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連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全120回〕 (第28回・2021/12/8) 感想

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
公式リンク:WebsiteTwitterInstagram
第28回第6週『1948』の感想。

 
 

 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


英語が通じず困っている米軍将校(村雨辰剛)を見かけた安子(上白石萌音)。とっさに「May I help you?」と声をかけ、手助けします。それは英語を学び始めてから生まれて初めて交わした、生の英会話でした。その頃、定一(世良公則)の営む喫茶店には、将校たちの集まるクラブで演奏するミュージシャンが集まっていました。戦争に勝った国・アメリカのけんらん豪華な文化をまえに、安子や定一は複雑な思いを重ね…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4
   橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5
   深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
   松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ)
   二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん) 6
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
     櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略



今回の感想を書く前に、前回の感想で書かなかったことをまとめてみた

昨夜、下記のコメント返信を2か所に書いたため、既に読んでおられる読者さんのいらっしゃると思うが。一応、本作の私の感想として、当ブロブ内に点在すると管理する側も、読まれる方も大変だろうから、今回の感想を書く前にまとめておこうと思う。詳しく知りたい方は、下記のリンクを参照して頂きたい。

結論:「新章」に突入してから、演出よりも脚本の雑さが目立って来た

それは、前回を見終えた時点での先週末から今週(火曜日分)までを見た、通常の感想以上に本音を語った部分だ。コメント返信なので、読み易いように、少し手を加えて、書いてみる。少々、長くなるので、結論だけ書けば、「新章」に突入してから、演出よりも脚本の雑さが目立って来たと言うことだ。

12/7のWeb拍手へ:「カムカム(第27回)」を見て、今週に違和感を覚えた人へ。違和感の原因は演出家の能力不足の他に"中心的な2,3人の心情"がしっかり描写されていないから…

「安子にとっての幸せ」と「るいにとっての幸せ」と「安子とるいの母子の幸せ」が、どっちの方向に進むのかが見えて来ない

るいが言葉を初めて喋るようになってから、そして千吉 (段田安則)が安子(上白石萌音)と るい(中野翠咲)を半ば強引に岡山に連れて来たくだりを、「新章」とか「新・岡山編」と言うのか知らないが。

なぜ、るいが言葉を喋るようになって、片言でも母子のコミュニケーションが成立するようになり、るいは英語にも興味を持ち出しているのに、安子の気持ちが分かり難くなっているのか? について考えてみた。その一つの結論が、稔(松村北斗)が死んでから、安子の気持ちが定まっていないように描かれていることが挙げられる。

もちろん、好意的に解釈するなら「まだ、混乱中」とも言えるが。正直、「安子にとっての幸せ」と「るいにとっての幸せ」と「安子とるいの母子の幸せ」が、どっちの方向に進むのかが、見えて来ないし、描かれていない。

また、書いておかないと誤解を生むから書いておくが…

また、ここで、書いておかないと誤解を生むから書いておくが、NHKが放送前や番宣と予告編で情報提供していること以外の、特に、「次回以降の内容」については、私は「ネタバレ予想ブログ」のような “先読み” のスタンスを取っていないってこと。

だから、次回含めて以降のことは、大きな流れや展開は知っていても、細かいエピソードや人間関係については “基本的に無知の知” であることを、ご理解頂いた上で話を進める。

「新章」になってから"理由"が描かれぬまま進んでいることが多過ぎる

描かれていないことは、他にもある。例えば、「一体、おはぎは何のために作って、売っているのか?」や「雉真家は、安子に嫌がらせで嫁に働くのを許可しているのか?」とか、「そもそも、るいが必要なら、るいだけ岡山に連れて来ちゃう方が、よほど、安子に対して嫌がらせになるのでは?」とか。

要するに、安子と同時に、千吉の本心も描かれていないし、豆腐屋「水田屋とうふ」の娘・水田きぬ(小野花梨)の本心も描かれていない。ただ、登場人物たちの動きをカメラで撮影し、放映しているだけ。特に、今週の最初の2日間は。

「新章」を作った"千吉と安子の本心"が描かれていない

少なくとも、千吉の行動原理が「るいを、雉真家の孫として迎えて、雉真家の繁栄のために必死に翻弄し、その煽りをまともに食らっているのが、行く当てのない安子」なのか。

それとも、「世間体を考えた千吉が、一先ず、安子と るいを雉真家の家族として迎え、ゆくゆくは、例えば、るいが婿養子を取って “跡継ぎ候補” を創ろうと画策して、安子が巻き込まれているのか?」とか。

