オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ〔全3回〕 (第3話/最終回・2021/10/1) 感想

NHK総合・ドラマ10『オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ』
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第3話/最終回〔全3回〕の感想。
なお、撮影は、昨年末に行われた。
一平(池松壮亮)はオリバーからユキナ(本田翼)が事件に巻き込まれたという知らせを受けるが、警察犬係の仲間は誰も信じてくれない。時を同じくして、宗手(永山瑛太)率いる半グレのもとに警察のガサ入れがあり大混乱となっていた。一平とオリバーは、逃げ出す半グレの1人を尾行。思わぬ場所に辿り着く。かたや、溝口(永瀬正敏)が張り込んでいた関東明神会にも動きが。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
演出・脚本・編集:オダギリジョー(過去作/映画「ある船頭の話」)
音楽:森雅樹(「EGO-WRAPPIN'」のギター、ドラム、作曲担当)
主題歌:EGO-WRAPPIN' 「The Hunter」
前回以上に、刺激には慣れてしまったが…
やはり、前回の感想にも書いたように、最初の刺激が強い程、次第に刺激には慣れて来るもので、この最終回も正にそんな感じ。オダギリジョーさんが犬のぬいぐるみを着て警察犬を演じるのも、小ネタが満載なのも、多種多様で多芸なゲストが大量投入されていることにも、すっかり慣れてしまった。
視聴者が刺激に慣れることを計算に入れた最終回かも?
しかし、内容自体は、過去の3話の中で最もシリアスであり、オードソックス。これ、もしかして、刺激に慣れることを計算して、最終回へ全部を持って来たのかも知れない。
とは言え、急に最終回に “まとめ的” なことをやろうとしても、とにかく内容もカットもシーンも、第1話からの “断片の連続” を自己再構築しなければならず、その点は、もう少し断片的でも “筋書き” は、ある程度見えるような編集をしても良かったと思う。
オリバー潜入からルドルフとの、事件との因縁や怒涛の展開は、刺激になれていたこそ楽しめた!
そして、凄かったのが、オリバー(オダギリジョー)の潜入から始まり、漆原(麻生久美子)が捜査に本格的に加わってからの、所謂「解決編」と言うか「ネタ晴らし」の展開。特に、オリバーとその父である伝説の警察犬ルドルフと、事件との因縁や怒涛の展開と描写は、むしろ、刺激に慣れていたからこそ、楽しめたくだり。
終盤での集団ダンスから、一気に「泣ける鑑識課警察犬係のシリアス・ストーリー」への急転直下も良かった!
特に、終盤でのラップでの集団ダンスからの逮捕劇のくだりは、NHKらしからぬ映像。今のご時世、よく撮影の許可が出たものだ。そして、終わってみれば、意外に「泣ける鑑識課警察犬係のシリアス・ストーリー」だった。
あとがき
最近は、全10話前後の連ドラまでも、4~5名の脚本家と演出家を揃えて、まるでドラマを切り刻んで作る時代。そんな時に、僅か3話ではありますが、オダギリジョーと言う「1人のクリエーターの価値観で統一された連ドラ」を見終ええた満足感は、大いにあります。もちろん、続きも気になりますし。どんな形でも、続編を見たいです。
それと、毎回、何気に映った千葉県南房総市の千倉の海や山の自然も、旅行に行けない今、目の保養になりました。あの、一平(池松壮亮)やオリバーが訓練で走った橋は、あの名作ドラマ『ビーチボーイズ』で反町さん、竹野内さん、広末さんたちが、東京ディズニーランドに行こうとして、ダイヤモンドヘッドのミニバンが故障して押した橋です。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/16021/
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