連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全24週〕 (第4週/土曜日版・2021/11/27) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
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第4週『1943~1945』の 『土曜日版』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
学徒動員に応じて、稔(松村北斗)と勇(村上虹郎)は出征。安子(上白石萌音)は娘のるいを授かる。一方、戦況は悪化し本土への空襲が頻度を増す中で、岡山も大空襲を受け、市内の大半が焦土に。その後まもなくして終戦を迎える。空襲で家族を失い、悲しみに暮れる安子だったが、父の金太(甲本雅裕)に和菓子作りを教わり、焼け跡で和菓子を売り始める。そんな中、安子の元にさらなる訃報が届く。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3週
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ)
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん)
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
あくまでも、ここは「土曜日版」の感想を書く場所だから…
まず、これを読んでおられる読者さんにお伝えしたいのは、「週5放送=本編」についての感想は、都度の感想を読んで頂きたい… と言うこと。あくまでも、ここは「土曜日版」の感想を書く場として、私は位置付けしているのを、了承の上で読んで欲しい。
当ブログで『カムカム』を完全満喫するなら本家ブログを!
それと、「週5放送=本編」へのコメント意外に、「Web拍手」にも、お陰様で多くのコメントを頂戴している。しかし、「Web拍手」については、緊急時&トラックバック用ブログ『ディレクターの目線blog@FC2』は “コメント受付拒否設定” 。
従って、朝ドラ『カムカムエブリバディ』への、全ての私の感想やコメント、また、読者さんたちの鋭い洞察力や深い経験談を交えたコメントを読むためには、本家『ディレクターの目線blog』を読んで下さい。緊急時&トラックバック用ブログには、「Web拍手への私のコメント」は、コピペしないので。悪しからず…
見るまでは、正直不安があった。でも一瞬で無用の不安に!
それでは、早速「土曜日版」の感想を。
「週5放送=本編」を見た読者さんならお分かりだろう。今週が、放送が始まってからの1か月の内で、最も内容が濃厚&濃密であった上に、演出が丁寧で、更に “謎解きの仕掛け” まで仕組んだ、巧みで(良い意味で)ギュウギュウ詰め状態を、どうやって、ダイジェスト版である「土曜日版」に再編集するのか?
見るまでは、正直、不安があった。「あそこが、削られていたらガッカリ…」みたいな。しかし、そんな私の浅はかな不安は、一瞬で無用の不安になった。
本編を一度しか見ない人には、削った部分が分からないのでは?
とにかく、普通に(とは言っても、当ブログの読者さんの中には、「本編 → 当ブログ → 本編」と、本編を2度見るのが “普通” らしいので、何を基準に “普通” なのか分からないが・笑)本編を一度だけ見て次回を見る人なら、「一体、どこを削ったの?」と言う印象の方が大きいのではないだろうか。
今回の「土曜日版」は先週以上に"間"を巧みに詰め、モノローグの位置を移動
もちろん、感想を書くために最低3回以上、1話で20回以上の一時停止、更に夜は妻と見ている私には、何処をどう削っているかは分かる。
先週と同様に、ただ、単純に、状況説明や重複部分、繰り返し表現された部分(表現方法だけが異なる)部分を削除しただけなのだ。そして、今週は先週より(良い意味で)ギュウギュウ詰めだから “間” の長い部分を若干削った上に、モノローグの位置を移動している。従って、先週以上の「ダイジェスト版」に仕上がっているのは間違いない。
"印象深いエピソード"ばかりが削られていないと思えるのは、本質的に何も削られていない
そのことは、見終えた後に「省かれていた」と言う印象がなかったことからも、明らかだと思う。もちろん、人それぞれの感じ方はあると思うが。でも、今週は、ご存知の通り、ほぼ全部が “印象深いエピソード” ばかりで、それが削られていないと言うことは、本質的に、何も削られていないと言うことになりやしないだろうか。
1つだけ残念なのは、「音の演出」が殆ど残っていなかったこと
ただ、私が、本作を称賛しまくるだけの「本作の妄信者」でなく、本当に良いドラマだから称賛していることを証明する意味で、一つだけ「土曜日版」ならではの “残念な部分” を取り上げたい。それは、この1か月間で最も今週で活かされた「音(無音を含む)の演出」が、殆ど残っていなかったことだ。
いや、当然なのだ。劇伴にしても、“無音” にしても、前述したように削るための “間” の長い部分で有効活用していたから、「音の演出」まで残せなかったのが、現実だと思う。そこまで要求するのは無理な話。その意味で、やはり、「週5放送=本編」と「土曜日版」は “違う” と考えるべきだと思う。
「土曜日版」の編集スタッフの意地と拘りが伝わる名編集!
