連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全120回〕 (第25回・2021/12/3) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
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第25回/第5週『1946~1948』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
安子(上白石萌音)の前に突如現れた千吉(段田安則)。安子に、るいを連れて雉真家に戻ってくるよう説得するためでした。しかし、安子の固い決心は揺らぐことはありません。安子は一層おはぎ作りに精を出し、大口の顧客を増やすために営業にも回るようになりました。これまで安子とるいの日々の楽しみだったカムカム英語を聴く余裕すらないほど、忙しい日々を送っています。息つく間もなく、作業に没頭する安子でしたが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3,5週
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ)
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん)
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
「おはぎ1個8円」の話の"振り"が良かった
主題歌明けの安子(上白石萌音)と千吉 (段田安則)の会話の中に「おはぎ1個8円」と言うくだりがあった。
1947年当時の真空管ラジオの値段(情報源)によると、1000円代から3000円近くまであり、一番安いラジオを買ったとしても、仕入れ、家賃、生活費などを考えると、節約すれば買えない金額であり、かなり倹約したのも分かる。
そして、特にいつの時代も容易に倹約できるのは「自分の食費」だから、その後の交通事故の前振りとしては、上手いタイミングで挟み込んで来たと思う。
どうせ、一度は岡山の雉真家に帰って、生活の立て直しを図るのが順当だろうと思っていたから…
また、安子の必死しさは伝わるが、この絵に描いたような「自転車操業」の「お菓子作り」が、そのまま大成功して… と言うのは、流石に在り得ないと思っていたから、いつかは、一度、岡山の雉真家に帰って、生活の立て直しを図るのが順当だろうと思っていた。
だから、恐らく、次週は一旦は、るいの顔を美都里 (YOU)に見せて、詫びて、大阪にUターンするための “きっかけ” づくりであり “橋渡し” の役割が、金曜日だったに違ないかも?
千吉へ安子が熱意を込めて説得する中に"稔"を入れて欲しかった…
と言うわけで、帰るのは分かっていても、安子が、るいを自分の下で、自分の手で育て、大阪で暮らしたいと言う熱意が語られて、それにも説得力があって、千吉も一度は認めざるを得ない展開も悪くない。
ただ、熱意の中に “稔” のことが一言もなかったのが、少々残念。せめて、ラジオや英語を絡めつつ “稔” を絡めて説明したら、もっと渋々と帰って行く千吉が強調されたと思う。なにせ、るいは「18歳まで岡山で暮らす」ことは発表されているので、もう大阪には戻らないのか…
どうしても気になるのが、勇の存在
また、前回が、とても良かっただけに、余計に気になってしまったことが、ぶり返してしまった。それは、先週で稔 (松村北斗)が戦死してからの、復員した勇 (村上虹郎)の存在だ。
今回も、あれこれ安子のために動いていたが。るいと言う “稔の娘” であり “雉真の血を継いだ孫” で、更に、(かなり先の話になるかも知れないが) “雉真繊維の跡取り候補の一人” として考えると、義母である美都里の るいへの拘る気持ちも分かる。そんな美都里のこと考えれば、千吉も るいに拘るのも当然のこと。
安子のことを未だに諦め切れていない… と、考えるべきなのだろうが…
しかし、そもそも、稔の代わりに、勇を「雉真繊維」の後継者にするために、岡山に戻らせたず。そして、生前の稔には、散々お見合い話を持って来たのだから、今度は勇にお見合い話を持って来て、結婚させて、正式な「雉真繊維」の後継者にする方が、普通では? と思うのだ。
だって、劇中では後継者がいなくても、数年間は「雉真繊維」の仕事は順調に描かれているわけだし。それとも、勇が見合いを含めた結婚を自ら拒んでいるのか、後継者にはなりなくないと主張しているのか? そこが不明瞭。
もちろん、好意的な脳内補完をすれば、安子のことを未だに諦め切れていない… と、考えるべきなのだろうが。それらなそうと、描いた方が良いと思う。まあ、勇の本心については、次週に説明してくれるのを期待するしかないか。
急に、「岡山行き」のために端折り過ぎて進めた感じたが残念…
再び、本編の感想へ。別に、好意的に見れば、さほどは気にしないで済むことも、それが少しずつ続いたり、積み重なったりすると、流石に見て見ぬ振りが難しくなったことも、今回、幾つか見えて来た。
まず、安子のスカート。ラジオを買うために必死に倹約したのは分かるが、自転車にリアカーをつけて行商するなら、当時の洒落た生地でモンペ風をるいと一緒に作るとか。そんな時に、着ているスカートとモンペを一緒に縫い合わせちゃったりすると面白いだろう。
また、自宅のアパートの近所でのオート三輪との前方不注意の交通事故。雉真父子に助けられたのは良いが、それ以前の病院での骨折の診断と処理は削除、お得意先への連絡やお詫びも削除で、岡山行きが決定。岡山に行くから、今後しばらく納品できないお詫びも削除。
いや、恐らく「やっている」ことは好意的に解釈できる。それに、これまでも、本作は、幾度も重要なシーンを描かずに、上手くやって来た。それは間違っていないし、成功して来たのも事実。だから「箇条書き論」には反対して来た。
しかし、無用に長い尺を使った交通事故のくだりを入れるなら、前回の小川澄子(紺野まひる)が通り掛かっても良いのでは? そして、節約して買ったラジオは、岡山へ持って帰るのかとか。なんか、急に、「岡山行き」のために端折り過ぎて進めた感じが残念だ。
あとがき(その1)
今日の放送を見た限りでは、安子とるいの岡山での生活の「期間の長さ」が、ほぼ分かりませんよね。14分頃の勇が両手に持っている荷物の量から察すると、普通なら「数日間の帰省」に見えますが。何せ、雉真家のことですから、一度に一生暮らせるくらいの家財道具など揃えるのは簡単なことのはず。
せめて「安子の手の怪我が治るまで」とか、なにか期限が見える表現が欲しかったです。
あとがき(その2)
これで、ちょうど「5週目」が終わりました。確かに、省略が多いし、話が進むペースも早いです。時間がないのは分かりますが、もう少し描くべきと所は描いても良いかなと、今日を見て感じました。「話についていくのが必死」な人も多いのでは?
でも、ストーリーが面白いので、まだまだ「先が見たくなる朝ドラ」であることに変わりはありませんが… 拙速な感じを与えないことを最重視して欲しいです。来週、どこかで時間経過して大阪に戻るのかな? どうなるのか楽しみです。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16314/
【これまでの感想】
第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 土
第2週『1939~1941』
6 7 8 9 10 土
第3週『1942-1943』
11 12 13 14 15 土
第4週『1943~1945』
16 17 18 19 20 土
第5週『1946~1948』
21 22 23 24
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