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連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第85回・2021/9/10) 感想

連続テレビ小説「おかえりモネ」

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』公式サイト
第85回第17週『わたしたちに出来ること』の感想。


 本作は、9月3日、宮城県気仙沼市のロケで約11か月間の撮影が終了しました。
 従って、僅かな編集への期待と、直感的な賛美や愚痴を書いています。
 毎日毎日の感想なので、私の感想も雲のように毎日変わります。ご理解を。


弱音を吐く莉子(今田美桜)に、菜津(マイコ)は「人は、傷つく必要なんてない。どんな人でもいるだけでいい…」と伝える。その言葉に何か気づかされた莉子は、前向きな気持ちで、気象キャスターの仕事に取り組みはじめる。そんな莉子の変化を見て、百音(清原果耶)も安堵(ど)する。気づけば、菅波(坂口健太郎)が登米へ行く日が近づいていた。百音は自分が抱えてきた気持ちを電話で菅波にぶつけてしまい…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---


原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2,7,9,12,15
   梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3,4,10,11,16
   桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん) 第5,6,8,13
   押田友太(過去作/まいご。、うつ病九段) 第14
   中村周祐(過去作/ハムラアキラ、「おかえりモネ」プロデューサー) 17
   津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
     須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略



お知らせ

●第7週目から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。そのつもりで、読んで頂ければ幸いです。

●先日、脚本・俳優・演出の関係を簡単に “おさらい”出来るように 【脚本プチ講座】を投稿しました。最後まで読んで頂けると、本作へ漂い始めた暗雲が晴れて、木漏れ日が差し込むかもしれません。途中離脱するまでは、愚痴や意見を言いながら応援します。

↓『おかえりモネ』完全対応版です↓
【脚本プチ講座】脚本家と俳優と演出家の関係とは? 良き脚本「強い物語」とは? ※現在放送中の連続テレビ小説『おかえりモネ』完全対応版

異常な程に、"傷"と言う単語が強調された菜津の話

前回と同じでアバンタイトル無しで始まった今回。だからこそ強調されたし、きっと作り手も強調したったのが “傷” と言う単語。恐らく、広域に解釈すれば、“心の傷” とか、今どきなら “トラウマ” とか、“心的苦痛” なんて単語が当て嵌まるのだろう。でも、脚本が選んだのは “傷” と言う単語。

浪花節的な結末に向かうために、"傷"を強調したのは失敗

私、この序盤の3分間程度の、莉子(今田美桜)と菜津(マイコ)とのやり取りに、とても違和感を覚えた。前回の感想にも書いたが、作り手は前回から交通違反となるくらいに、ドラマの方向を “ある方向” へハンドルを切った。

その “ある方向” とは、最終的に「震災を経験した主人公が、気象予報士となって戻り、人の役に立って錦を飾る」と言う浪花節的な結末だ。だから、まずは、これまで描写も印象も薄かった “震災を経験した主人公の気持ち” を描かなと… と、思ったのだろう。

今回の菜津のポエムが分かり易かったのは青臭い台詞だから

だから、まず弱音を吐く莉子に、菜津が「人は、傷つく必要なんてない。どんな人でもいるだけでいい…」と伝える。ホント分かり難いし、遠回しだし、諄い。

でも、これまでのポエムと違うのは、若干 “青臭い” ところだ。要するに、青臭いから、ちょぴりだけど、普通のことを、回りくどく台詞に落とし込んだって感じ。だから、回りくどいけど、菜津が言わんとしていることは分かる。そう言うこと。

莉子と菜津の過去を知らないのに、この話は難し過ぎる

でも、違和感を覚えるのは、そもそも私たちは、莉子も菜津が、どんな過去を生きて、今に至っているのかも分からない状態で、青臭い台詞を語っても、これまでのキャラと違い過ぎて、哲学の本でも読んでいるよう。だから、百音(清原果耶)は何も語らずだったのか(苦笑)

とにかく、これまでの莉子と菜津のキャラクターには話の内容が “難し過ぎる” と言う違和感もある。

"傷"ではなく、"不安"や"悩み"位の単語の方が菜津らしい

ここ、強調したいから “傷” と言う単語を使ったのだろうが、この二人に似合うのは、“不安” や “悩み” や “歯痒さ” くらいが適当だったと思う。

だって、二人の過去が不明瞭、特に菜津は何を考えているのかさえも見えづらい、明るい大家さんだったはず。でも、先日、視聴者に何の前振りもなく、宇田川のことを「ヒロ君」と呼んで、溺愛とは言わないが、かなり擁護していたシーンがあった。だから、菜津の本音では、莉子の “傷” なんて、ヒロ君の “傷” に比べたら、大したことない… と思って、熱弁した可能性も無きにしも非ずなのだ。

そもそも百音の"傷"すら描けていないのに"傷"は似合わない

もちろん、朝ドラだから菜津がそんなことを考えていないとは思う。しかし、個々が体験や経験した事から得てしまった、マイナスの心理的要素を “傷” と言う強い言葉で一括りにするのは、老若男女問わず、それぞれが何らかの “傷” を抱えた人たちが見る朝ドラでは、少々やり過ぎだと思う。

