恋です!ヤンキー君と白杖ガール (第7話・2021/11/24) 感想

日本テレビ系・新水曜ドラマ『恋です!ヤンキー君と白杖ガール』
公式サイト:Website、Twitter、Instagram
第7話『夢を見る』・ラテ欄あなたの顔が見たい!! 白杖ガールの夢に父の心も揺れる… 初恋の人登場で恋の行方は大波乱!』の感想。
なお、原作の漫画・漫画・うおやま『ヤンキー君と白杖ガール』は、未読。
進路相談会の時期。ユキコ(杉咲花)は頭を悩ませつつも、一方で森生(杉野遥亮)と獅子王(鈴木伸之)を招いてイズミ(奈緒)の誕生日会を計画する。緊張の面持ちで家を訪ねた森生は、ユキコといいムードに。ところが、泊まりで仕事のはずの父・誠二(岸谷五朗)が帰宅し、森生らの来訪を隠していたユキコは大慌て。やがて、誕生日会が始まるが、森生は誠二からにらまれてしまう。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:漫画・うおやま『ヤンキー君と白杖ガール』
脚本:松田裕子(過去作/花咲舞が黙ってない、東京タラレバ娘、正義のセ、レンアイ漫画家)
脚本協力:室岡ヨシミコ 第6,7話
演出:内田秀実(過去作/あな番、ウチの娘は、彼氏が出来ない!!) 第1,2,5話
狩山俊輔(過去作/フランケンシュタインの恋、高嶺の花、俺のスカートどこ行った?) 第3,4,7話
今和紀(過去作/サムライカアサン) 第6話
音楽:得田真裕(過去作/監察医 朝顔シリース、家売るオンナシリーズ、アンナチュラル、インハンド、ナイト・ドクター)
主題歌:JUJU『こたえあわせ』
前半は、親しくなると、視覚障害の有無の垣根は超えることが、楽しくピュアに描かれた
前半は、家族が不在なことを利用して、森生(杉野遥亮)と獅子王(鈴木伸之)を招いてイズミ(奈緒)の誕生日会を計画するも、如何にもドラマらしく、泊まりで仕事のはずの父・誠二(岸谷五朗)が帰宅し、森生らの来訪を隠していたユキコは大慌て。
こう言うベタな展開は普通なら先が見えるのだが、逆に邪魔者のはずの父・誠二を巧みに活かして、若者4人のコミカルな誕生日を描写。そして、森生の “顔の傷” の話が出るまでは、親しくなると、視覚障害の有無の垣根は超えることが、楽しくピュアに描かれた。
"白杖"と言うツールが存在するから、本作らしさを高める
しかし、森生の “顔の傷” の話が出て来てからの後半の展開は、前半とは一変した。森生に一生消えない “顔の傷” を負わせたことへの長年の “心の傷” を吐露した獅子王の話も良かった。そして、話は、過去の話から、ユキコの “夢” の話へ。
この、現在で始まって、過去の話を経由して、夢の話へ展開していくのが、普通のドラマなら普通なのに、“白杖” と言うツールが存在するから、言い方は適切でないかも知れないが、本作らしさを高める。やはり、このギリギリで、ただの恋バナで終わらせない “あちこちに散りばめられた工夫” こそ、本作の作り手たちの本作への限りない愛だと思う。
オジサン世代でもグッとくる"キュン"を挟んで来るから、褒めるしかない
そして、40分過ぎからの、イズミの告白。自分のことを真剣に思い続けてくれているイズミに対しての、獅子王の正直な答えが、とても切なかった。とにかく、恋バナでもあり、ホームドラマでもあり、視覚障害者に焦点を当てた新機軸のドラマとして、本当に完成度が高い。
特に、今回の “イズミの視覚障害” の物語への組み込み方が、文字では表し難い程に的確で、多過ぎず少な過ぎず、ピンポイントなのが秀逸過ぎた。その上、若年層だけでなく、オジサン世代でもグッとくる “キュン” を挟んで来るから、褒めるしかないのだ。
あとがき
過去を振り返り、今を祝う誕生日で始まって、ユキコの夢の話から、なんと、視覚障害者の人たちへの明るい未来像まで、1時間で描いてしまいましたね。そして、2種間ぶりの放送なのに、前回と自然に繋がって見えたのは、本作がドラマとして “本当の力” を持っているからだと思います。
この調子で、「笑って、泣けて、時々ハッとする、新世代ラブコメディー」を続けて欲しいです。そして、どんな時でも「夢」を持つことが、次に進むエネルギーになることを再確認させてくれた第7話でした。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16276/
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話
- 関連記事