恋です!ヤンキー君と白杖ガール (第2話・2021/10/13) 感想 ※副音声情報を追記

日本テレビ系・新水曜ドラマ『恋です!ヤンキー君と白杖ガール 』
公式サイト:Website、Twitter、Instagram
第2話『今日会いたい』・ラテ欄『白杖の盲学校生と不良の恋が加速!! 会いたい気持ち止まらない… 優しく切ない純愛ストーリー』の感想。
なお、原作の漫画・漫画・うおやま『ヤンキー君と白杖ガール』は、未読。
友人の空(田辺桃子)から風邪の連絡を受けたユキコ(杉咲花)は、予定していた映画館へ森生(杉野遥亮)と行くことに。森生は意外な方法でユキコの世界を広げ、2人はすっかり打ち解ける。だが、喫茶店主・茜(ファーストサマーウイカ)のめいで森生の同級生のハチ子(生見愛瑠)は嫉妬心からユキコに心ない言葉を。さらにユキコの姉・イズミ(奈緒)も森生をけん制し…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:漫画・うおやま『ヤンキー君と白杖ガール』
脚本:松田裕子(過去作/花咲舞が黙ってない、東京タラレバ娘、正義のセ、レンアイ漫画家)
脚本協力:室岡ヨシミコ
演出:内田秀実(過去作/あな番、ウチの娘は、彼氏が出来ない!!)) 第1,2話
狩山俊輔(過去作/フランケンシュタインの恋、高嶺の花、俺のスカートどこ行った?)
音楽:得田真裕(過去作/監察医 朝顔シリース、家売るオンナシリーズ、アンナチュラル、インハンド、ナイト・ドクター)
主題歌:JUJU『こたえあわせ』
とても可愛い感じで感情を少し込めた女性の副音声が、実にいい感じ
視覚障害者を描いたドラマと言うことで、本作には「副音声」がついている。前回もそうだったのだが、その副音声がとても可愛い感じで感情を少し込めた女性(エンド・クレジットに名前表記なし)の声で、更に、非常に的確に台詞と台詞の間に貼り込んで描写されている。
一度「副音声付き」でドラマを “見る” と良いと思う。ドラマの世界が、もう一つ広がるから!
更に、「副音声付き」でドラマを “見る” と、「副音声無し」で “見る” よりも、各段にテンポ良いく “見られる” のは、とても丁寧に作り込まれている証拠だと思う。これなら、細かい描写も視覚障碍者の方にも伝わるし、もし可能なら、一度「副音声付き」でドラマを “見る” と良いと思う。ドラマの世界が、もう一つ広がるから…
今回も、シリアスとコミカルと視覚障害を絶妙なバランスで均衡を保って、いい感じのラブコメに!
そして、本編の感想。今回も、シリアスとコミカルと視覚障害を絶妙なバランスで均衡を保って、いい感じのラブコメに仕上がっていた。
更に、いろんなアイデアを使って盛り込まれる状況説明や、視覚障害に関する情報提供も、巧みにドラマに組み込まれており、違和感どころか、本作を盛り上げる役割さえしているのには、驚かされた。ラブコメとして良く出来ている上に、様々な人の感情を表現しつつ、主人公のヒューマンドラマにもなっていた。
「主人公が動いて、ストーリーを動かす=強い物語」が秀作なドラマなのだが…
そして、脚本や演出の視点から少しだけ掘り下げると、凄いことが分かった。普通、駄作なドラマは、ストーリーに主人公が引っ張られて動いたり、脇役が動いてストーリーを進めてしまう。そして、普通の私がブログで良く書く「主人公が動いて、ストーリーを動かす=強い物語」が秀作なドラマなのだが。
“白杖” と言うキーワードを最大限に活用して、主人公のあらゆる感情や、過去まで描く作風に驚かされた!
本作が凄いのは、「主人公が動いて、ストーリーを動かす」を超えて、「主人公の持つ “白杖” が動いて、ストーリーを動かしている」点だ。
主人公の “白杖” は、決して脇役でなく、主人公と一体化した物体。でも、所詮は物体でしかないはずの “白杖” と言うキーワードを最大限に活用し、更に、“弱視” と言う設定を重ねることで、主人公のあらゆる感情や、過去は当然の如く、恋敵の嫉妬心まで表現してしまっている。“白杖” で、ここまでドラマを作れることに驚かされたのだ。
あとがき
今回は、「白杖」だけでなく、「缶コーヒー」でも、ユキコ(杉咲花)や森生(杉野遥亮)の心情を描きましたね。ただの「モノ」を使って、間接的にですが、登場人物の気持ちや性格を表すのが、本当に上手いドラマだと思います。
そして、切ないけど、感動的なのも、凄く良いです。更に褒めれば、登場人物全員を応援したくなると言うか、「応援しなくっちゃ!」と積極的に私に思わせてくれる、この秀逸なラブコメ、私は愛おしさを感じるくらい好きになって来ました。
だって、最近の「胸キュン・オンパレードで押し付けがましいラブコメ」に食傷気味だったので。次回にも大いに期待します。
2021年10月14日 10:30 追記
副音声の女性について、読者さんから情報を頂きました。ありがとうございます。お名前は「富沢美智恵(トミサワミチエ)」さん。1961年10月20日生まれ。群馬県出身。
1990年代には『美少女戦士セーラームーン』で火野レイ役、『サクラ大戦』で神崎すみれを演じるなど、様々なアニメで活躍。現在もなお、『クレヨンしんちゃん』でまつざか梅を演じているほか、『スーパーロボット大戦Z』では、顔芸に定評のあるエーデル・ベルナルを演じたそうです(出展)。
なお、『2021年10月14日に頂いた"Web拍手コメント"への返信:「恋です!ヤンキー君と白杖ガール (2)」の副音声について情報を頂きました』も、ご参考になさって下さい。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16066/
【これまでの感想】
第1話
- 関連記事
-
- 連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第109回・2021/10/14) 感想 (2021/10/14)
- 東京放置食堂 (第5話・2021/10/14) 感想 (2021/10/14)
- 恋です!ヤンキー君と白杖ガール (第2話・2021/10/13) 感想 ※副音声情報を追記 (2021/10/14)
- 相棒 season20 (第1話/初回15分拡大スペシャル・2021/10/13) 感想 (2021/10/14)
- 連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第108回・2021/10/13) 感想 (2021/10/13)