連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全24週〕 (第17週/土曜日版・2021/9/11) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第17週『わたしたちに出来ること』の
『土曜日版』の感想。
※ 本作は、9月3日、宮城県気仙沼市のロケで約11か月間の撮影が終了しました。
※ 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
※ 毎日毎日の感想なので、私の感想も雲のように毎日変わります。ご理解を。
互いの気持ちが通じ合った百音(清原果耶)と菅波(坂口健太郎)。登米を訪れると、サヤカ(夏木マリ)たちから祝福される。一方、莉子(今田美桜)は、気象コーナーの視聴率が芳しくなく、悩んでいた。ウェザーエキスパーツで新事業の社内プレゼンが開かれ、野坂(森田望智)や内田(清水尋也)、百音の熱意のこもった様子を見た莉子は、さらに落ち込む。そんなある日、高村(高岡早紀)から気象班に驚きの発表があり…。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2,7,9,12,15週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3,4,10,11,16週
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん) 第5,6,8,13週
押田友太(過去作/まいご。、うつ病九段) 第14週
中村周祐(過去作/ハムラアキラ、「おかえりモネ」プロデューサー) 第17週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
お知らせ
●第7週目から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。そのつもりで、読んで頂ければ幸いです。
●先日、脚本・俳優・演出の関係を簡単に “おさらい”出来るように 【脚本プチ講座】を投稿しました。最後まで読んで頂けると、本作へ漂い始めた暗雲が晴れて、木漏れ日が差し込むかもしれません。途中離脱するまでは、愚痴や意見を言いながら応援します。
【脚本プチ講座】脚本家と俳優と演出家の関係とは? 良き脚本「強い物語」とは? ※現在放送中の連続テレビ小説『おかえりモネ』完全対応版
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「主人公は莉子」で「百音は菅波と恋愛三昧」の第17週
「本編=週5放送」の感想は、毎日の感想に書くだけ書いているから、今週は特に「土曜日版」の感想に特化しようと思う。
まあ、全体の感想は、c(今田美桜)」で、「本当の主人公は莉子の相談にちょっぴり乗っただけで、あとは菅波(坂口健太郎)と恋バナ」だけだった言うこと。そして、百音(清原果耶)の東京での下宿先の大家・菜津(マイコ)が本当に本作に不必要だったこと。 言いたくないが、ホント、脚本家を含めて、どうかしていると思う。
「土曜日版」は単純な「週5放送」のダイジェスト版でない
さて、「土曜日版」は、単純な「週5放送」のダイジェスト版ではなく、「土曜日版」として “改めて強調したい部分” を強調したり、“本編でおかしな分” を修正したり、“新しい解釈” を加えるような編集(柘植恵水アナのナレーションを含む)をしていることは、読者者の皆さんもお分かりだろう。
強調したことで、かえって変な意味を持たせた編集
しかし、今週は、余程、編集担当者が困ったのだろう。「カット(取り去る)する」ことでしか、表現できない「土曜日版」で、<私>には、「?」と思うことが幾つかあった。
まず、5分頃、テレビ局で莉子の出演部分の視聴率が低迷して来たため、テコ入れをするって時。莉子がこんなことを言ったことを強調した。
莉子「私みたいなのは 手に人形つけて パタパタさせて
明るい話題しゃべってればいいって」
この台詞が、前述のように「今週の主人公は莉子」の “きっかけ” になったのは間違いない。莉子の本音を語る台詞として、実に強気で良いのだが、実は、綱渡りのようなシビアな台詞になっていることにお気付きだろうか? それは、莉子自身は、“手に人形つけて パタパタ”したことがないってこと。ここが大事。なぜなら…
この部分を強調することは、今、その「中継キャスター」で毎日テレビ出演をし、それを見て喜んでいる地元の人たちや家族を、馬鹿にしていることになる。まあ、ぎりぎり「わたしみたいなのは」の部分が残されているから、百音をサゲていることにはならないし、百音の表情を見ても、全く自分のことを言われていると思っていない。
ここ、百音を画面に入れ込まない莉子のワンショット(莉子だけのアングル)で撮っておいたら、編集も助かったと思う。
大家さんの菜津が喋ると、ろくなことがない
「土曜日版」の序盤で、菜津と宇田川のシーンが数秒流れたのも大きな違和感だが。そもそも、菜津なんて人物は必要ないのだ。いや、大家さんだから存在は否定しないが、主人公らの人生に影響を与えるような “影響の強い役” である必要がない。
例えば、今回だって、莉子が悩んでいるのは、朝岡(西島秀俊)が自分の計画なり、適切なアドバイスをすれば済んだこと。そこへ、“赤の他人” である菜津を絡ませて、唾が飛ぶくらいの勢いで大演説会を開いた。
これだけでも違和感満載なのに、「土曜日版」では、大演説の直後に、まるで他人事のように番台に座っている。「週5放送」では、大演説会と番台の間に、朝岡と内田(清水尋也)の会話が入るが、きっと編集者は、「主人公の莉子」を強調する方を選択したに違いない。その選択、間違ってはいないが、編集としては間違っている。
やはり、無いものねだりになってしまうが、「週5放送」で感じられた数日間の “時間経過” を視聴者に感じさせる工夫は必要だったと思う。
"傷"と言う単語を強調しない編集だったのは、是非褒めたい
とまあ、「土曜日版」の感想も、愚痴ばかりになってしまったが、1つだけ良かったことがある。それは、菜津が言った “傷” と言う単語を強調しない編集になっていたこと。
「週5放送」では、全ての人の “傷” を一括りにて、更に “宇田川の傷”だけ特別視したような、偏った表現になっていたが。「土曜日版」では、本編の感想に書いたような “不安” や “悩み” と捉えられるような編集に短縮されていた。ここは「土曜日版」だけ見た人が正解だ。
あとがき
皆さんは気付きかどうか分かりませんが、今日2021年9月11日は「東日本大震災から10年半」の特別な日なのですよ。
恐らく、今回の「土曜日版」が今日放送される予定は見えていない状態で、サンドイッチマンの収録をしたのでしょう。でも、「震災から10年半」に触れるかどうかは別次元の話で、今回ほど、サンドイッチマンの解説が不要だと思ったのも、初めてかも知れません。
さて、来週。予告編の1カット目のカレンダーが「2019年9月と10月」になっていたので、今週から「約2年時間経過」したところから始まるようです。どうか、この描かない2年間で、百音が気象予報士として意識も知識も上がっていることに期待します。恋バナが続くのは呆れますが、仕事を描かないならしょうがないか…
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【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 土
第4週『みーちゃんとカキ』
16 17 18 19 20 土
第5週『勉強はじめました』
21 22 23 24 25 土
第6週『大人たちの青春』
26 27 28 29 30 土
第7週『サヤカさんの木』
31 32 33 34 35 土
第8週『それでも海は』
36 37 38 39 40 土
第9週『雨のち旅立ち』
41 42 43 44 45 土
第10週『気象予報は誰のため?』
46 47 48 49 50 土
第11週『相手を知れば怖くない』
51 52 53 54 55 土
第12週『あなたのおかげで』
56 57 58 59 60> 土
第13週『風を切って進め』
61 62 63 64 65 土
第14週『離れられないもの』
66 67 68 69 70 土
第15週『百音と未知』
71 72 73 74 75 土
第16週『若き者たち』
76 76 77 79 80 土
第17週『わたしたちに出来ること』
81 82 83 84 85
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