よるドラ「古見さんは、コミュ症です。」〔全8回〕 (第2話・2021/9/13) 感想

NHK総合・よるドラ『古見さんは、コミュ症です。』
(公式サイト)、(公式twitter)
第2話の感想。
なお、原作となった漫画、オダトモヒト氏による『古見さんは、コミュ症です。』は、既刊22巻まで既読。2021年10月よりテレビ東京ほかにて「アニメ版」も放送予定。
只野(増田貴久)は旧友の長名なじみ(ゆうたろう)からの告げ口で、校内の生徒たちが古見(池田エライザ)と親密なことを理由に只野を敵視していることを知ってがく然とする。さらに只野は、ヤンキーキャラで校内から恐れられている片居誠(溝端淳平)から何かにつけて付きまとわれる。そして、マンバメイクの同級生・万場木留美子(吉川愛)が、只野と古見の前でちょっとした粗相をくり広げてしまうのだが…
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:オダトモヒト『古見さんは、コミュ症です。』
脚本:水橋文美江(過去作/朝ドラ「スカーレット」、、#リモラブ、生徒が人生をやり直せる学校、死にたい夜にかぎって)
総合演出:瑠東東一郎(過去作/おっさんずラブ、浦安鉄筋家族、極主夫道、DIVE!!)
演出:瑠東東一郎(過去作/おっさんずラブ、浦安鉄筋家族、極主夫道、DIVE!!) 第1,2話
岡下慶仁(過去作/108 hyakuhachi)
石井永二(過去作/ドラえもん、母になる~大山のぶ代物語~、女川 いのちの坂道)
音楽:瀬川英史(過去作/勇者ヨシヒコ、左江内氏、今日から俺は、エール、極主夫道、DIVE!!)
主題歌:aiko『あたしたち』
語り:高橋克実
まえがき
原作は既読ですがが、基本的に原作となった漫画と、実写ドラマ版は比較しない立ち場。また、ネタバレしないように感想も書くつもりです。
高校生を演じる"大人の俳優たち"のキャスティングが絶妙
第1話の感想では、「自分だけの心で丁寧にしっかり咀嚼したいドラマ」だから、第2話の感想を書くのか未定とした。しかし、いろいろ書きたくなった。
まず、映像作品としての本作について。増田貴久さんは35歳、溝端淳平さんは32歳、その他の出演者の多くが20代前半。なのに、全く「高校生」として違和感がない。まず、そこが凄いこと。もちろん、メイクの力もあるが、やはり演技力の「高校生」に見せているのだ。
特に、只野(増田貴久)は只野さんし、片居(溝端淳平)に至っては原作を超える仕上がり感。ヤマンバメイクの万場木留美子(吉川愛)の雰囲気や佇まいも、とても良い。キャスティングが成功している証拠だ。
映像的なテンションは抑えめでも、瑠東東一郎氏の丁寧な描写が光る
本作のクレジットには無いが。公式サイトには、本作には「総合演出」として瑠東東一郎氏がおり、各話の演出家がいることになっている。恐らく、第1話と2話で本作の世界観を固めたいために、今回の演出も瑠東東一郎氏が担当している。
ハチャメチャな感動ホームドラマ『浦安鉄筋家族』のテンションを “100” としたら、本作は10分の1の “10” くらいだろうか。しかし、きちんと所々に瑠東東一郎氏らしい演出や編集もある。
でも、もっと凄いのは、“10” のテンションでも、徹底的に、丁寧に、本作の世界観を壊さず、新たな実写ドラマ版んとしての価値観まで作り込んでいることだ。もちろん、好みはあると思うが…
オジサンを、ノートに手書き文字だけで泣かせるとは!
そして何より、劇画チックな演出と演技、他人とのコミュニケーションの悩みを抱える高校生たちの心情を描くシリアスさ、所々に挟んで来るコミカルな要素。この3つが、絶妙なバランスで共存している。第1話では黒板、第2話ではノートに手書き文字だけで、女子高生同士が友だちになるだけなのに、泣かせるとは! このドラマ、意外に掘り出し物かも知れない。
あとがき
遂に、ガラケーを買った古見さん(池田エライザ)。コミュニケーション・ツールが1つずつ増えていきますね。いやぁ、アニメ化は出来ると思いましたが、実写ドラマでこの仕上がりはスゴイです。30分間と言う放送尺も丁度良いし。
それに、本作って放送枠を意識して、無理にティーンエイジャー向けに作っていませんよね。中高年世代でも見て面白い程度に、しっとしりとした大人な味付けが施されています。そこも、いいと思います。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15960/
【これまでの感想】
第1話
- 関連記事
-
- 彼女はキレイだった (第10話/最終回・2021/9/14) 感想 (2021/09/15)
- 連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第87回・2021/9/14) 感想 (2021/09/14)
- よるドラ「古見さんは、コミュ症です。」〔全8回〕 (第2話・2021/9/13) 感想 (2021/09/14)
- ナイト・ドクター/Night Doctor (第11話/最終回・2021/9/13) 感想 (2021/09/14)
- 連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第86回・2021/9/13) 感想 (2021/09/13)