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連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全120回〕 (第17回・2021/11/23) 感想

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
公式リンク:WebsiteTwitterInstagram
第17回第4週『1943~1945』の感想。

 
 

 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。


1945(昭和20)年。安子(上白石萌音)は赤子のるいを連れて橘家に帰り、久々にひさ(鷲尾真知子)や金太(甲本雅裕)、小しず(西田尚美)たちと思い出話に花を咲かせ、あたたかな時間を過ごしていました。しかしその頃、戦況は悪化の一途をたどり、B29による爆撃は東京、大阪と次々に市街地を襲っていました。そしてとうとう岡山でも空襲が始まりました。安子はるいをおぶって、焼夷(い)弾が降る中を必死に逃げ惑い…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1,2,4
   橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール) 第3
   深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
   松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ)
   二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん)
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
     櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略



まえがき

今回の感想は、15分間を見終え、15分間の全てを心で咀嚼して、冒頭シーンから書いてみる。従って、そのつもりで読んで頂きたい。そして、拙稿で誤字脱字多数、長文出ることもお許し願いたい…

分かっていたこととは言え、15分間全て「天国から地獄」である…

はっきりと言えば、分かっていたこととは言え、「天国から地獄」である。その一言に尽きる。そして、徹底的な「引き算による演出」を全編に駆使して、引き算によって生まれた放送尺で、描くべきことの本質を見事過ぎる位に描き切った。

とにかく、私なりに様々なドラマや映画に触れて来たが、14分あれば、計算され尽くした脚本と、徹底的に引き算した演出と、魅せる芝居があれば、戦争は描けると言うことだ。

アバンで安子が「たちばな」のガラス戸を閉め切らないのに注目した

さて、アバンタイトルのファースト・シーンは、和菓子店「たちばな」へ、るいを抱いてやって来た安子(上白石萌音)だ。2人が店の中に入ると、仕舞った暖簾と空っぽの陳列棚が見える。そっと、店内に入る安子がカメラに対して後ろ向きに、店の出入り口のガラス戸を左手で締める。

しかし、最初、ガラス戸はピタリと締まっているのに、安子は母・小しず(西田尚美)の声に反応するかしないか、ギリギリの時間で、ガラス戸を1センチほど開けたまま、母・小しずと話し始める。

安子がガラス戸をピタリと締め切らなかった理由を"2つ"考えた

なぜ、安子はガラス戸を閉め切らなかったのだろう。もちろん、偶然のはずがない。脚本か演出による演技指導のはずだ。そこで、安子がガラス戸をピタリと締め切らなかった理由を考えた。

まず考えたのが、何も無くなってしまった店内を見た安子が、ガラス戸を閉め切らないことで、心の隅っこで、「『たちばな』は終わっていない」と信じたいと思っていたから、“ピタリ” と言う音をさせて、閉店を感じたくなかったから。また、母・小しずの「安子 いらっしゃい」の言葉にいち早く反応したかったから、閉めるのを途中で止めた。

《「たちばな」よ、永遠なれ!》と、ドラマが謳っているのではないか!?

私は、前者の後者も、どちらも正解だと思う。ただ、私は、前者の方を強く推したい。なぜなら、繰り返しになるが、今回は「天国から地獄」なのだ。

だから、安子にとって、橘家にとって、長い間 ず~っと “天国” のような存在だった和菓子店「たちばな」の扉を閉める動作を、映像で見せない(これも「引き算の演出」の一種だと思う)ことで、《「たちばな」よ、永遠なれ!》と、ドラマが謳っているのではないかと思うのだ。考え過ぎかも知れないが。

るいが、祖母・ひさからお汁粉を飲ませて貰うシーンに注目

さて、前回が「1944年の年末」で終わり、安子がるいに “子守歌” として「On the Sunny Side of the Street(ひなたの道で)」を謳って終わった。そして、今度は、るいが、ひいばあちゃんである祖母・ひさ(鷲尾真知子)からお汁粉を飲ませて貰うシーン。

ここからは、プロの助産師である妻の監修を書いてみる。何か参考になあるかも知れないから…

今は一般的に赤ちゃんに汁粉を飲ませて良いのは生後半年が一つの基準だそうだ。しかし、るいは、見た目で「生後3~4か月」であり、当時は今よりずっと離乳食の時期が速かったから、恐らく、1945年の年明けから少し経った時期(要は「生後3~4か月」)に “祝いの汁粉” を飲ませるシーンを入れたのではないかと言うのだ。

「赤ちゃんが誕生する日が、幸せな一日」を飾ったのが、バンドネオン風の音色

では、再び私の感想。今回は「天国」の象徴として「自宅出産の歓喜」が選ばれたと思っている。安子の誕生の回想シーンを含めて、お産婆さんが家にやって来て出産するのが当然の時代の中での、ささやかな庶民に与え許された「赤ちゃんが誕生する日が、幸せな一日」を、美しく楽しく描いた。

それも、劇伴はバンドネオン風の楽器を中心に。バンドネオンはアコーディオンに似た楽器で、蛇腹楽器(じゃばらがっき)と呼ばれ、蛇腹操作による気流でリードを鳴らす鍵盤楽器の総称だ。

「自宅出産」だからこその醍醐味を表現した名シーン

何が言いたのかと言うと、蛇腹楽器は、鍵盤楽器のピアノや、弦楽器のギターとは違って、気流を吹き込むことでなある楽器。だから、私の考え過ぎだと思うが。「赤ちゃんが、その家に新たに生まれること=その家に、新たな風が吹き込む=蛇腹楽器の劇伴」の連想ゲームを、脚本家と演出家でやってみたのではないかと思うのだ。

