彼女はキレイだった (第10話/最終回・2021/9/14) 感想

関西テレビ制作・フジテレビ系・火9ドラマ『彼女はキレイだった』(公式サイト)
第10話/最終回『最終回! 二人を襲う波乱の危機! 初恋のフィナーレとは?』の感想。
なお、原作である韓国製ドラマ『彼女はキレイだった』(韓国「MBC」製作、脚本:チョ・ソンヒ)は、未見。
宗介(中島健人)が取材交渉を続けてきた謎の作家・楠瀬の正体が判明。驚く宗介に、楠瀬は廃刊の危機を救いたいと、生い立ちや小説への思いをつづった原稿を渡す。記事を掲載すれば話題となり、雑誌存続も夢ではない。だが、それは楠瀬の生活を一変させることでもあり、宗介は悩む。一方、愛(小芝風花)は絵本作家の夏川(日高のり子)から一緒に働かないかと誘われて…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:『彼女はキレイだった』(韓国「MBC」製作、脚本:チョ・ソンヒ)
脚本:清水友佳子(過去作/夜行観覧車、わたし定時で帰ります。朝ドラ「エール」) 第1,2,5,7,9,最終話
三浦希紗(過去作/死役所、あのコの夢を見たんです。) 第3,4,6,8話
演出:紙谷楓(過去作/海月姫、後妻業、竜の道 二つの顔の復讐者) 第1,2,3,7,最終話
木下高男(過去作/警視庁いきもの係、デイジー・ラック、M 愛すべき人がいて) 第4,5,8,9話
松田祐輔(過去作/ハチミツとクローバー、コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命(1)、婚カツ!) 第6話
音楽:橋本由香利(過去作/千住クレージーボーイズ、悦ちゃん~昭和駄目パパ恋物語~、朝ドラ「なつぞら」)
オープニングテーマ:Awesome City Club「夏の午後はコバルト」
主題歌:Sexy Zone 「夏のハイドレンジア」
まさか、"縦軸" が、冒頭の10分程度で終わるとは!?
生放送部分で “噛んだ” のもスゴイが。もっとスゴイのは、これまで延々と描いて引っ張った “縦軸” が、冒頭の10分程度で終わるとは!? 流石に連ドラとして驚いてしまった。
しかし、そのことで、本作が本当に描きたいことが、雑誌の存続ではなく、二人の結果と未来であることが良く分かった。その意味で、冒頭で早々に “縦軸” に決着をつけて、あとは結末へ “まっしぐら” とした最終回の構成はよかった。
第3話からのローカライズと物語の軌道修正が成功した
また、第3話以降から、原作の匂いを出来るだけ消して、ローカライズ(日本向けに修正する)をやり、更に、ストーリーも四角関係中心から、様々な要素を捉えた「お仕事ドラマ」と「幼馴染同士の恋愛ドラマ」へと軌道修正したのは、恐らく視聴者なら気付いたに違いない。
従って、韓国ドラマと言う強烈な構成を放つ原作を基に作りながら、上手くローカライズと構成の修正を施して、やっと辿り着いた最終回は、期待以上に良く出来ていた。また、最終回だから、これまで以上に、あれこれと盛り込んで決着をつけたが、まあ時間延長がない中と言う条件を考えると、やはり良く出来た最終回だったと言える。
生放送部分の雨が偶然なら、天も見方にしたってこと
また、「生放送には、一部生放送あり」と言う大きなハードルを設けた本作。本当に「生」なのか「直前に撮影して軽く編集」するのか、どちらの方法を取るのか気になっていた。しかし、実際は “噛んで” いたから、生中継スタイルで直接放送したのだろう?
それにしても、ディレクター目線として注目したのが “雨”。当日、東京は雨が降っていたから、本当の雨だろう。「映そうとする雨」なら、照明の位置もアングルも違うはずだから。従って、天も見方にしたってことだ。だって、その直後の展開を考えたら、あのシーンは人工的でも「雨のシーン」にすべきだから。
あとがき
第2話までは、途中離脱かと思いましたが、第3話からの巻き返しで、大団円の最終回として良いと思います。また、これまで、失礼ながら、他のドラマでは注目していなかった「赤楚衛二」と言う若手俳優の演技力や存在感を再認識できたのは良かったです。10月から放送予定のフジテレビ系・木曜劇場『SUPER RICH』に出演するので期待しようと思います。
コロナ過での撮影も、私の知る限りでは感染者も出ずに無事終わった様子。本当に良かったです。また、今作が、2016年から続いて来たカンテレ制作・フジテレビ系列火曜夜9時枠連続ドラマ、通称「火9ドラマ」の最後の作品であることも、ドラマファンとしては感慨深いです。因みに「火9ドラマ」は「月曜10時」へ移動します。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15964/
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話
- 関連記事