ハコヅメ~たたかう!交番女子~ (第8話・2021/9/8) 感想

日本テレビ系・新水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(公式サイト)
第8話『藤さんには私がついてます! 新米交番女子の覚悟とペアの絆』の感想。
なお、原作の漫画・泰三子『ハコヅメ~交番女子の逆襲』は、既刊18巻と『ハコヅメ別章 アンボックス』の「既刊18+1巻」(2021年8月末現在)は全巻既読済み。
川合(永野芽郁)は宮原(駿河太郎)から、藤(戸田恵梨香)が交番に異動した本当の理由を聞く。それは藤の同期・桜(徳永えり)の身に起きた事件に関わっていた。藤が真実を隠して自分のそばにいたことに混乱しつつも、平静を装おうとする川合。そんな中、藤や伊賀崎(ムロツヨシ)らが応援に駆り出されて張り込むレストランに、源(三浦翔平)と山田(山田裕貴)がそれぞれデートで現れる。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:漫画・泰三子『ハコヅメ~交番女子の逆襲』
脚本:根本ノンジ(過去作/監察医 朝顔1,2、相棒シリーズ、フルーツ宅配便)
演出:菅原伸太郎(過去作/ど根性ガエル、君と世界が終わる日に) 第1話
南雲聖一(過去作/東京タラレバ娘、ウチの娘は彼氏が出来ない!!) 第1,2,SP1,6話
丸谷俊平(過去作/もみ消して冬、俺の話は長い、#リモラブ) 第3,4,SP2,7話
伊藤彰記(過去作/35歳の少女、過保護のカホコ、恋はDeepに) 第5,8話
音楽:井筒昭雄(過去作/民王、99.9、トクサツガガガ、妖怪シュアハウス、リコカツ)
オープニングテーマ:ロイ-RoE-「YY」
主題歌:milet「Ordinary days」
原作のネタバレは書きませんので、ご安心下さい
※原作の漫画・泰三子『ハコヅメ~交番女子の逆襲』は、既刊18巻(2021年8月末現在)と『ハコヅメ別章 アンボックス』は全巻既読ですが、ネタバレは書きませんので、ご安心下さい。但し、私の見解では、全18巻を読んで “完全なる完結” する作品です。
「ツカミやオッケー!」過ぎるアバンタイトルの仕上がり!
アバンタイトルのつくり方が、とても上手い。前回のダイジェスト版を踏まえて、川合(永野芽郁)と藤(戸田恵梨香)の内面にある、ある種の “怖さ” と “平常心” を、スリリング&コミカルと言う難しい要素で包んで、視聴者に「先を見たくなる」に気にどんどんさせていく。
それも、過去と今を描いているだけで、未来(この先)なんて、少しも見せないで。こう言うアバンタイトルを見ると、「ツカミやオッケー!」と言いたくなる。
普通のドラマなら最終章だから"縦軸"中心に進みそうだが…
さて。次回が最終回だから、もっと “縦軸” である「守護天使」の捜査に重点を置いて、終盤ギリギリまで引っ張るかと思いきや。ちゃんと、新しい事件と捜査を盛り込んで来る。それも、序盤のレストランの張り込みや男女の痴話喧嘩など、本作らしい面白さを、これでもかと盛り込んで、大いに笑わせてくれた。
あざとい手法でなく、いつも通りの展開で、じわじわと “縦軸” を盛り込んで来るのは、意外と難しいと思う。
尊敬している藤を信じて、葛藤する川合の姿が印象的だった
話としては、「藤さんが、私を “おとり” に使った」と言う、何とも衝撃的な言葉を散りばめて、アバンの延長線上に、川合の藤への複雑な心境を、丁寧に丁寧に描いていく。
川合へ同情し、真実を語る者や心配する者も現れるが、とにかく 物語は、「藤さんが、私を “おとり” に使った」の “呪い” にかかってしまった川合が、尊敬している藤を信じて、葛藤する姿が印象的だった。
本作に限って「"縦軸"を引っ張るな!」と思わないワケは…
そして、対称的に描かれたのが、3年前、ひき逃げ事件で今もリハビリ中の同期・桜(徳永えり)に「犯人 絶対 捕まえるって」と言って来たと言う藤の “本気” だ。視聴者は、揺れる。揺さぶられる。藤の中に混在している “おとり” と “本気” の、どっちが “本物” なんかと。
そして、それこそが “縦軸” を解くカギだし、本作最大の見せ場だから、簡単に明かさない。むしろ、焦らして、焦らしまくる。でも、不思議。普通のドラマなら「最終回まで引っ張るのかよ!?」と言う気分になるのに、本作は「終わらないで!」となる。この理由は、巧みに脚本と演出と演技で、視聴者が川合と藤の二人に共感と信頼をしているから。
こんなに感情移入できるバディを描いた刑事ドラマを見るのは、久し振りで嬉しい。
あとがき
キャラ設定がブレないのが、スゴイ。自分が「守護天使」の事件を解決するための “おとり” に使われたことを知った川合が、そのことに怒らずに、逆に藤先輩の “桜をあんな目に逢わせた犯人を絶対に捕まえる” と言う気持ちに、完全に便乗して、更にやる気を奮い立たせ、遂に「守護天使」の似顔絵を完成させました。
とにかく、シリアスとコミカルが、数秒ごとに入れ替わりつつも、描いているのは「警察官の正義」と「警察と言う組織の一体感」なのが好きです。遂に、次回が最終回。どんな団結、どんな結末を描くのか楽しみであり、最終回で終わってしまうのが残念です。
それにしても、川合が書いた似顔絵、似て過ぎてましたね。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15943/
【これまでの感想】
第1話 第2話 第3話 第4話 特別編 第1話 特別編 第2話 第5話 第6話 第7話
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