連続テレビ小説「おかえりモネ」 (第48回・2021/7/21) 感想

NHK総合・連続テレビ小説『おかえりモネ』(公式サイト)
第48回/第10週『気象予報は誰のため?』の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。
目まぐるしい1日を終え、百音(清原果耶)が下宿先の銭湯・汐見湯に戻ると、幼なじみの明日美(恒松祐里)の姿が。急な事情で住むところがなくなり、明日美も汐見湯に住むことに。その夜、またしても会社から呼び出しが入る。そして百音は、朝の情報番組の気象コーナーの手伝いにかり出される。予定では黄砂の注意予報がトピックスであったが、仙台近辺で強風の可能性が出てきて、百音の心がざわつく。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:安達奈緒子(過去作/透明なゆりかご、コード・ブルー3、きのう何食べた?)
演出:一木正恵(過去作/どんど晴れ、ゲゲゲの女房、まれ) 第1,2,7,9週
梶原登城(過去作/おひさま、あまちゃん、マッサン) 第3,4,10週
桑野智宏(過去作/ウェルかめ、梅ちゃん先生、あまちゃん) 第5,6,8週
津田温子(過去作/龍馬伝、西郷どん、いだてん)
音楽:高木正勝(過去作/映画「バケモノの子」、「未来のミライ」、「静かな雨」)
主題歌:BUMP OF CHICKEN「なないろ」
語り:竹下景子
制作統括:吉永証(過去作/トクサツガガガ、詐欺の子)
須崎岳(過去作/4号警備、透明なゆりかご)
気象考証:斉田季実治(NHKニュース7、ニュースウオッチ9)
※敬称略
お知らせ
第7週目から “超” が付く程、好意的に本作を見るモードに入っております。そのつもりで、読んで頂ければ幸いです。
見ている朝ドラが、放送前に期待してた内容と違うような…
私は、ヒロインが気象予報士になって、東日本大震災で背負ったトラウマを乗り越えて、故郷に自分の役割を貢献するから『おかえりモネ』と言うタイトルの連続テレビ小説を見ているつもりなのだが。
本作の脚本は、主人公が物語を動かす「強い物語」でない!
現状で描かれているのは、テレビの天気予報番組の制作過程。例えば前回だって。そもそも、僅か5年位前なのに、主人公が勝手に番組制作に関わっている時点で、十分ポエムなのだが。言っちゃ悪いが、ホテルだって中枢的な場所や仕事をする時は、政治界に於ける “身辺調査” が必修なのに。
これでは、ヒロイン特権以上に、朝岡(西島秀俊)が事前に百音(清原果耶)と言う “アルバイト” を加入させることの許可を得ているようにさえ見えてしまう。だから、毎日言って恐縮だが、本作の脚本は、主人公が物語を動かす「強い物語」でないってこと。
「強い物語」が、どれだけ大切なのか知りたい方は、この五輪連休に下記の本を読んで欲しい。
前々回と前回は、変則的な状況だった
さて、今回の感想。
前々回と前回は、朝岡が講演へ行って、スタジオに居られないと言う変則的な状況だった。だから、「予報士は4人体制」と言う放送ルールに従って、社員面接も受けておらず、気象予報士の資格を持っていて、朝岡たちの知り合いの、新人でもない テレビ局のコンプライアンス重視のためのやむを得ない “急場凌ぎ” で…
“アルバイト” になった百音が加入して、報道キャスターを目指す若手気象予報士・神野マリアンナ莉子(今田美桜) と、先日森林組合にやって来た気象予報会社の社員で気象予報士の内田衛(清水尋也)と野坂碧(森田望智)の4人で「予報士は4人体制」を守った。
野坂に「毎朝"本業"がある」と言う設定はおかしくないか?
そして、深夜、おかしなことが起こる。9分頃か、野坂に予備出された百音。その百音に野坂がこう言った。
野坂「私 朝 自分の仕事で
クライアントさんの現場に行かなきゃいけないの?」
え~と。本来なら今回の朝の放送は、“いつもの4人の気象予報士” による “日常” なのでは? それなのに、通常の朝のブリーフィングに出ないことが気象予報士の内田の台詞でも強調されてしまった。
まだ画面に登場していない気象予報士が1人いたってこと?