「ただただ単純に、アパート暮らしでは手狭だから、千吉と勇 (村上虹郎)の “好意” に甘えて雉真家に入ったは良いが、働かざる者食うべからずに則って、るいと二人でラジオ講座を聴きながら英語を覚えつつ、“たちばなの味” を継承して行くと言う、2つの大きな夢を抱いた母子が揃って生きるため、やがて自立(自律も含む)のための生活力(お金)を得るために商売を始めた」のか、知りたくてしょうがない。

女中よりも台所を占領して「大量の和菓子作り」に精を出す安子

しかし、現実の映像は、どうなっているだろう。雉真家でラジオを聴いている素振りも無ければ、家事を手伝っているのかも見えない。まあ、家事の部分は、思わせぶり全開の雪衣(岡田結実)がド~ンと居座っているから、一応、嫁として控えていると好意的に考えられるし、美都里 (YOU)が止めている可能性の無きにしも非ずだ。

でも、先週までの安子なら、率先して手伝う方が自然に見えるし、何より、女中よりも台所を占領して「大量の和菓子作り」に精を出している時点で、頭がこんがらがっている。これが、前回までの「新章」に対する私の考え方。

「安全圏でご安泰」から "抜け出す可能性の始まりの兆候"か?

だから、最後に次のように書いた。水曜日で、このまま、外国人と英語の話に進んだら、『カムカムエヴリバディ』も、いよいよ、崩壊とまでは言わないが、「安全圏でご安泰」から “抜け出す可能性の始まりの兆候” だと思うと。だから、今回の第28回も、しっかりと見届けて、判断しようと思う。

では、ここから、今回の本気の本気で書く感想に入る。

前回の花売りシーンはバッチリ夕景だったのに、今回は…

まずは、アバンタイトルで「照明の宝探し」。前回のラストで、安子が英語が通じず困っている米軍将校(村雨辰剛)と出会ったのは、明らかに夕方。安子の背中にしっかりと夕日が当たっているし、米軍将校にも夕日が当たっている。でも、そもそも、路肩で花を売るのって、少なくとも午前中では?

朝、花を摘んで、売り場の桶の水に差して売るのでは? それも12月の冬に? と、少々疑問に思ったら。今回のアバンタイトルでは夕日の照明が、ほぼ全部外されていた。僅かに壁やガラス戸に夕日が当たっているだけ。

花売りのシーン、せめて昼頃の設定にすれば…

このシーン、せめて昼頃の設定にすれば、あんなに花が売れ残っている不自然さも消えるし、3人にやり取りのカット(3ショット)の隅っこで良いから、行商で使っているリアカーを入れ込んで映していたら、安子が仕事中に、ふと、「見ず知らずの女性を英語で助けられるかも!?」と機転を利かせたように見えたのに。

豆腐屋「水田屋とうふ」の店先にリアカーを置くのとは意味が違う。そう言う繊細な演出をして欲しのだ。もちろん、「道の真ん中にリアカーを置いたら邪魔だ」と言う意見もあろうが、だったら、あの花の行商はもっと邪魔では? 交通事故があったばかりなのだから…

娘るいの存在価値が、安子にとってブレ気味なのが気になる

では、今度は「脚本の宝探し」をやろう。6分頃に今回は最初の脚本には違和感があった。展開でなく、それよりも重要な「各登場人物の存在価値の付け方」に関してだ。特に、問題を多く抱えるのが、残念ながら、娘るいだ。

確かに「母子で一組」的な考え方は成立する。しかし、それは、前述の「安子と娘るいが、二人でラジオ講座を聴きながら英語を覚えつつ、“たちばなの味” を継承して行くと言う、2つの大きな夢を抱いた母子」であるのが大前提。

先週中盤までは、あんなに安子はるいを背負って行商に行ったり、遊んだり、ラジオと英語を絡めて、娘を思ってアパートで、親子水入らず的な生活と関係を保っていたのに。

帰宅してからの安子と娘るいとの関係の描き方も不自然な…

今回に限るならば(と、願いたい)、るいのことを忘れて、米軍将校と遊んでいるように見えてしまっていなかっただろうか? コーラを味わっているように見えなかっただろうかってこと。例えば、帰宅した安子が、米軍将校と “生の英語で会話が成立した” のを喜ぶのは間違っていないし、ごく自然なこと。

しかし、せめて、その場面は、娘るいと一緒に、稔のきっかけで始めたラジオからの英語の “おかげ” で、“生の英語として成立したこと” くらいは、河辺でのラジオ体操や自転車練習の回想シーンを挟んで、亡き稔のこと、英語が与えてくれた数々の幸せや喜びを、心底から感じて、思いにふけるべきだったのでは?