だから、前述のように “不安” や “悩み” や “歯痒さ” くらいに留めておいた方が良かったのだ。まあ、今回のシーンなら “不安” や “悩み” あたりがベストチョイスだったか。

でも、「傷ついて 本当に動けなくなってしまう人もいるから」より、「不安が募って(or 悩んで) 本当に動けなくなってしまう人もいるから」の方が、菜津らしいし、莉子や百音にも伝わり易いと思った。

こう言うところの、単語の選び方にも最新の注意が欲しい。だって、そもそも主人公がどんな “傷” を負っているのかさえ、まだ全然描かれていないのだから、大袈裟は禁物だと言うことだ。

奇しくも、「私が長々書いたこと」を朝岡が内野に伝えた!

さて。私が今回の感想で、ここまで長々と書いて来たことを、奇しくも、このシーンの直後の朝岡(西島秀俊)が内田(清水尋也)に言っていた。

朝岡「情報を どう伝えるかだと思うんですよ。
   情報は正確でなければならない。それは 靄は基本です。
   では その次は? どう伝えるかです。
   (中略)
   人間の情処理能力には限界があるんで
   どうしても 経験や価値観に左右される。
   (中略)
    人は 自分の好きな人や
   何となく信用できそうな人の話しか聞かない」

まさに、これ。自分が好きな登場人物や、応援したくなる登場人物の言葉しか心に伝わらないし、響かないってこと。この台詞が書けるのに、今回は菜津にあんな小難しくて、回りくどいことを言わせた。

そう、朝岡の言う通り、本作の問題は「百音の心情を、どう伝えるか」なのだ。それが出来ていないから、今なら、莉子や内田を応援したくなるのだ。だって、恋バナなんて、朝岡の言った通りに “自分の 経験や価値観に左右される”最たるものでしょ? そこが伝わらないのは、どうかと思う。

脚本も演出も「百音と菅波の恋バナ」のパートは下手だなぁ

さて、3回録画を見直したが、残念ながら百音に関する感想はなかった。でも、敢えて絞り出すとすれば、やはり、脚本も演出も「百音と菅波の恋バナ」のパートは下手だなぁって。例えば、荷造りが終わったカットもないのに、合い鍵を菅波に返した百音。

あそこ、きちんとアート引越センターのコマーシャルで言っているように「荷造りご無用」と言うか「荷造り完了」でないと、菅波が帰宅した時の室内は、どうなっているのか? って思う。

鍵投げのシーンも、あざとくて、萌えキュンには見えず終了

また、「菅波にモノを投げて、受け取る」と言うのは、本作の数少ないネタではあるが。大切な人から預からせて貰った合い鍵を投げて返すと言うのは、少々デリカシーに欠ける表現では?

ここだって、朝岡の台詞を借りれば、「どう伝えるかです」よ。ちゃんと百音が荷造りを終えて、部屋をぐるりと見渡して、ちょっと悲し気な表情の百音のカットを1つ。そして、百音と菅波の立ち位置も、あと50センチは近づけて、もっと優しくアンダースローで笑顔。そして、菅波の台詞。

これ位に繊細な描写をやらないと、今の若年層(私のようなオジサンもか?)には、あざとい萌えキュンシーンには見えない。

あとがき

結果的に、今週の主人公は恋バナ一辺倒。たまに、莉子の相談相手。それだけ。序盤の “傷” を “不安” や “悩み” と言う優しくて簡単で思いやりを感じる単語に置き換えて、朝岡が内野の言った台詞を介して、「恋心も、伝えた方ひとつ」みたいな結末にしたら、それなりに完結したと思います。

でも、「菜津の傷の話」、「朝岡の伝え方の話、「百音の恋バナ」の3本立てで終わってしまいました。もう、『サザエさん』型式で、編集済みのエピソードを次々に放送して行くだけのようですね。以前に書きましたが、「土曜日版」のナレーション担当の柘植恵水アナウンサーを活用して、足りないところを、どんどん補強したら良いのに。

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【これまでの感想】

第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 
第4週『みーちゃんとカキ』
16 17 18 19 20 
第5週『勉強はじめました』
21 22 23 24 25 
第6週『大人たちの青春』
26 27 28 29 30 
第7週『サヤカさんの木』
31 32 33 34 35 
第8週『それでも海は』
36 37 38 39 40 
第9週『雨のち旅立ち』
41 42 43 44 45 
第10週『気象予報は誰のため?』
46 47 48 49 50 
第11週『相手を知れば怖くない』
51 52 53 54 55 
第12週『あなたのおかげで』
56 57 58 59 60
第13週『風を切って進め』
61 62 63 64 65 
第14週『離れられないもの』
66 67 68 69 70 
第15週『百音と未知』
71 72 73 74 75 
第16週『若き者たち』
76 76 77 79 80 
第17週『わたしたちに出来ること』
81 82 83 84

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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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