連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全120回〕 (第56回・2021/8/2) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』(公式サイト)
第56回/第12週『あなたのおかげで』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
東北の太平洋側に大型の台風が近づいていた。百音(清原果耶)は、気仙沼の実家に電話し、さまざまな対策を伝える。耕治(内野聖陽)や亜哉子(鈴木京香)は、そんな娘のようすに頼もしさを感じるのだった。そんな中、下宿先の大家・菜津(マイコ)の祖父・肇(沼田爆)がテレビでのスポーツ観戦に夢中になりすぎて、熱中症になってしまう。百音はとっさに近くの病院に勤める菅波(坂口健太郎)に、助けを求めるが…。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2,7,9,12週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3,4,10,11週
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん) 第5,6,8週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
お知らせ
第7週目から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。そのつもりで、読んで頂ければ幸いです。
「基本的に、つまらなかった」としか書きようが無いが、提案や再考もある…
申し訳ないが、今回の感想も、「基本的に、つまらなかった」としか、書きようが無いというか…。千葉県の気温も湿度も上がって、熱中症対策で必死なのに、劇中も2016年ではあるが「8月20日」と、同じ8月を描いているのに、『おかえりモネ』の熱気は全く上がる気配もなく、秋の気配も…(このことは、次の投稿で)
百音が上京する日、永浦家全員も上京してドタバタコント劇をやっていれば…
確か、先日の放送を普通に解釈をすれば、入社した4月から8月まで故郷に連絡を取っていないことになっている。今回の百音(清原果耶)が実家に電話を掛けた時の家族の反応を見ても、その印象は変わらなかった。
だから、先日に書いたのだ。百音が上京する日、永浦家全員が東京見物を兼ねて、百音の上京に着いてきちゃうって言うドタバタコント劇風で、楽しませたらいいのにって。今回だって、百音の電話にみんな大喜び。これがホームドラマなのだ。
百音が実家に電話をして、「おじいちゃんにる?」の前に言うべき"3つ"のこと
だから、敢えて書く。百音が実家に電話をして、「おじいちゃんいる?」の前に言うべきは、いくら急いでいるとは言え、以下の3つ。
●家族や実家を心配している気持ちを言葉にすること
●太平洋側から東北地方に上陸する珍しい台風がくること
●その台風が “観測史上初” であることを強調すること
だって、永浦家全員は毎日、百音の天気予報を見ているわけ。それに、漁業を営んでいれば、普通の職業人よりも天気予報には敏感なはず。案の定、祖父・龍己(藤竜也)は朝の天気予報で知っていた。もちろん、緊急性や被害予想について、龍己が知るのは「天気予報から」だから、ニュースソースとしての角度も重みも、百音と違うのは当然。
だから、「また?」と言われようが書く。百音は、「おじいちゃんにる?」ではなくて、「そっちに、観測史上初の大きな台風が来るんだよ」と、ちょっと大袈裟に言っても良かった。
そして、「本当は勝手に教えちゃいけないだけど…」と断りを入れて、「でも、そっちのことが心配だから…」と、数々の台風対策を伝えれば、そんなに大きな違和感はなかったと思う。やはり、こう言う “故郷のピンチ” の時に、百音の “故郷への思い” を、しっかり伝えないのは、おかしいと思うが…
漁業に"素人"の百音が、"プロ"の龍己に意見しない方が良かったと思う
さて、折角8月に入って最初の放送だから、ここまで書いたことを自分で全否定してみようと思う。
そもそも、「太平洋側から東北地方に上陸する珍しい台風がくること」や「その台風が “観測史上初” であることを強調すること」を東北の人たちに伝えることこそ、百音が関わっている “やるべき仕事” では無いのか… ってこと。そこが、描かれていないのが、今回の問題。
そして、龍己ら漁師たちでは知り得ない「Jテレ発信」や「気象庁発信」の天気予報(特に、台風の進路予想や、風向きや風の強さの予想)を基にして、長年の経験や知恵を出し合って、漁業地域に於いては “プロ” の龍己ら漁師たちが、自分の地域向けにアレンジする方が自然な展開では?
