連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第70回・2021/8/20) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』(公式サイト)
第70回/第14週『離れられないもの』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
耕治(内野聖陽)が気仙沼へ戻る日、菅波(坂口健太郎)が汐見湯に呼び出される。父が何を言い出すのかと百音(清原果耶)は気が気ではなかったが、菅波が思いのほか耕治に対してきっぱりと対応する姿に、うれしく思う。朝岡(西島秀俊)と百音は、改めてどのように気象情報を届けていきたいか、目標や理想を語り合う。そして、耕治や朝岡の考えに触れた百音はある決断をする。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2,7,9,12週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3,4,10,11週
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん) 第5,6,8,13週
押田友太(過去作/まいご。、うつ病九段) 第14週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
お知らせ
第7週目から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。そのつもりで、読んで頂ければ幸いです。
まえがき
昨日は、体調不良のため「簡単感想」で済ませて、申し訳ございませんでした。それでも、20人もの読者さんから、Web拍手を頂きました。ありがとうございます。体調不良の理由は、本日「別の投稿」で触れるとして。今回の感想は、勝手ながら「体調が良いから、出来るだけ良いように見よう」と言う方向で書こうとも負います。
昨日は気付かなかったが、耕治は超ポジティブな人間なのだ
昨日は、ボーっとした中で感想を書いていたので「見落とし」、「聞き逃し」の類いの私の造語「感じ逃し」をしていた部分が、アバンタイトルにあった。
耕治(内野聖陽)が朝岡(西島秀俊)に「娘が 東京で自由に 楽しそうに仕事してんの もう 本当 うれしいんです」と言っていた。耕治の性格を考えれば、娘が遠い東京で新しい仕事をするのは心配でしょうがないはず。でも、耕治自身は亀島での漁師や音楽の道を捨て、気仙沼で銀行員をやっている人。
また、高校卒業の時に百音(清原果耶)の「島を出たい」を受け入れた父親だ。また、トラウマの話をするのは恐縮するが、耕治の中に、先日の「土地や、そこに住む人への愛着」とは別の、「人は自分の好きな場所で好きなことを出来る幸福感」を大切にしている人物なのではと思ったのだ。
一見、相反する感情のように見えるが、人が “幸せ” を感じるのに大切なのは “留まる理由を見つけること” より “新天地で何をやって幸福感を得るか” を優先する、意外とポジティブ・シンキングの持ち主だと、今回改めて思った。
演出が悪いから、耕治と百音と菅波の気持ちが伝わらない
主題歌明け、ほぼ賛否両論でなく “否定” しかないと思われるシーンがあった。
耕治が自分が帰る新幹線の時間の都合に合わせて、仮眠中の菅波医師(坂口健太郎)を銭湯に呼ぶ出すシーンだ。ただ、今朝の私には、ちょっぴり耕治の気持ち、父の言うなりに百音が病院まで行った気持ちが出来る。
それは、「この瞬間を逃したら次は無いかも…」と言う、普段の私や、通常の判断下とは違う “切迫感” みたいな感覚と、「思ったら、やらないと気が済まない」と言う、良くも悪くも病的な使命感とか強迫観念的な感覚だ。
映像から、全くそれが伝わって来ないことが、最大の問題でもあるとさえ思う。だって、そう見えるように映せばいいし、まあれ以前に脚本家が菅波をシフト終了直後で病衣から出て来る時間帯にして、そこを百音に狙い撃ちさせるように書けば良い話だが。
菅波医師は、何事も自分の声と言葉で相手に伝える人だから
それと、仮眠中にわざわざ菅波が来たのか? やはり、私は、「菅波と言う人間は、自分の言葉で自分の気持ちを伝えるべき」と考えている登場人物だと思っている。
たまに、SNSを使うシーンはあるが、肝心なことは、基本的に自分が発する声で、言葉で相手に伝える」。これは、医師としても重要な要素。だから、「この機会にきちんと」と言う気持ちが、菅波を動かしたと思う。
