緊急取調室 4th SEASON (第5話・2021/8/19) 感想

テレビ朝日系・木曜ドラマ『緊急取調室 4th SEASON』(公式サイト)
第5話『容疑者はロボット』、ラテ欄『ロボットを丸裸に!? 遠隔殺人に空白の24時間の謎』の感想。
一人暮らしの女性・和代(夏樹陽子)の遺体が階段下に倒れた状態で見つかった。発見者は隣家の主婦・マサエ(杉田かおる)で、和代の息子で長野に住む彰(小池徹平)に、母親の様子を見てきてほしいと頼まれたという。遺体のそばには見守りカメラ搭載の家庭用ロボットが落ちていた。有希子(天海祐希)らは‘ロボットの取り調べ’を指示され、困惑しつつも、IT企業を経営する彰からリモートで事情を聞く。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
シリーズ構成:井上由美子(過去作/緊急取調室シリーズ)
脚本:井上由美子(過去作/緊急取調室1~4、ハラスメントゲーム、遺産争族、BG~身辺警護人~)
演出:常廣丈太(過去作/緊急取調室1~4、BG~身辺警護人~) 第1,2,3話
樹下直美(過去作/オトナ高校、未解決の女シリーズ、コタローは1人暮らし) 第4,5話
音楽:林ゆうき(過去作/DOCTORS~最強の名医、緊急取調室1,2、あさが来た)
主題歌:緑黄色社会「LITMUS(リトマス)」
制作協力:アズバーズ(過去作/緊急取調室2、民生、虹色カルテ、コタローは1人暮らし)
本作らしい面白さがあったのは、大いに認める
私の想像の域を出ないが。恐らく、今どきの「防犯・介護向けの見守りカメラ搭載ロボット」をネタに、「毎日が母の日」の台詞と、「カーネーション」と言うパスワードから、引き出して作った脚本だと想像する。
全体的には、『キントリ』らしいし、キントリ・チームがロボットを取り調べると言うのも番宣には新鮮だし、制作のゴーサインが出たのだろう。話としては、いろいろと捻って来ているし、脇役も使って、工夫はしてあって、本作らしい面白さがあったのは、大いに認める。
「防犯カメラ」では不可能な展開にするのに苦戦したと思う
ただ、最も気になったのは、事件と結末の目撃者が「防犯・介護向けの見守りカメラ搭載ロボット」である必要があったのかってこと。ここが、今回の賛否両論の分かれ目かなと。なぜなら、ほぼ「監視カメラ」でも成立する話だからだ。だから、脚本家も演出家も苦戦したに違ない。
何が何でも、都内で一人暮らしをしていた老人・和代(夏樹陽子)が「ロボット」を、長野に住む息子・彰(小池徹平)の “代わり” に可愛がっているように見せる必要があるから。そこが「毎日が母の日」と「カーネーション」を活かす大きなポイントになるからだ。
ロボット相手だから"作戦立て"が強調されたのが残念
私は、その部分は上手く行ったと思う。しかし、そっちを強調するがために、「なぜ母親が大切な息子の将来を…」と言う “謎解き(推理)” の “作戦立て” を演出をしている様子も、同時に強調されてしまった。
やはり、『キントリ』の面白さの一つに、緻密さとは真逆の、例えば前半でロボットのパスワードを見つけるくだりで「館山市 → クジラ → イワシ → なめろう」みたいな、アバウトさや思い付きもあるのだから、あまり、作戦を強調しない方が良かったかも知れない…
あとがき
余程、苦戦したのでしょうね。オチも、今回は今一つインパクトに欠けたので。でも、ITに弱いメンバーたちが、警視庁サイバー犯罪対策室の玉垣(塚地武雅)と協働して、事件を解決するくだりも悪くなかったです。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15874/
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