連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全120回〕 (第1回・2021/11/1) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
公式リンク:Website、Twitter、Instagram
第1回/第1週『1925-1939』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
日本でラジオ放送が始まった1925年(大正14年)3月22日。岡山にある和菓子屋にヒロイン橘安子が誕生しました。実直な父・金太(甲本雅裕)に優しい母・小しず(西田尚美)、厳格な祖父・杵太郎(大和田伸也)、しっかり者の祖母・ひさ(鷲尾真知子)、やんちゃな兄・算太(濱田岳)たち家族や職人に囲まれ幸せに暮らしています。あんこの香りに包まれた温かい家庭ですくすくと成長し、安子は小学三年生になりました。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作・原案・脚本:藤本有紀(過去作/ちりとてちん)
演出:安達もじり(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく、おちょやん) 第1週
橋爪紳一朗(過去作/てっぱん、花子とアン、半分、青い。、エール)
深川貴志(過去作/花燃ゆ、とと姉ちゃん、半分、青い。、麒麟がくる)
松岡一史(過去作/まんぷく、心の傷を癒すということ)
二見大輔(過去作/半分、青い。、なつぞら、伝説のお母さん)
音楽:金子隆博(過去作/Q10、三毛猫ホームズの推理 、あいの結婚相談所)
演奏:BIG HORNS BEE(過去作/米米CLUBのホーンセッション)
主題歌:『アルデバラン』(作詞・作曲:森山直太朗、編曲:斎藤ネコ、歌:AI)
語り:城田優
制作統括:堀之内礼二郎(過去作/花燃ゆ、べっぴんさん、まんぷく)
櫻井賢(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
※敬称略
まえがき
先週末は、たくさんの読者の皆さんから、応援&励まし、慰労のコメントを頂き、私の中に、ちょっとした “『おかえりモネ』完結モヤモヤ晴れ記念ブーム” 到来で大忙しでした。コメントへの返信も遅れて、ご心配やご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。
そして、今朝は、経産省の「一時支援金 10月分」の申請を9時ちょうどに完了し、今日、11月1日(実は、実妹の誕生日なんです)、遂に、当初は〔全130回〕とアナウンスされていたのが、〔全120回〕と短縮が決まった連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の初日を迎えました。パチパチ!
それでは、“モネロス” 一切なしのみっきーが、『カムカムエヴリバディ』の感想を書こうと思います。
ラジオ英語講座と共に生きた3人の女性のホームドラマ
実は、前作に対して自分でも過剰過ぎると思いつつ(期待が高かったため)、相当量の事前情報や番宣を見てしまい、そのために余計に期待度が上がり過ぎて、あの結果。と言うことで、今作は、自然に入って来た事前情報以外は、ほぼ無い状態。風呂上りの気分だ。
少ない事前情報では「京都、岡山、大阪を舞台に、昭和から令和の3つの時代をラジオ英語講座と共に生きた祖母、母、娘の3世代のヒロインの一世紀(100年)に及ぶハートフルコメディなホームドラマ」
だそうだ。簡単に言えば、ラジオ英語講座と共に生きた3人の女性の「100年間」を描くホームドラマと言うことらしい…
「初期設定」の説明が少なく、先が想像できないのが本音
とにかく、第1話の割に「初期設定」の説明も、「語り」以外の映像では少ないから、先が想像できないと言うのが本音。
しかし、そもそも、朝ドラは「先が想像できない」展開で、「毎日、泣き笑いが味わえる」人情味が感じられ、「主人公に共感し、応援したくなる」のと「何気に次回が見たくなる」のが、私にとっての理想のカタチだから、まず、そうなって欲しいと願うしかない。
『ちりとてちん』の脚本家が"音声"を"ラジオ"や"英語講座"に変幻自在に変えて…
但し、上記のスタッフ・リストを読んで頂ければお分かりの通りだが。今でも人気の高い朝ドラ『ちりとてちん』(2007年後期)の脚本家のため、「落語」と言う “音声” を利用した朝ドラを成功に導いた藤本有紀氏が今作の作家。原作・原案・脚本と敢えて書いた(あるNHKのプレス発表で記載があった)のは自信の表れだと思う。
だから、今作では、その “音声” を “ラジオ” や “英語講座” に変幻自在に変えて、ストーリーを構築して行くのだろう。
英語講座の歴史を紐解くことは、「ラジオの100年」を描くこと
また、題材となる「NHKのラジオ英語講座」は脚本家の藤本氏が「いつか2度目の連続テレビ小説を書く機会に恵まれたら、きっと書こう」として温めていたもので、1925年(大正14年)の “日本のラジオ放送開始” と同時に始まった英語講座の歴史を紐解くことは、「ラジオの100年」を描くことでもあるから、ラジオ好きには堪らない。
ただし、前作のように「震災から10年を記念して」のような “大きな冠” に押し潰されることもあるから、「カムカムエヴリバディ」と軽妙ながら意味が通じるタイトルには、大変共感している。
3人の女優が、それぞれ"別の人格のヒロイン"を演じると言う、朝ドラ史上初の試みに挑戦
更に、今作は、所謂「主人公の女一代記」ではなく、主人公となる3人の登場人物を、3人の女優が、それぞれ “別の人格のヒロイン” を演じると言う、朝ドラ史上初の試みに挑戦している。この点に於いては、全く想像出来ないが、「朝ドラ脚本2度目」の余裕を、作品全体の骨格に組み入れると言うチャレンジ精神は、良いことだと思う。
それに、昨今のNHKの働き方改革による撮影時間の短縮、制作費削減のためのロケの現象やスタジオセットの多用や、出演者の出演時間を短くして出演料を削減する手法、更に(特に)主要な登場人物を演じる俳優さんたちが時間的に「朝ドラ縛り」を受けずに、他の仕事もやりながらと言う “今の朝ドラづくり” の環境に置いて、単純に言えば「3本立て」を作るわけだから、スムーズに撮影が進めば、内容の充実が図れる可能性はあると思う。
家族揃った庶民の食卓と、シンプルなピアノ曲が良かった!