因みに、ドラマを見て勘違いする人がいるといけないので、妻が医療従事者だから説明しておく。医療従事者は、例え「仮眠中(昼でも夜でも)」だろうが、勤務時間中だったら、5分でも家族に会うなんて、余程の暇な病院でなければ無いってこと。まず、仮眠中で「親族の死」くらいの大事件以外では、電話交換手が取り次がない。
更に、勤務時間中に病院外に出るなんてあり得ないこと。だから、(私自身にも言い聞かせるつもりで書くが)「本作は、ファンタジーを超越したポエムの世界のお話」だってこと。ここを、毎日忘れなければ、最終回までのりきれるかも(苦笑)
脚本家として、視聴者を上手く大胆に誤魔化したと思おう
さあて、今回の最大の見所、問題点、見せ場が、8分過ぎに百音に言った次の朝岡の台詞だ。
朝岡「気象情報は 未来をよくするためにある」
これまた、賛否両論あると思うが。私は、この脚本家にしては、久し振りに、大胆、且つ、誤魔化したのは “正しい” と考える。
これまで、本作は「天気は未来が分かる」と主張しながら、災害の被害を描き続けて来た。明らかに “過ち” である。もちろん、厳密に考えれば確かに「未来が分かる」と「未来をよくする」は違う言葉だ。
でも、本作はポエムなのだ。詩的な表現で各自の受け取り方で見る絵本のようなドラマなのだ。だから、前回で描かれた「朝岡の8年前のトラウマ」と、それを今でも心の底で苦悩として生き続けさせている気象予報士としての朝倉に、「天気予報は未来を良くする」と言い返させ、視聴者を誤魔化したのは良かったと思う。
「天気は未来が分かる」に感動して気象予報士になった百音の人生は?
但し、この朝岡の台詞で困ったのが、「天気は未来が分かる」と言うポエムに感動して、気象予報士になった主人公の立場、いや人生だ。だから、私は何度も書いたのだ。百音は、イケメン気象予報士の朝倉に憧れて、出来れば一緒に働きたいと言う恋心から、気象予報士の勉強を始めるべきだったと。
そうしておけば、ここへ来て朝岡の言うことが変わっても、「朝岡さんの言うことに付いて行きます…」ってなれば良いのだから。今回は、出来るだけ良いように見よう」と感想を書くつもりだったが、ここだけは失敗だと思う。その原因が、「百音と菅波との恋バナを入れたい」と言う、全体の構成を考えない思い付きであることは間違いないが…
議論中の2人の上司に割り込む百音を百音らしいと思うことが、ポエム(絵本)の正しい読み方
10分過ぎにも、ほぼ賛否両論でなく “否定” しかないと思われるシーンがあった。それは上司2人が議論している中に、新人の百音が割り入って行く場面だ。まあ、現実ならまずあり得ない場面だ。
でも、本作はポエム(絵本)なのだ。だから、目くじらを立てることはない。だって、上司2人が一番望んでいる回答を百音が言うシーンなのだから。そして、「思ったら、やらない時が済まない」のは百音の親譲りの性格だから、話は合っていると言うか、不思議でない。
あとがき
今日、金曜日だったのですね。何を言いたかったのでしょう? よく言えば「軌道修正」、悪く言えば「誤魔化し」かな? やはり、車いすマラソンの一件もそうですが、このまま最終回まで「天気は未来が分かる」をお題目にして進めるには無理と考えたのでしょう。
だから、今さら感はありますが、思い切って耕治を上京させて、同世代同士の男同士の会話で、それぞれの「土地」や「人」、「災害」への苦悩を描き、金曜日で「気象情報は 未来をよくするためにある」を大きく軌道修正したと思います。
これが吉と出るか凶と出るかは、来週の、実はこれまで殆ど本作の根幹部分には役に立っていない未知(蒔田彩珠)の百音への言動に掛かっているかも。とにかく、明るく楽しい朝ドラにして欲しいです。
お願い…
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【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 土
第4週『みーちゃんとカキ』
16 17 18 19 20 土
第5週『勉強はじめました』
21 22 23 24 25 土
第6週『大人たちの青春』
26 27 28 29 30 土
第7週『サヤカさんの木』
31 32 33 34 35 土
第8週『それでも海は』
36 37 38 39 40 土
第9週『雨のち旅立ち』
41 42 43 44 45 土
第10週『気象予報は誰のため?』
46 47 48 49 50 土
第11週『相手を知れば怖くない』
51 52 53 54 55 土
第12週『あなたのおかげで』
56 57 58 59 60> 土
第13週『風を切って進め』
61 62 63 64 65 土
第14週『離れられないもの』
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