ハコヅメ~たたかう!交番女子~ (第3話・2021/7/21) 感想

日本テレビ系・新水曜ドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(公式サイト)
第3話『新米交番女子の初手柄!? 超独特な犯人の似顔絵で捜査が動く』の感想。
なお、原作の漫画・泰三子『ハコヅメ~交番女子の逆襲』は、既刊17巻と『ハコヅメ別章 アンボックス』の「既刊17+1巻」(2021年7月現在)は全巻既読済み。
藤(戸田恵梨香)と万引騒ぎが起きたスーパーに向かった川合(永野芽郁)は、やって来た源(三浦翔平)の‘特殊能力’に驚く。翌日、有休を取った藤の留守を預かる川合は、刑事課に呼ばれ痴漢被害に遭った女子高生の聴取を指示される。署内の女性警察官が全て出払っているからだ。1人での聴取は初めての川合だが、被害者の彩菜(畑芽育)は落ち着いた様子で受け答えをする。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:漫画・泰三子『ハコヅメ~交番女子の逆襲』
脚本:根本ノンジ(過去作/監察医 朝顔1,2、相棒シリーズ、フルーツ宅配便)
演出:菅原伸太郎(過去作/ど根性ガエル、君と世界が終わる日に) 第1話
南雲聖一(過去作/東京タラレバ娘、ウチの娘は彼氏が出来ない!!) 第1,2話
丸谷俊平(過去作/もみ消して冬、俺の話は長い、#リモラブ) 第3話
伊藤彰記(過去作/35歳の少女、過保護のカホコ、恋はDeepに)
音楽:井筒昭雄(過去作/民王、99.9、トクサツガガガ、妖怪シュアハウス、リコカツ)
オープニングテーマ:ロイ-RoE-「YY」
主題歌:milet「Ordinary days」
原作のネタバレは書きませんので、ご安心下さい
※原作の漫画・泰三子『ハコヅメ~交番女子の逆襲』は、既刊17巻(2021年6月現在)と『ハコヅメ別章 アンボックス』は全巻既読ですが、ネタバレは書きませんので、ご安心下さい。但し、私の見解では、全18巻を読んで “完全なる完結” する作品です。
演出担当が、本作3人目の丸谷俊平氏へ交代
演出担当が、本作3人目の丸谷俊平氏へ交代した。また、本来は本作のメイン監督・菅原伸太郎氏の名が、先週の公式サイトから消えたことで、あれこれコメントを下さるが、私が事情を知るはずもなく、今後この件についてのコメントには申し訳ないが一切触れない。
「永野芽郁 vs ムロツヨシ」の2人が絡む場面はマジのコント
それにしても、回を重ねる毎に “いつものムロツヨシ” が首をもたげる本作。だからこそ、今回なんて警部補で町山交番の所長で、飄々としてお茶目で温厚な人柄の伊賀崎秀一(ムロツヨシ)の個性がどんどん増して来た。
そのお陰で、「永野芽郁 vs ムロツヨシ」の2人が絡む場面は、川合を演じる永野芽郁さんのコメディエンヌぶりも相まって、本気でコントをやっているように見えた。やはり、芸達者が揃うと、ドラマとしての面白さが、更に増すのは実にいいことだ。
「川合の成長ドラマ」として、ほぼ全員からアドバイスを受けたのが良かった!
さて、今回は、これまでそれなりに警察官業務に慣れて来た川合(永野芽郁)が、ペア長の藤(戸田恵梨香)が有休を取ったため、“藤の留守を預かる” と言う意気込みを持って、刑事課に呼ばれて痴漢被害に遭った女子高生の聴取を指示された。
しかし、女性警官の大きな役割としての「被害者が女性の場合の性犯罪の聴取」を、“藤の留守を預かる” と言う意気込みが勝って、ついつい、事件の概要を聞き出すことに集中してしまって、被害女性・清水彩菜(畑芽育)の心情を最優先させることを忘れてしまった。
とにかく、これまで以上に、新人交番警官である川合を強調してきた。新人だからこその失敗や頑張る姿を描き、「川合の成長ドラマ」として、相当良く出来ていた。
特に良かったのは、川合を指導するのが、ペア長の藤だけでなく、源(三浦翔平)や山田(山田裕貴)ら、ほぼ全員の警察官から、最終的に「隙だらけの捜査のダメさ」について、しっかりとアドバイスを受けたこと。
期待して以上に丁寧、且つ、真面目に描かれたのも良かった
事件自体はシンプルな「女子高生が被害者である痴漢」だが、ドラマ的には扱いにくいはずなのに、メインの藤と川合が女性警察官だからだろうか、関係者が女性ばかりと言う点もあって、「川合の成長ドラマ」としてのモチーフとしては、ちょうど良い案件だった。
その上、期待して以上に丁寧、且つ、真面目に描かれたのも良かった。まあ、その分、面白さは薄まったが、ムロツヨシさん始め、本題以外の部分にしっかりとコミカルな部分が盛り込まれて、それも良かったと思う。
50分過ぎまで、結末を想像させず見事に引っ張った
そして、47分過ぎに、何と例の振込詐欺撲滅のチラシのイラストのセンスを買われて、川合が痴漢の犯人の似顔を書くことに。そして、「川合のやり方」で似顔絵書きが始まったのは、何と50分過ぎ。現実的な放送の残りは5分前後しかない。
これで、似顔絵が上手くって、パタパタを音を立ててるように結末まで畳んでしまうのは、明らかにもったいない。だって、50分過ぎまで引っ張ったのだから。
「一話完結」のケジメの付け方が上手いから、次回が楽しみ
結果的に、女子中高生を狙った連続傷害事件の被疑者として安田大二郎(北澤ひとし)が浮上。更に、執行猶予中の犯罪であることで “デカいヤマ” になる可能性まで見せた。「一話完結」のケジメの付け方も上手い。また、事件が “特捜” が動く程の事件になると言う連ドラとしての展開としても、とても工夫された第3話だった。
あとがき
原作となった漫画は既刊全巻既読なので、内容については触れません。ただ、警察モノとしては、新人交番警官の成長物語として、1時間、そして全10話前後も、正直耐えるのかなかと、少々不安でした。
でも、脚本と演出は当然のこと、このキャスティングなら、もう不安は無くなりました。次回の第4話も、東京五輪2020の影響を受けずに、通常通りに7月28日放送とのこと。次回が楽しみでしょうがないです。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15777/
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