連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第86回・2021/9/13) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』(公式サイト)
第86回/第18週『伝えたい守りたい』の感想。
※ 本作は、9月3日、宮城県気仙沼市のロケで約11か月間の撮影が終了しました。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も雲のように毎日変わります。ご理解を。
2019年9月。百音(清原果耶)24歳の誕生日を控えたある日、車いすマラソン選手鮫島(菅原小春)の代表選考レースが行われていた。「気象条件はそろっています!勝ちます!」と自信を持つ百音たち。皆のサポートを受け、鮫島はゴールする。その数日後、百音は自身が考えた企画を社長にプレゼン。その企画は、全国の気象予報士の力を生かすものだった。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2,7,9,12,15週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3,4,10,11,16週
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん) 第5,6,8,13,18週
押田友太(過去作/まいご。、うつ病九段) 第14週
中村周祐(過去作/ハムラアキラ、「おかえりモネ」プロデューサー) 第17週
原英輔(過去作/オーディオドラマ「エンディング・カット」) 第18週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
お知らせ
●第7週目から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。そのつもりで、読んで頂ければ幸いです。
●先日、脚本・俳優・演出の関係を簡単に “おさらい”出来るように 【脚本プチ講座】を投稿しました。最後まで読んで頂けると、本作へ漂い始めた暗雲が晴れて、木漏れ日が差し込むかもしれません。途中離脱するまでは、愚痴や意見を言いながら応援します。
【脚本プチ講座】脚本家と俳優と演出家の関係とは? 良き脚本「強い物語」とは? ※現在放送中の連続テレビ小説『おかえりモネ』完全対応版
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まえがき
大変、申し訳ございませんが。昨夜、最終回だったTBSテレビ系・日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』の感想に、3時間も費やし、精魂尽きておりますので、今回の『おかえりモネ』の感想は、「簡単感想風」にさせて頂きます。また、今週の演出が「2名体制」になっているため、恐らく新人研修も兼ねているので、大きな期待は禁物と思われます。
あと数年分、30歳くらいまでを描くと思っているのだが…
どうなら、百音(清原果耶)が東京に来てから、3年半が経過した「2019年9月(令和元年)」になった。先週が「2017年」だから、2年経過したことになる。そこで、私は、次のように思うのだ。そもそも、本作は、百音が老婆になるまでを描く物語でないことは百も承知。恐らく、あと数年、30歳くらいまでを描くと思っているのだが…
本作で重要なのは、視聴者に「主人公が成長している」と感じさせること
私が言いたいのは、本作は、百音が生まれて、中学時代があって、震災があって、気象予報士になって、最終的は故郷に貢献すると言う、単純に言えば「主人公が成長して、何かを成し遂げる」ってだけの話だ。
だから、本作にとって、最も重要で、視聴者に伝えなければいけないことは、「主人公が成長している」と感じさせること。でないと、話が進まないから。
「主人公が成長している」と感じさせることは、今回のアバンタイトルとは全く違う
そして、、「主人公が成長している」と感じさせることは、今回のように、語りとテロップで時間経過を説明し、上京してからの3年間のアルバムをアバンタイトルで見せることとは、全く違うと言うこと。
「時間経過した後」よりも、「時間経過する前」の主人公を丁寧に描け! ってこと
簡単感想だから、簡単に書くと。主人公の成長を “時間経過” で表現するなら、「時間経過した後」よりも、「時間経過する前」の主人公を丁寧に描け! ってこと。このこと、分かります? 例えば、最初に、水の入っていないバケツのカットがあるから、そのあとに水が満杯になったバケツのカットとの間に「時間経過」があったことが分かるの。
バケツを百音に変えると、まだまだろくに仕事ができない百音への印象がないと、少しは仕事ができるようになった百音には見えないってこと。で、先週、先々週もかな? 百音、ほぼ恋バナ三昧だったはず。これだと、今回、あれこれ描かれた「百音の仕事での成長」を感じづらい、と言うか、突然に仕事ができるようになったようになっちゃう。
このことが、脚本家と演出家が理解できていワケ。これが本作の致命的に悪いところ。
最近、ネット上に溢れている提灯記事を読めば分かるが…
最近、ネット上に溢れている提灯記事を読めば分かるが。主人公・百音の成長は淡々と描き、暫くは、菅波(坂口健太郎)人気に便乗するのが、丸見え。従って、「菅波ファン」は良しとして、ドラマとして楽しみたい人には、月曜日を見た限りでも、かなり厳しいような気がする。
登場人物が恩知らずと、思いやり無し人間ばかりで、朝からイラっと
では、今回の感想。世界的ダンサーの菅原小春さんは大好きだし、リスペクトしているが、車いすマラソンの練習に臨む鮫島は、ハッキリ言って嫌い。確かに、いつだったかのエピソードで百音との個人的な友情が出来たように描かれていたが。
なぜ、最初に、社長ぐるみでお世話になった朝岡(西島秀俊)がいる気象予報会社・ウェザーエキスパーツで挨拶をして来てから、汐見湯に行ったように描かなかったのだろう? 一言、「今、安西社長と朝岡さんにお礼を言って来た」の台詞を入れるだけで良いのに。それも、祝勝会の主役が一番最初に会場入りするって?