確かに亀島生まれの百音と言えど、漁業に関しては “素人” なのだから。
冒頭の他のメディアで放送していないような天気予報や危機感を、百音が実家の家族だけに密かに伝えているような印象しか与えない映像が大問題
まあ、しょうがない。冒頭のシーンで、故郷にとんでもない規模の台風が来るのを知ってしまった段階で冷静さを失い、「Jテレ」だけでなく他のメディアでも放送していないような天気予報や危機感を、百音が実家の家族だけに密かに伝えているような印象しか与えない映像を放送してしまったから。
幾度か書いているが、勝手に「天気を占う=迷信」は良いが、勝手に「気象庁以外の機関、特に “新人の一気象予報士” が天気を予報=現実、事実」してはいけないのだ。
今の気象予報士としての"百音の最大関心事"を考えてみた
ただ、わたし、この土日に、あることを考えた。それをここで披露しようと思う。
百音にとって、東日本大震災で受けた様々な気持ちは計り知れないが、今の百音には、多くの視聴者が気にしている程は気になっていないのではないかってこと。
それよりも、百音の最大の関心事(天気限定)は、自分の身近な場所や知り合いたちが “思いがけない雨や風” に巻き込まれて、大変な事態になることではないかと。このことは、森林組合での「林間学校での事故」が完全にトラウマとは言わずとも “予報士のやるべきことの根っこ” に変化したのではってこと。
そう考えると、先日のアンダーパスの冠水に対して、異常な程にこだわった理由も理屈が合う。お天気コーナーのおまけコーナーで百音がいつもネタにする内容にも理屈が合う。
要は、今の百音は、全国の約1億2300万人へ向けての天気予報よりも、自分が興味関心のある「自分の身近な場所や知り合いが “思いがけない雨や風” に巻き込まれて、大変な事態になること」を食い止めるための天気予報へ、まっしぐらってこと。
これだけ、ドラマのエピソードとして扱う「天気予報」の基準が曖昧過ぎると、更なる迷走は覚悟しないと…
では、この展開がドラマとして間違っているかと問われれば、正しいとは思う。ホームドラマとしては間違っているが。
何度も書いて恐縮だが、“今” の百音は “自分の身近な場所や人々” が悪天候で被害を受けないようにしたいだけってこと。百音は、2016年8月に、そう言う気象予報士になったってこと。
だから、しばらくの間は、「天気予報報道」についてバランスを欠くこともあるに違いない。百音の拘りに違和感を抱くと思う。でも、「気象予報士は人の命と財産を守る仕事」と言うことを再度心に埋め込んで、その「人」が「全国区」なのか、「一部」なのか、「百音の身近な場所や知り合い限定」なのかを、見て行くしかないと思う。
だって、これだけ、ドラマのエピソードとして扱う「天気予報」の基準が曖昧過ぎるのだから。
あとがき
わたし、本気で土日に『おかえりモネ』の感想について、改めて考え直して気付いたのですよ。そして、やはり百音は「自分の身近な場所や知り合いが “思いがけない雨や風” に巻き込まれて、大変な事態になること」を食い止めるための天気予報へ、まっしぐらってことに気付きました。こう考えると、結構、楽ですよ。
そして、まだ『おかえりモネ』を見捨てていない私が、本作、特に脚本の安達奈緒子さんにお願いしたいこと。それは、百音が気象予報士として「日本一、思いやりのある気象予報士」として描いて欲しいってこと。
ただ、今日や明日、更にその先の天気予報を伝えるだけでなく。「今日は、こう言う晴れだから、こんな帽子を被ってオシャレを楽しみましょう」とか、「雨の降り方の違いで、持ち歩く傘の違いを丁寧に教えてくれる」とか。既に、実際にテレビやラジオでやっている気象予報士さんたちがたくさんいます。それの「百音版」を作って欲しいです。
そこへ、ジャズやブラバンへの思い、亀島での生活、実家の家族への思いを感じられたら、モネと言う気象予報士に興味がわくと思います。事実、私も好きな気象予報士さんが何名もいて、テレビやラジオをその人が出る時に聴きますから。そこを目指すのは、どうでしょう?
お願い…
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【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 土
第4週『みーちゃんとカキ』
16 17 18 19 20 土
第5週『勉強はじめました』
21 22 23 24 25 土
第6週『大人たちの青春』
26 27 28 29 30 土
第7週『サヤカさんの木』
31 32 33 34 35 土
第8週『それでも海は』
36 37 38 39 40 土
第9週『雨のち旅立ち』
41 42 43 44 45 土
第10週『気象予報は誰のため?』
46 47 48 49 50 土
第11週『相手を知れば怖くない』
51 52 53 54 55 土
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