さて、作品の概要ばかりの話になったので、この辺で第1回の率直な感想を書く。まず、今作に登場する岡山にある和菓子屋は、ラジオが庶民の高根の花の時代の真っ只中にある設定。だから、劇中の時代感覚や経済感覚は、朝ドラ『エール』より低所得世帯と言うことになる。
しかし、その “庶民性” にホッとした。家族揃っての食事のシーンでは、子どもが使う練習曲のようなシンプルでリズミカルなピアノのソロで、軽やかに表現したシーンなんて、私は大好きだ。
ヒロインが、普通に幸せな家族の一員で、きちんと躾をされている点に共感
また、今回で、主人公・橘安子(網本唯舞葵)で分かったことは次のこと。食べ物を大切にする子、ごはんとお菓子の食べる時間が分かってる子、地域の人たちから愛されている子、挨拶ができる子、ラジオが好きな子、歌が好きな子、明るい子、幸せな子、こんな感じだろうか。
貧乏でパワハラ父がいるとか、暗くてトラウマを抱えているとか、マイナス要素の特徴付けを利用せず、まず第1話を見た限りでは、すごい裕福ではないが、普通に幸せな家族の一員で、きちんと躾をされている点に共感した。このところ、真逆のヒロインが多かったから(笑)
音楽と演奏担当は、米米CLUB三昧でワクワク!
更に、第1回の感想だからこそ、触れておきたいのが、本作の音楽。音楽担当は、オジサン世代なら『浪漫飛行』と『君がいるだけで』を何10回もカラオケで歌ったであろう、米米CLUBのサックス担当の “フラッシュ金子” こと金子隆博氏。
演奏は、米米CLUBのホーンセクションとしても活躍している「BIG HORNS BEE(リーダー・主宰者は金子隆博氏)」。これだけでも、ワクワクして来る。
「英語と日本語を織り交ぜた語り」と言う、新たな試みにも挑戦
また、今作には、更に、「英語と日本語を織り交ぜた語り」と言う、新たな試みにも挑戦している。語りの担当は、城田優さん。今回は、第1回と言う意味と「100年間の物語」を強調するために、冒頭が「トーキー映画に日本語字幕」風な演出が取り入れたため、英語が多かった。
でも、出来れば今後は少な目が良いかなと。私、「日本語脳」なので、英語音声と日本語台詞と、日本語字幕では、やや混乱してしまった。個人的には、更なる挑戦として、時々で良いから、城田さんが画面にワイプで登場して、ドラマのストーリーテラーを演じるなんて言うのも、やったら面白いと思う。まあ、途中からは難しくても、是非ともチャレンジして欲しい。
あとがき
1か月、2か月も見たって、最終月の予想、最終回の結末、作品の評価なんて出来ないのですから(苦笑)
とにかく、第1話を見て「あぁ。やっと朝ドラらしい朝ドラが帰って来た」と言う感じです。「朝日が昇った」、そんな気分です。
あとは、いつまで続くか。とにかく、見守ろうと思います。恐らく、また、いろいろあるとは思いますが、朝ドラファンとして、読者の皆さんと連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で、明るく楽しい年越しをしたいです。約半年間、よろしくお願いします。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16160/
- 関連記事
-
- ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~ (第5話・2021/11/1) 感想 (2021/11/02)
- 言霊荘 (第4話・2021/10/30) 感想 (2021/11/01)
- 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」〔全120回〕 (第1回・2021/11/1) 感想 (2021/11/01)
- 顔だけ先生〔全11回〕 (第4話・2021/10/30) 感想 (2021/10/31)
- 二月の勝者 -絶対合格の教室- (第3話・2021/10/30) 感想 (2021/10/31)