「引き算の演出」の中でだからこそ、分かる人だけ分かるような僅かに感じさせる「足し算の演出」が、“ヒロイン誕生” を輝かせた。今や少なくなったが「自宅出産」だからこその醍醐味を、時代らしさを十分に描きつつ、表現した名シーンだと思う。

雉真家に鎮座している大きなラジオ、が裏側から見た「不気味な位牌」に見えた

6分頃、ラジオのニュースで「1945年3月10日」であることが判明した。だから、豆腐屋「水田屋とうふ」の看板娘だった水田きぬ(小野花梨)との再会シーンも、3月上旬の冬服だった。そして、このラジオから「天国」が「地獄」に取って代わる。

決して、空襲のCGや資料映像など使用しない「引き算の演出」による、登場人物たちの心情と演者の芝居だけに依存した「地獄の始まり」だ。ここで注目して欲しいのが、雉真家に鎮座しているかのような大きなラジオ。台座を合わせて照明が当たっていないから、どことなく裏側から見た「不気味な位牌」に見える。

雉真家の大きなラジオが、画面の真ん中に鎮座している恐怖感

これも、私の考え過ぎだが。仏壇の飾り方をおさらいしておく。仏壇の最上段中央に御本尊を祀り、左右には宗祖や名号が描かれた掛軸を掛ける。そして、位牌は、御本尊が隠れないように、左右か一段低いところに安置するのが一般的だ。

この「ご本尊が隠れない」ことと、「安子と稔(松村北斗)が参拝した神社の賽銭箱が神様の通り道を塞がないように右にズレていた」ことの因果関係にも触れたいところだが、宗派によって解釈が異なるので、今回は省略する。

しかし、ここでの恐怖感は、位牌に見えるように映し出されたラジオが、画面の中央に置いて撮影されていることだ。本来は左右どちらかにズレているべきなのに。

ラジオは、幸福も不幸も伝える摩訶不思議な家電製品なのだ

これこそが、本作が描こうとしている「ラジオの100年史」の一端であり、ラジオは幸福も不幸も伝える摩訶不思議な家電製品であることを示していると思う。

人生、どんな時も、ラジオがそばにある生活、時代。そのことの意味を問うには、十分すぎる「雉真家に鎮座しているかのような大きなラジオ」の存在感に圧倒されたと共に、「地獄の始まり」を強く感じたシーンだった。

音、音、音の嵐で描く「地獄の本番」の戦慄と震慴

そして、9分過ぎ、安子の服装が夏服に変わると、いよいよ「地獄の本番」だ。ここも、徹底的に「音による演出」で空襲を描く。焼夷弾の落下音と爆発音。逃げ惑う人々の声。るいの泣き声。半鐘と悲鳴。映像もあるが、とにかく、音、音、音の嵐。

その中で防空壕に行くように指示する父・金太(甲本雅裕)の声。返事は聞こえない。そして、火事で延焼中の和菓子店「たちばな」と同じ商店街にある荒物屋「あかにし」の父・吉兵衛(堀部圭亮)と息子・吉右衛門(中川聖一朗)の父と子の永久の別れ。

黒い雨が降る、白色の紫陽花の母言葉は「寛容」と「一途な愛情」

白から薄緑になりかけた紫陽花のアップに、黒い雨が降って来る。白色の紫陽花の母言葉は「寛容」と「一途な愛情」。白と黒の対比もお見事だ。

一時は、阿漕(あこぎ)な父のやり方に反抗していた息子を助けるために、自らの身で息子を庇って力が抜けていく父の姿を見て、きっと息子は父に対して「寛容」の心を抱いていたであろうし、父は正に家族が生き抜くための「一途な愛情」としての、息子には阿漕に見えた言動の数々を、白色の紫陽花に象徴された。

これが、戦争である。そして、これが、地獄なのだ。

「橘家の地獄の決着」をミュートされたトランペットが切なく描く

しかし、ドラマは、ここで終わらない。ナント、「橘家の地獄の決着」を描いた。

安子と金太の「2人芝居」で描く、母・小しずも、祖母・ひさもいない「橘家の地獄の決着」。どこまでも切なく、悲しく、やり場のない後悔の念、父としての威厳の損失、妻と母を亡くした喪失感と絶望。

それを、トランペットの先端に「ミュート」を付けた、やや籠った音質と、ただ大声で泣き叫んで発散するしかない金太の心情が、見事に対比されていた。とにかく、少々ノックアウト気味の朝を迎えた気持ちだ。

あとがき

良いことと悪いこと、良き知らせと悪き知らせ、真実と受入れたくない現実、戦争と平和、生と死。それら以上の事柄が、「天国から地獄」と言う15分間の物語の中に凝縮されて描かれていました。

この感想をまとめるのに、何度も録画を見直しては一時停止して見続けました。そして、今、思うこと。日本人の大半が戦争を知らない世代となった今、テレビの中の出来事であっても、真摯な気持ちで映像を受け入れて、考えることが大切だと感じた15分間でした。

昨日が「11月22日」で「いい夫婦の日」。今日は「11月23日」で「いい夫妻の日」なのです。そのような2日間で、偶然ではありますが、この内容の朝ドラを見ること、見たことに、大きな意義を感じました。


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【これまでの感想】

第1週『1925-1939』
1 2 3 4 5 
第2週『1939~1941』
6 7 8 9 10 
第3週『1942-1943』
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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