはり、「主人公」と言う役割を背負っているなら、私がいつも言う、「強い物語」を構築するために、主人公の言動で物語がけん引されるべきだと考えている。だから、まずは、主人公の言動ありきで、その上で、群像劇として、放送回毎のメイン脇役を活躍させるべきだと思うし、それが、結果的に私が見たい「強い物語」のドラマなのだ。
あとがき
結局、本作は “いいとこ取り” し過ぎだったのでは? 「主人公・唯織と脇役・杏の幼馴染のくだり」、「医師免許を持つ主人公・天才放射線技師の活躍」、「放射線科、“ラジエーションハウス" のチームの活躍」の、大きく3つを盛り込んできました。
その「大きな3つの柱」の絞り込みが中途半端なまま、毎回描かれたため、緩急が足りなく、盛り上がりに欠けるドラマに見えてしまったのではないでしょうか?
ただ、きちんと書いておかなければならないのは、「医療ドラマ好き」の私としては、特に「患者と医師と病院の関係」を描いたエピソードとして、悪いとは思いません。むしろ、新院長もうまく活用して、『2』の中では、良かった部類のエピソードだったと思います。
でも、やはり、『1』と『2』に関係なく、『ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~』と言うドラマの “らしさ” は、「医師免許を持つ主人公・天才放射線技師の活躍」が、きっちりと描かれてこそだと思います。特に「医師免許を持つ」と言う部分を、もっと、もっと、初期段階から強調すべきだったと思います。
「医師免許を持つ」、ここさえ、毎回、尺は短くても、必ず強調し、視聴者に印象付けていれば、もっと、話題にもなっただろうし、人気も上がったと思います。なぜなら、ここまで個性的なキャストを揃えた続編なのですから…
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16349/
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