連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第64回・2021/8/12) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』(公式サイト)
第64回/第13週『風を切って進め』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
選考会3日前、鮫島(菅原小春)に新たに計画した「プランB」を伝えた百音(清原果耶)たち。選考会当日、トラックに強い風が吹くと予測した百音たちは「大会当日、競技場で強い風が吹いたら、勝負に出てみてはどうか」と伝えたのだった。向かい風“逆風”に向かうのが鮫島スタイルだと気づいた百音は、最後は自分の感覚で勝負してほしいと考えたのだ。選考会当日、鮫島は順調にラップを刻んでいくが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2,7,9,12週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3,4,10,11週
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん) 第5,6,8,13週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
お知らせ
第7週目から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。そのつもりで、読んで頂ければ幸いです。
『八月は夜のバッティングセンターで。』の直後に、本作の感想を書くのはしんどい
テレビ東京系・水ドラ25『八月は夜のバッティングセンターで。』(公式サイト)の第5話〔全8回〕『バッテリー』と言う、感想を書きたくなる気が夏の入道雲のように湧いて来るし、ドラマの構成も見事だし、僅か30分1話完結なのに、凄く素敵な余韻が残る深夜ドラマの感想を書いた直後に、『おかえりモネ』の感想を書くのは、本当にしんどい。
なぜなら、最初の最初から気になる事ばかり続くから。
「気象は変化する」のに「プラン」が1つだけだったのが…
前回の感想のあとがきで、敢えてチラッと触れるだけにしたのだが。今回のアバンタイトルで強調して来たから、触れないわけにいかなくなった。それは、アバンではカットされていたが、「天気は未来が分かる」から始まった物語なのに、遂に朝岡は「地球が動いている限り 気象は変化します」と言ってしまった。
そう、「気象は変化する」のだ。前回からこれが本作の前提になったのは間違いない。となると、とても不思議なことばかりが頭に浮かんでしまう。
例えば。記録会の4日前だろうが、前日だろうが、「プラン」を作る時点での “最新の気象情報” は、刻一刻と変化しているわけだ。でもって、レースの瞬間の気象データ以外は、全て事前のシミュレーションによるデータ会精気で「プラン」を作るわけだから、そもそも、4か前の時点で「プランA」しか用意されていないのは、「チーム・サメジマ」の気象予報士たちの職務怠慢では?
「気象は変化する」と言い切った朝岡の考えとも違うし。普通、気象予報士でなくても、性格や人間性の好みは別にして、あれだけ「チーム・サメジマ」に頼っている鮫島(菅原小春)に、提案する「プラン」が1つしか用意されていない時点で、やはり、この車いすマラソンのエピソードは崩壊しているのだ。
風の専門家・内田以外は、現地に居た方が良かったのでは?
6分頃、記録会の担当者らしき人が「ハーフマラソンのタイムトライアルを始めます。トラックを 52週と297.5メートルになります。標準記録は、55分20秒です」と、鮫島に説明していた。まあ、「ざっくり1時間」のレースだ。
これが、数時間にも及ぶトライアルならいざ知らず。1時間なら、「チーム・サメジマ」全員で現地で分析や解析をする方が、映像的は良かったと思う。だって、2016年の話でしょ。デスクトップ並みのノートパソコンだって存在していた時代だし、ネット環境も普通にあった時代。
せめて、全員が… と言うなら、風の解析を中心にやっている内田(清水尋也)だけ会社の巨大コンピューターを見て、その他3人は現地へ。
「チーム・サメジマ」として医者もいないのは、おかしくないか?
おっと、医者もいないのは、おかしくないか。せめて、菅波(坂口健太郎)と中村(平山祐介)が撮影スケジュール的に無理なら、他の医師がいないと、万が一の時に 「チーム・サメジマ」として、超おかしくないか?
だって、医師の中村が関わっていることは、既に描き済みなのだから。なぜか、百音(清原果耶)だかが “現地要員” なのが不自然で仕方がない…
「プランB」って、普通の選手はみんなやっているのでは!?