時間的な制約はあろうが、ここは、「社長らに挨拶 → 祝勝会の準備風景 → 鮫島登場 → 百音との思い出話」でないのだろうか? ホント、時間軸は適当だし、登場人物が恩知らずと、思いやり無し人間ばかりで、朝からイラっとしてしまった。
中高年層が多く見る朝ドラで「恋人を育てる」と言う表現を使う意味はあるのか?
あと、制作陣の無神経さと言うのか、デリカシーの無さ、今の時代感覚とズレみたいなものを感じたのが、明日美(恒松祐里)が内田(清水尋也)を「育てる」と言ったこと。まあ、逆に、「恋人育成ゲーム」なんてのが流行っているから、使ったか可能性も否定できないが。
そう、好意的に理解するのは、若い女性視聴者で、朝ドラの主要な視聴者層ではない。むしろ、朝ドラを良く見ている中高年盛大にしてみれば、相手の性別に関わらず、自分がパートナーを “育てる” と言う言い回しは、誤解を生みそう。特に、今回のあの部分の流れからの印象では「育てる=自分の思い通りの品源にする」と、不快に思う人は多かったかも知れない。
ここも、莉子(今田美桜)に「スーちゃん 内田君のこと 好きすぎるんだよね」で良かったのに…
時間軸のズレ? それとも、モネが朝岡たちのアプリをパクったの?
でも、今回で最も不可解だったこと。それは、14分過ぎの百音のプレゼン内容。これ、どう解釈するの? 直前の朝岡と内田が投稿者からの写真を見て話していたアプリ「チーム・ジェネレーターズ」とほぼ同じでは? それも、アプリ「チーム・ジェネレーターズ」と言うのは、既に実験として始まっている設定。
これ、朝岡と内田の実験をパクったってこと? いや、実験としてスタートしているってことは、社長のゴーサインが既に出た案件のはず。それとも、14分過ぎの映像は、2年前(もしくは、描かなかった2年間)に百音がプレゼンしたのを、朝岡たちがパクったってこと? 一体、どこと、どこが繋がっているのやら…
あとがき
時間経過前が、恋バナ三昧の1週間だったのが、完全に仇になりましたね。莉子には上か指図、菜津には買い出し、そして「パクリ疑惑」と、益々、百音を応援したくなる要素が少なくなってきましたね。これが、脚本家の想定内なのか…。それにしても、全く「簡単感想風」になりませんでしたね(失笑)
お願い…
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【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 土
第4週『みーちゃんとカキ』
16 17 18 19 20 土
第5週『勉強はじめました』
21 22 23 24 25 土
第6週『大人たちの青春』
26 27 28 29 30 土
第7週『サヤカさんの木』
31 32 33 34 35 土
第8週『それでも海は』
36 37 38 39 40 土
第9週『雨のち旅立ち』
41 42 43 44 45 土
第10週『気象予報は誰のため?』
46 47 48 49 50 土
第11週『相手を知れば怖くない』
51 52 53 54 55 土
第12週『あなたのおかげで』
56 57 58 59 60> 土
第13週『風を切って進め』
61 62 63 64 65 土
第14週『離れられないもの』
66 67 68 69 70 土
第15週『百音と未知』
71 72 73 74 75 土
第16週『若き者たち』
76 76 77 79 80 土
第17週『わたしたちに出来ること』
81 82 83 84 85 土
第18週『伝えたい守りたい』
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