娘るいに「英語の子守歌」を歌いながら寝かしつた後で、ふと稔に感慨にふけるだけで良かった

安子は、娘るいのケガは自分の責任だとして行商しているのだから、英会話が成立も重要なことだが、行商中なのだから、まずは娘るいの方が重要だと思うが。残念ながら(当然ながらか?)、そう見えない。

例えば、一日中の行商で疲れ果てて帰宅し、雉真家の面々には気配りし尽くして、やっと寝床に入って、娘るいに「英語の子守歌」を歌いながら寝かしつた後で、ふと稔に感慨にふけるだけで良かったのだ。

安子と娘るいが"物理的に"一緒にいることを印象付けることが最重要だと思う

そう、私が言いたいのは、先のようなシーンで安子と娘るいが “物理的に” 一緒にいることを印象付けることによって、安子の亡き稔への思いだけでなく、和菓子販売中は別行動になってしまう母子であっても、少なくとも安子は娘るいのことをひと時も忘れていないと分かるのだ。

それが、映像マジックってこと。その演出マジックを信じずに、娘るいと雪衣のやり取りを入れるから、「母子愛」が薄まって映るのだ。もっと、脚本は演出を信頼しても良いと思う(今週は別にして)。

きぬと定一の再会シーンの"差"にも違和感を覚えてしまった

今回では、ジャズをこよなく愛し、海外の珍しいレコードを数多く集めている、稔が行きつけだった喫茶店「Dippermouth Blues」マスター・柳沢定一(世良公則)と言う、恐らく「世良公則さん」が音楽関係者を演じるのだから、安子と稔の二人にとって、かなりの重要人物と再会したと予想する。

だから、近況報告するのは当然だと思うが、では、先日の、きぬとの “あっさり再会” と比較すると違い過ぎやしないかってこと。

「そりゃあ、重要度が違うから、しょうがないでしょ?」と思われる読者さんもおられると思うが、安子ときぬは、子役を使ってまで描いた “幼馴染” の関係。一方の定一は、いろんなきっかけを安子に与えた人物ではあるが、全部が “稔” 経由。この扱いの違いに違和感を覚えるのだ。

正直、るいの方が、稔(父)や英語のことを深く思っているように見えてしまった

更に、言うなら、終盤での娘るいが、ラジオの英語講座を聴こうとしてから、最後まで。正直、るいの方が、稔(父)のこと、英語のことを深く思っているように見えてしまった。

そして、逆に、安子は、中盤での女中とのやり取りもあったから、結果的に、安子は「たちばなの和菓子」だけが大切で、るいを雉真家に渡す気満々に見えてしまった。それで、良いのだろうか?

あとがき(その1)

流石に、本作が、3人のヒロインを起用して、祖母から孫までの100年史と、ラジオ放送(最初の放送は、英語講座だった)開始から100年目の節目に創られる、朝ドラ企画としては、2大看板を背負った「肝入りの大企画」であることを、ネタバレと言う読者さんはいないと思います。

でも、よ~く考えれば、普通に「女一代記×三本立て」なのですよ。もちろん、3人がバトンタッチする部分、重なる部分、人生がフェードインとアウトするのかしないないのか含めて、これまでの「女一代記」とは違うと思いますが。

あとがき(その2)

「新章」になって、明らかに主人公がストーリーをけん引して行く「強い物語」から、“この先の展開” がストーリーをけん引している、いわゆる、登場人物が主体でない「弱い物語」化しています。そこを、「箇条書き」とか「端折り過ぎ」とか「視聴者置いてけぼり」と突っ込まれてもしょうがないと思います。

スタッフに言いたいです。「物事を丁寧に描くこと≠時間を割くこと」ってこと。もっと、もっと、丁寧に繊細に細部に至るまで気遣って描写することが、物事を丁寧に描くことだと思います。まだまだ、軌道修正できる時期です。おいしゅうなれ。おいしゅうなれ…


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【これまでの感想】

第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 
第2週『1939~1941』
6 7 8 9 10 
第3週『1942-1943』
11 12 13 14 15 
第4週『1943~1945』
16 17 18 19 20 
第5週『1946~1948』
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第6週『1948』
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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