これ、普通に考えますよ。野坂には「毎日、朝にやる “本業” が、ずっと前からある」ってこと。テレビ局とウェザーエキスパーツの間には「予報士は4人体制」と言うルールが設けられているのに? だったら、逆に、百音が居なかった時は、どうやって「予報士は4人体制」をやっていたの? ってことになる。
もしかして、まだ画面に登場していないウェザーエキスパーツの気象予報士が1人いたってこと? で、その人が急に辞めたってこと? それも、朝倉が講演に行く日に合わせて、その社員が退社したってこと?
百音が入社予定の気象会社は"ブラック企業"なの?
まあ、タイミングの問題は別にして。「予報士は4人体制」と言うルールが設けられているのに「3人体制」が許されていたと言うことが大問題。まず、テレビ局のコンプライアンス問題。そして、安西和将(井上順)が社長を務める「ウェザーエキスパーツ」のブラック企業問題。
前者は別の機会に話すとして、既に正規社員でもない気象予報士を “アルバイト” として “4人目の気象予報士” としてテレビ局内部に送り込んでいる段階で、それなりのブラック企業だが(苦笑)
「ヒロイン特権」発動よりも、「朝岡の百音推し」連発に不快感
そして、本編としては “おまけ” みたいな時間繋ぎのシーンがあって、10分頃に本題に。「午前4時30分のブリーフィング」のシーン。その前段で野坂が抜けてはいるが、中人人物の朝岡も内田も、そして莉子もいる。そして、もはや、時々は “ながら見” と “流し聞き” 状態だから良くわからないのだが。
この早朝ブリーフィングのシーンには、机を囲んでいるのは “7名” だ。3人は報道部部のスタッフとしているのかも知れないが、ここで朝岡が百音が意見を言おうとした瞬間に「どうぞ ブリーフィングは予報士全員が意見を言う場です」と積極的に百音を引き入れる。
まあ、この程度は、ドラマで良くあることだが、朝ドラお約束の「ヒロイン特権」ではなく、本作独特の「権力発動の朝岡の百音推し」が連発されると、ドラマを普通に見たい私は、かなり気落ちする。やはり、物語は主人公に動かして欲しいから。
あとがき
なぜ、ここまで入念に丁寧に、「テレビ番組制作現場」や「お天気コーナー」の裏側を描く必要があるのでしょうか?
確かに、私はテレビの「お天気コーナー」が好きで良く見ます。でも、本作の今って、「2016年春」ですよね。既にスマホが普及し、各種天気予報、災害警報アプリが充実している時代。そして、それらの天気情報は、折り畳み傘や日焼け止め、あらゆる商売や大災害警報など、多目的に使われている時代。
本作の気象考証をされている斉田季実治さんのNHK『ニュース7』も『ニュースウォッチ9』も毎日見てます。なんか、NHKが「当局の天気予報が一番当たる」と番宣してるようで。これ、普通に前日に会社を下見して、翌日面接。そしたら急に朝岡の出張があって… の、自然な流れの方が、ず~っと良かったと思います。脚本家の 安達奈緒子さん、遂に策に落ちたのでしょうか…
お願い…
管理人が返信に困るようなご意見などには対応いたしかねます。書くならご自身の場所でやって下さいませ。
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15776/
【これまでの感想】
第1週『天気予報って未来がわかる?』
1 2 3 4 5 土
第2週『いのちを守る仕事です』
6 7 8 9 10 土
第3週『故郷の海へ』
11 12 13 14 15 土
第4週『みーちゃんとカキ』
16 17 18 19 20 土
第5週『勉強はじめました』
21 22 23 24 25 土
第6週『大人たちの青春』
26 27 28 29 30 土
第7週『サヤカさんの木』
31 32 33 34 35 土
第8週『それでも海は』
36 37 38 39 40 土
第9週『雨のち旅立ち』
41 42 43 44 45 土
第10週『気象予報は誰のため?』
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