あと、過去の録画を見ても、今回を見直しても分からないのが、「標準記録は=55分20秒」の間に、気象は変わらないって設定で進んでいる違和感だ。前述の通り、もう本作は、「気象は変化する」が本作の前提になったのだ。
だったら、約1時間の間にも気象、風、気温は変わる前提で、もっと数多くの「プラン」を用意、提案すべきでは? なのに「プラン」は2つだけ。
それに、「プランB」だが、結局は、追い風は利用して、向かい風は体力と精神力と技術(風よけの選手を使う)の3つで乗り切ると言うプラン。これ、普通の選手なら、みんなやっているように思うのだが…
そして、そもそもおかしいこと。
そして、そもそもおかしいこと。それは百音が幾度も「鮫島さんは 逆風に向かってる時の方が強いんです」と強調すること。
この台詞を強調することによって、脚本家は「プランB」の有用性をアピールしているつもりのようだが。これ、結果的に「精神論」であり、「鮫島さんは、いつも通りで大丈夫です」って言っているのと同じでは? これでは「スポーツ気象」なんて、どうでも良いことになっているような気がしてならないのだが…
残り「約1/4」ある時に百音の機転で「プランB」にしたが…
細かいことばかりで恐縮だが。13分頃、百音が雲に変化が出て来たと現地から報告し、朝岡が「プランB」へ移行すると決めたシーンがある。その時のラップは「残り14周 39週目」とテロップがあった。序盤で記録会の係が「トラック52週と297.5メートルに」と言っていた。ざっと計算しても、「全体の4分の3」、逆に言うと「全体の4分の1」は残っているわけで。
私、車いすマラソンに詳しくないから分からないのだが、“「全体の4分の1(約16分」)は残っている” と考えるべきなのか、“「全体の4分の1(約16分」)しか残っている” と考えるべきなのかが分からない。もしかしたら、残りの14周(約16分間)で、「気象は変化する」可能性があるのだから。そこを、もっと丁寧に、分かり易く描いて欲しかった。
「チーム・サメジマ」結成当時から、4人に"役割分担"を徹底するだけで良かったのに…
これを言ってしまったら、おしまいかも知れないが。確かに、百音が全力で「頑張れ!」と鮫島を応援するのは、普通の朝ドラなら気になない。ドラマとして間違ってもいない。しかし、気象予報士で「チーム・サメジマ」の一員である百音の「頑張れ!」は、「科学」や「気象学」とは真逆の「根性論」になってしまう。これで、本当に良かったのだろうか。
これ、「チーム・サメジマ」の4人を、しっかりと役割分担させて、描き分ければ良かっただけのこと。
●朝岡は、過去に遺恨を抱える陸上経験者で根性論のチームのリーダー
●内田は、登米から百音が信用している風の専門家
●百音と莉子(今田美桜)は、現地で「頑張れ!」と言う応援団員
これを、「チーム・サメジマ」結成当時から徹底しておけば、「朝岡が鮫島に勝たせた気持ち」、「内田の風の分析力による科学の重要性」、そして、「トラックに割く2輪の花」と、「雲の変化に気付く百音の気象予報士としての存在感」などが描けたのだ。あ~、もったいない。
あとがき
スポーツに興味の無さそうな主人公を中心に、パラスポーツと「スポーツ気象」を描くつもりだったのでしょうが、あちこちが、チグハグで。
それと、録画を再度見直して思ったことなんですが。トラックを何周もする競技なら、その瞬間瞬間の気象(風)の情報がリアルタイムで選手に伝わらないと意味が無いような。でも、今自分が走っている時点で「追い風」なのか「逆風」なのかは、選手自身で体幹出来ちゃいますよね。
だから、もっと「プラン」の数で「スポーツ気象」の重要性を描くべきだったように思います。
それにしても、「“超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております」と書いているとは言いつつ、毎日、愚痴やツッコミばかりの感想を読んで下さっている読者さんに感謝します!
お願い…
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【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 土
第4週『みーちゃんとカキ』
16 17 18 19 20 土
第5週『勉強はじめました』
21 22 23 24 25 土
第6週『大人たちの青春』
26 27 28 29 30 土
第7週『サヤカさんの木』
31 32 33 34 35 土
第8週『それでも海は』
36 37 38 39 40 土
第9週『雨のち旅立ち』
41 42 43 44 45 土
第10週『気象予報は誰のため?』
46 47 48 49 50 土
第11週『相手を知れば怖くない』
51 52 53 54 55 土
第12週『あなたのおかげで』
56 57 58 59 60> 土
第13週『風を切って進め』
61 62 63
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