しかし、「土曜日版」の編集スタッフの意地と拘りが、終盤の稔の死を知った安子が神社に向かい、地面に手をついて神様に祈るシーンにあったことに、お気づきだったろうか。
「土曜日版」では、家を出てから走っている間に「稔さん」を4回言って、“間” を殆ど空けずに地面に手をついてから「意地悪せんで。帰ってきて 稔さん!」と言う編集になっていた。
しかし、実際の金曜日のラストシーンは、走っている間に「稔さん」を6回言って、地面に手をついて7回目に「稔さん」を言って、十分な余韻とも言える “間” を取って「意地悪せんで 帰ってきて 稔さん!」と言う編集だったのだ。
「ダイジェスト版」とは言え、今週のラストシーンだけは、安子のモノローグと"無音"の「音の演出」を残した!
しかし、「土曜日版」に “間引かれた” とか “拙速だった” とか言う印象は皆無だった(と、私は感じた)。「ダイジェスト版」とは言え、この1週間のラストシーンだけは、安子のモノローグと “無音” の「音の演出」を残したのだ。これを、スタッフの意地と拘りと言わずして、何と例えるべきだろう。素晴らしい「土曜日版」だった。
あとがき(その1)
予告編を見た限りでは、安子自身や周囲にもいろいろありそうですが、楽しそうな雰囲気で進みそうですね。
あとがき(その2)
因みに、予告編で流れていた楽曲について、少しだけ解説をします。実は、放送開始以前から、ドラマの中で童謡「証城寺の狸囃子」のメロディに英語の歌詞をつけた劇中歌が度々流れると報道されていました。この英語版については、細かい史実は省略しますが。
1946年かから、NHKでラジオ番組『英語会話』を始めた通称「カムカムおじさん」こと平川唯一さんが、1951年12月からラジオ東京(現TBSラジオ)及び文化放送で1955年7月まで『カムカム英語』の番組名で英語会話講座を続けたときのテーマソングで、ファンが自主的に組織した「カムカムクラブ」は、全国で1000を数えた程でした。
なお、オリジナル楽曲をお聴きになりたい方は、「NHKアーカイブス」の「英語会話 | NHK放送史のページ(ここをタップ&クリックすると、リンク先に飛びます)で聴くことが出来ます。また、下記の英語詞は「NHKアーカイブス」から、和訳は下手ですが、私がやってみました。
♪Come come everybody.
How do you do, and how are you?
Won’t you have some candy?
One and two and three, four, five.
Let’s all sing a happy song.
Sing tra la la la la.
♪みんな来い来い、やって来い。
最近どうしているの、ご機嫌いかが?
ねえねえ、お菓子食べない?
一つ、二つ、三つ、四つ。五つ。
みんなで、楽しいお歌を歌いましょう。
シング・シャ・ラ・ラ・ラ…
★本家の記事のURL → http://director.blog.shinobi.jp/Entry/16289/
【これまでの感想】
第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 土
第2週『1939~1941』
6 7 8 9 10 土
第3週『1942-1943』
11 12 13 14 15 土
第4週『1943~1945』
16 17 18 19 20
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