連続テレビ小説「おかえりモネ」〔全24週〕 (第10週/土曜日版・2021/7/24) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おちょやん』(公式サイト)
第10週『気象予報は誰のため?』の
『土曜日版』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
気象予報士の資格を取った百音(清原果耶)は、晴れて上京する。気象情報会社の採用面接を前に、百音が下見で会社を訪れると、突然、気象予報士の野坂(森田望智)にテレビ局へと連れていかれる。そこで待ち構えていた朝岡(西島秀俊)は、夜のニュースの気象コーナーを野坂や若手気象予報士の莉子(今田美桜)に任せていなくなってしまう。急きょ気象コーナーを手伝うことになった百音は、戸惑いながらも気象報道の世界に飛び込んでいく。
---上記のあらすじは[公式サイト]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2,7,9週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3,4,10週
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん) 第5,6,8週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
お知らせ
第7週目から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。そのつもりで、読んで頂ければ幸いです。
朝岡がいる会社が"ブラック企業"と印相付いたのが残念…
結局のところ、今週の内容をまとめると、上京して、テレビ番組制作の手伝いをして、バイト採用されただけ。「だけ」と言っては、元も子も無いが。
個人的には、百音(清原果耶)が入社しようとしており、朝岡(西島秀俊)が所属する東京都中央区晴見に本社を置く民間気象予報会社「ウェザーエキスパーツ(Weather Experts)」が、そこそこのブラック企業の印象がついてしまったことの方が、はるかに残念であり、「そんな適当な会社へ、主人公が入社するの!?」と言う不安すら感じた一週間だった。
百音に、この時点でハッキリこれを言わせちゃだめだと思う
本来なら、いろいろ違和感のあるシーンについて、1つ1つ丁寧に突っ込みたいのだが。面倒なので、まず、究極の違和感を書く。それは、先日の放送で、7分頃に百音が朝岡へ次のように、ハッキリ言ってしまったこと。
百音「私が この仕事で守りたいのは
この幼なじみみたいな 自分の大切な人たちなんです」
直後に、朝岡の「その感覚 大事にしてください」と必死にフォローはしているが。普通に考えて、「この仕事で」と言う台詞が無かったら、完全に気象予報士である必然性が無いのだ。恐らく脚本家や気象考証のスタッフは、「気象予報士が抱える日々の葛藤を百音で絵が切った」と大満足だろうが。
だって、百音が本当に様々な体験から得た結果として、「守りたいのは この幼なじみみたいな 自分の大切な人たち」であるなら、警察官、消防士、医師、看護師、救命士、自衛官、いくらでも「国家資格」はあるのに、なんで?
志望理由なんて「朝岡さんに惚れちゃった」で良いのだ
だから、何度も書かせるなって言いたい。ドラマ(人間の内面を描くこと)で最も大切なのは、登場人物の1人、例えば、「主人公が、何を理由に、次の行動に移るのか?」を、明確に、明瞭に、欲を言えば、自然に共感や感動できるように、視聴者や観客に対して描くこと。だから、最初に「私が この仕事で」って言っちゃダメなわけ。
だって、「この仕事を選んだ理由」こそが、主人公や物語を動かすエンジンのエネルギーなのだから。だから、百音が「誰かの役に立つ資格が欲しい」なら、多々ある国家資格の中から「気象予報士」を選んだ過程や理由を描くのが、一番大切なの。
だから、何度も書いているように「イケメン・天気キャスターの朝倉さんに憧れて」が、理由で十分だってこと。そう、「モネちゃん、朝岡さんに惚れちゃったんだ」で良いのだ。
志望理由に共感できれば、あとは自然に物語が進むはず
あとは、自動的に気象予報士の仕事を続けて行けば、否応なしに朝岡が言っていた「(簡単に言っちゃうと)ごく一部の自分の知り合いのためか、不特定多数の国民のために仕事をするか?」は、描けるはず。いや、「強い物語」なら、真面目な百音なら絶対に、引っ掛かるはずなのだ。
いや、もしも、このまま “ごく一部の自分の知り合いのため” で進んだら、百音は気象予報士として真剣に向き合いもせず、葛藤も苦悩もしないことになってしまう。
百音が気象予報士でなくても"気象"で身近な人を助けられる
もう一つだけ言っておく。例え、百音が気象予報士でなく、単なる森林組合の一員で、ちょっと “気象” に興味関心を抱き、知識も在る設定だったら。
林間学校の生徒や先生に「今日の天候不順」を伝えることは出来る。伝統芸能「登米能」の開催の是非だけでなく、森林組合での山林での仕事や、広場でのイベントについて、「今日は、午後から雨が降るので、雨対策を一緒にやりましょう」と提案する事だってできる。
それだけでも、百音がやりたこと=「私が 森林組合の仕事で守りたいのは この幼なじみみたいな 自分の大切な人たちなんです」は成立しちゃう。そう、気象予報士でなくても、『おかえりモネ』は、立派に最終回を迎えることが出来てしまうのだ。
"気象予報士"でなくても出来る事を敢えて描く必要性は無い
だから、例え、“一刻も早く情報を伝えたい”と言う思いがあっても、 “気象予報士” でなくても出来ることを、わざわざ描く必要性は、無いのだ。SNSでも電話でも伝えれば良いだけのことだから。とにかく、社員に採用されたる(であろう)時に、「実は私、イケメン・天気キャスターの朝倉さんに憧れて、気象予報士になろうと思ったんです」って言わせた方がいいと思う。
あとがき
「お仕事ドラマ」ならともかく、「お仕事ごっこ」みたいな一週間でしたね。
それと、いくらドラマ、フィクション、ヒロイン特権があるとは言え、モネって恵まれ過ぎているような。結局、菅波医師(坂口健太郎)を上手く利用して合格、登米の居候も、銭湯のシェアハウスも身内のコネ。もう少し自主性と問題解決能力、協調性も欲しいですね。やはり、物語に主人公が動かされているのが、全ての元凶です。
あと、最近『おかえりモネ』と言うタイトルも違和感を覚えるようになってしまいました。これ、受け身の言葉ですよね。要はモネの言葉ではない。むしろ、『晴れのち晴れ』みたいな方が、今どきに似合っていたかも…
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【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 土
第4週『みーちゃんとカキ』
16 17 18 19 20 土
第5週『勉強はじめました』
21 22 23 24 25 土
第6週『大人たちの青春』
26 27 28 29 30 土
第7週『サヤカさんの木』
31 32 33 34 35 土
第8週『それでも海は』
36 37 38 39 40 土
第9週『雨のち旅立ち』
41 42 43 44 45 土
第10週『気象予報は誰のため?』
46 47 48 49 50
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