連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全120回〕 (第31回・2021/12/13) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
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第31回/第7週『1948-1951』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
クリスマスの日、雉真家に算太(濱田岳)がやってきました。兄の無事の帰りを安子(上白石萌音)は涙をこらえ喜びました。そして、算太が戦争に行っている間に起きた出来事、その全てを打ち明けました。金太(甲本雅裕)小しず(西田尚美)、杵太郎(大和田伸也)、ひさ(鷲尾真知子)が亡くなったこと、そして稔(松村北斗)と結婚したこと、娘を産んだこと、稔の戦死も。そうして当面は算太も雉真家で暮らすこととなり…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4,7週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5,7週
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ)
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん) 第6週
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
演出が、橋爪紳一朗氏と安達もじり氏の「二人体制」に!
演出担当が、橋爪紳一朗氏と安達もじり氏(テレビ表示の順番通り)の「二人体制」になった。クレジットの順番から想像すると、今週の前後半で分けるのか、エピソードや登場人物で分けるのか想像の域を出ないが。
「ベテラン+新人」の演出家コンビで「練習台」にするケースは、時々連ドラでは見かけるが、私の記憶では、「ベテラン+ベテラン」で、半年分の初期の頃に演出を担当するのは珍しいと思う。
恐らく、第7週のサブタイトルが『1948-1651』で、「4年間」にも跨っているため、時代転換のどこかで切り替える(きっと、娘るい役の子役が更に年上に切り替わる時点)と安易な想像できるが。とにかく、「ベテラン+ベテラン」で、意外と期待できる一週間になるかも知れない…
今回は、不満無しの号泣で感無量だった人が多かったと思う
さて、恐らく、今回は、終盤の3分間、戦地での算太(濱田岳)と母・小しず(西田尚美)の再会シーンと、その直後の算太と美都里 (YOU)のやり取りで、不満無しの号泣で感無量だった人が多かったと思う。もちろん、演出家は、それを狙って作っているし、それを見て感動する人も、全く否定するつもりはない。
しかし、折角、週初めの忙しい時に当ブログへ読みに来られて、あちこちの感想ブログと同じでは申し訳ない。また、正直、私なりに、言いたいところもあるから、そこを中心に感想を綴るつもりだ。
既に、父・金太が亡くなる直前に使った演出を使いか回したのが気になった!
感動した読者さんには申し訳ないが、今回の表現で気になったこと。アバンタイトルで先週と完全に切り離している点は、大きく評価するが。それは、算太を中心にした映像を作って、15分間を、ほぼ使い切ったこと。
これ、お忘れの読者さんもいらっしゃるかも知れないが、回想シーンと妄想(幻視)を大量に使って “その人を描く” のは、既に、父・金太(甲本雅裕)が亡くなる直前にやった演出なのだ。
本作のスタッフが、この「映像化の方法」を、“本作のお約束” とか “定番” にしようと意図的に作っているのかは、分からない。ただ、同じことを二度やるのが、アイデア不足に繋がらないことを祈るばかりだ。
今後に登場人物が亡くなったり、再登場したりする時に、この"定番演出"が使える利点も!
しかしだ。逆に考えると、今後に登場人物が亡くなったり、再登場したりする時に、この “定番” が使える。なぜなら、そのシーンに必要な登場人物だけ揃えれば、いつでも撮影できる(撮影順や事情に大きく左右されない)上に、“幻視” なのだから、一種の “何でもアリ” で作れちゃうし、放送尺が足りない時はどんどん増やすことも容易だから。
もしかしたら、本作らしい “いいアイデア” になるかも知れない。なぜなら、普通の朝ドラの3倍近くの大量の登場人物の “出入り” があるのが、今作だから…
算太が登場する度に「算太とダンス」の関係性が気になる…
それと。これも書くと異論反論が届く可能性が多いと思うが、気になったから書いておく。
それは8分頃、安子が算太に、またダンスの仕事を探すのか? と問い質し、算太が曖昧な感じで否定した場面。そもそも、算太は本当にダンスを生業にしていたのか分かっていない。だから、これまでも算太が登場する度に「算太とダンス」の関係性が気になっているのだ。
まあ、今回は、曖昧ではあるが「もう その必要ねえじゃろう」と言っていたから、「算太とダンス」は “切れた” と思うことにしたが。それでも、算太のセリフ中の冒頭にある「もう」があると言うことは、それまでは「算太とダンス」に関係性があったと言うこと。う~ん、とても細かいところだが、気になってしまった。
従って、今の私は、妄想(幻視)のシーンは無い方が良かったと思う。普通に、戦地での話をするだけで、十分だったと思うから。
ファンタジーな演出は、戦後を明るめに仕上げた意味でも良かった
しかし、今回の15分間を「一話完結」として見ると、また評価が違って来る。これが映像の面白みであり、醍醐味だ。
全体のエピソードの構成(序盤でロバートが退場して、算太が帰還、思い出話からの、母の幻視、美都里との血縁無き母子のやり取り)へ、大きな不満はない。そもそも、算太と言う登場人物は、本作中では “異色なキャラ” だから、ファンタジー風な演出が似合っていたし、戦後を感じさせる描写として、明るめに仕上げたのも意外と良かった。
あとがき(その1)
サンタ&クリスマス、算太&ファンタジー、終盤の美都里との血縁無き母子のやり取りも、良かったんです。良かったのですが、それは先述の通り、「一話完結」なら。連ドラとしては、先週と今週で全く別の朝ドラを見ている感覚。そこに、私は引っ掛かりを覚えたのです。
あとがき(その2)
やはり、今回の「算太の帰還」については、算太が “異色なキャラ” だからこそ “普通” に。いや、もっとまじめな描写で、終盤の濱田岳さんとYOUさんの演技を堪能したかったです。いっそ、回想や妄想(幻視)も削除して、徹底的に、シリアスにして…
とは言え、ラストで、思い切り、シリアスに描いているので、判断が分かれるところです。まあ、好みの問題と言うことで。最後に、いつものおまじないを。あかるくなぁれ、楽しくなぁれ…
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16347/
【これまでの感想】
第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 土
第2週『1939~1941』
6 7 8 9 10 土
第3週『1942-1943』
11 12 13 14 15 土
第4週『1943~1945』
16 17 18 19 20 土
第5週『1946~1948』
21 22 23 24 25 土
第6週『1948』
26 27 28 29 30 土
第7週『1948-1651』
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