連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第114回・2021/10/21) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』(公式サイト)
第114回/第23週『大人たちの決着』の感想。
※ 本作は、9月3日、宮城県気仙沼市のロケで約11か月間の撮影が終了しました。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も雲のように毎日変わります。ご理解を。
新次(浅野忠信)と亮(永瀬廉)が帰った後、永浦家で家族会議が開かれる。新次の姿を見て、背中を押された耕治(内野聖陽)は、もう一度「海の仕事を継ぎたい」という気持ちを皆に伝える。百音(清原果耶)、亜哉子(鈴木京香)、未知(蒔田彩珠)たちが見守る中、改めて龍己(藤竜也)に頭を下げる耕治。やがて龍己の心が動き始めて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2,7,9,12,15,20週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3,4,10,11,16,19,23週
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん) 第5,6,8,13,18,22週
押田友太(過去作/まいご。、うつ病九段) 第14週
中村周祐(過去作/ハムラアキラ、「おかえりモネ」プロデューサー) 第17週
原英輔(過去作/オーディオドラマ「エンディング・カット」) 第18週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
田中諭(過去作/いいね!光源氏くん) 第21週
舩田遼介(過去作/NHK FMシアター「空振りホームラン」) 第21週
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
お知らせ
●第7週目から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。そのつもりで、読んで頂ければ幸いです。
●先日、脚本・俳優・演出の関係を簡単に “おさらい”出来るように 【脚本プチ講座】を投稿しました。最後まで読んで頂けると、本作へ漂い始めた暗雲が晴れて、木漏れ日が差し込むかもしれません。途中離脱するまでは、愚痴や意見を言いながら応援します。
【脚本プチ講座】脚本家と俳優と演出家の関係とは? 良き脚本「強い物語」とは? ※現在放送中の連続テレビ小説『おかえりモネ』完全対応版
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今回の感想で書きたいことは、「あとがき」を含めて"5つ"
既に前回の感想で、「客人が縁側から出入りしない」とか、「1月の真冬の東北で障子やガラス戸が開けっ放しなのは違和感がある」などの描写については、散々書いたから、今回は書かない。今回の感想で書きたいことは、「あとがき」を含めて “5つ” ある。
【1】三人の俳優さんによって、"台詞"が"言葉"になり、"本音"に見えたし、聞えたこと
1つは、物語が、ようやく、「永浦家の結末」を描くことになったのは良かったってこと。
とにかく、大量の台詞で、耕治(内野聖陽)と龍己(藤竜也)の本音のぶつかり合いと、亜哉子(鈴木京香)のフォローが、前回の、新次(浅野忠信)と亮(永瀬廉)のやりとりに負けず劣らず、丁寧に描かれた。
特に、評価したいのは、三人の俳優さんによって、“台詞” が “言葉” になり、“本音” に見えたし、聞えたこと。ここは、きちんと評価すべきところだと思う。例え、ず~っと見て来た視聴者には「何を今さら?」と思う人がいたとしても… だ。
【2】不必要な「百音のアップ」が、耕治と龍己の話の腰を折ったこと
2つ目は、10分以上に亘る「家族会議」のシーンの、演出や演技指導に関する愚痴と意見。
遺影の雅代(竹下景子)を含めると「六人の家族会議」の会話劇だ。内容は、永浦家にとっても、「永浦水産」にとっても、最終用案件だから、メインで喋っている耕治と龍己が中心に描写されるのは当然のことであり、演出家は積極的やるのが当たり前のこと。
また、そこにいる百音と未知と亜哉子を映さないのも不自然だし、主人公に関しては、よりアップのカットを多くしたいと言う大人の事情もわかる。だから、撮影前の時点での「カット割り」の際に、“耕治と龍己以外の三人” が、ちょっと見切れて映ったり、引きの画で映り込んだりするだけにして、百音のアップの多用は避けるべきだったと思うのだ。
だって、明らかに話の腰を折っているし、折角の耕治と龍己の “本音のぶつかり合い” を邪魔しているように見えたから。
【3】耕治と龍己の話を聞いている亜哉子を演じた鈴木京香さんの演技と、カット割りの良さ
3つ目は、録画がある人は良く見て欲しいシーンがあるってこと。
亜哉子は耕治の真横にいて、夫である耕治の力強い見方であり、祖父である龍己と、亡き祖母・雅代の気持ちを優しく見守ると言う、二つの立場を演じた。
その際に、注視して欲しいのが、亜哉子の「1ショット(一人だけ映るカットのこと)」も「顔のアップ」も(多分、確認した限りでは)なく、殆どのカットが、耕治との「2ショット(二人が売り込むカットのこと)でしか、亜哉子の心情が表現されていないことだ。
それも「2ショット」で、こたつに入っているから、亜哉子が映っているのは必然的に「ミディアムバストショット(腰ら顔あたりが映っているカットのこと)」で表現されていた点だ。
そのことによって、亜哉子を演じる鈴木京香さんが遺影を持つ手の位置を微妙に変えたり、内野聖陽さんとの距離を近づけたり遠ざけたり、見る目線の首の角度を微妙に変えて、耕治と龍己の “本音のぶつかり合い” が、次第に “和解” に近づくように祈っているように演じていたのだ。
これは、「顔のアップ」では不可能なこと。演出家の偶然か、鈴木京香さんらベテラン俳優のアイデアか分からないが、こう言う描写をもっと見たかった。
【4】大人の事情で話の腰を折るような、不必要な主人公のアップは入れて欲しくなった
そして、4つ目は但し、幸運なことに、上記のことは、終盤での回想シーンに於ける「亜哉子と雅代のやり取り」でも見ることが出来ると言うこと。
亜哉子と雅代を出来るだけ「2ショット」にして、腰から上の動きを描くことで、顔が映っていないカットでも、二人の関係性、同調性、若さ、を通して、二人の思いが伝わって来たと、感じやしなかっただろうか?
だから、アップの多用は禁物。特に、今回の百音なんて、本来は「家族会議」に必要ないのだから。(未知は、牡蠣の養殖に関わっているから、一応は居ても良い必然性はあると思う)
従って、前回は「及川家のけじめ」を、今回は「永浦家のけじめ」を描いたと言う点では、決して悪いとは思わないだけに、大人の事情で話の腰を折るような、不必要な主人公のアップは入れて欲しくなったと言うのが、私の本音。だって、やっと、ここまで物語が辿り着いたわけだから…
あとがき
そして、今回の感想で「5つ目」に言いたかったこと。それは、前回は「及川家のけじめ」を、今回は「永浦家のけじめ」を描いたのですから、次回の金曜日は「百音のけじめ」、特に、相当な期間、置き去りにされている「百音の仕事のけじめ」の “始まり” を描いて欲しいと言うことです。
せめて、いつだったか朝岡(西島秀俊)がやっていた全国の天気サポーターたちが参加する気象情報の投稿アプリと、コミュニティFM “はまらいん気仙沼” 」を連動させて、気仙沼を災害から守れないか?」と提案する位まで、金曜日中にネタ振りをしておいて欲しいです。
どうせ、来週は、菅波(坂口健太郎)が登場して “恋バナ” が履いて来ると思うので、先手先手で進んで欲しいです。何せ、来週で終わりなので…
お願い…
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【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 土
第4週『みーちゃんとカキ』
16 17 18 19 20 土
第5週『勉強はじめました』
21 22 23 24 25 土
第6週『大人たちの青春』
26 27 28 29 30 土
第7週『サヤカさんの木』
31 32 33 34 35 土
第8週『それでも海は』
36 37 38 39 40 土
第9週『雨のち旅立ち』
41 42 43 44 45 土
第10週『気象予報は誰のため?』
46 47 48 49 50 土
第11週『相手を知れば怖くない』
51 52 53 54 55 土
第12週『あなたのおかげで』
56 57 58 59 60 土
第13週『風を切って進め』
61 62 63 64 65 土
第14週『離れられないもの』
66 67 68 69 70 土
第15週『百音と未知』
71 72 73 74 75 土
第16週『若き者たち』
76 76 77 79 80 土
第17週『わたしたちに出来ること』
81 82 83 84 85 土
第18週『伝えたい守りたい』
86 87 88 89 90 土
第19週『島へ』
91 92 93 94 95 土
第20週『気象予報士に何ができる?』
96 97 98 99 100 土
第21週『胸に秘めた思い』
101 102 103 104 105 土
第22週『嵐の気仙沼』
106 107 108 109 110 土
第23週『大人たちの決着』
111 112 113
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