ナイト・ドクター/Night Doctor (第5話・2021/7/19) 感想

フジテレビ系・月9『ナイト・ドクター/Night Doctor』(公式サイト)
第5話『明かされる 成瀬が抱える過去の秘密!!』の感想。
なお、本作は2021年7月14日(水)に全話を撮影終了していることが判明したため、第6話以降の投稿には要望などは基本的に書かずに、単純な感想のみとします。
美月(波瑠)は1人で次々と的確に患者を診る成瀬(田中圭)を前に、手を出せず不満をためていた。そんな折、風呂で溺れて処置を受けた6歳の日向(正垣湊都)の容体が急変。出血原因が不明で、成瀬らは日向の母・法子(紺野まひる)から責められる。一方、成瀬の訴状を目にした美月が詳細を知る中、成瀬を訴えている真紀(山本未來)が病院に現れ、院内に事情が知れ渡る。
---上記のあらすじは[Yahoo!テレビ]より引用---
原作:なし
脚本:大北はるか(過去作/グッドドクター、ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~)
演出:関野宗紀(過去作/コードブルー1[演出補]、ハラスメントゲーム、ラジエーションハウス) 第1,2,3話
澤田鎌作(過去作/CHANGE、不毛地帯、セシルのもくろみ、監察医 朝顔) 第4,5話
音楽:得田真裕(過去作/監察医 朝顔シリース、家売るオンナシリーズ、アンナチュラル、インハンド)
オリジナルナンバー:yama「Sleepless Night」
eill「hikari」
琴音「君は生きてますか」
Tani Yuuki「Over The Tim」
三浦風雅「Start」
幾ら「医療青春群像劇」でも医療行為より、台詞三昧とは!?
既に、大きな期待はしていない本作。とは言え、一応、「医療青春群像劇」となっている。でも、現実的な医療行為を含めて、主要な登場人物たちが「医師」であることまで、ざっくりとしか描かず。だったら、ご自慢の「群像劇」か、今回のメインになりそうな登場人物の過去を掘り下げると思ったら、今度は、ビックリするほどの台詞三昧。
悪いが、前述のように既に大きな期待はしていないから、音声メインで視聴(視2:聴8)で、まだ夜の9時代だと言うのに、睡魔との戦い。心療内科で睡眠障害の治療中の私が、薬に頼らず眠くなるとは…
流石に、日曜劇場の翌日に放送すると稚拙に見え過ぎる
とにかく、運良くだか悪くだか、チーム医療ドラマの秀作、日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』を見た翌日だから、リアリティーがあるとか、医療従事者に感謝とか思う以前に、医療を扱うドラマとして、あまりに稚拙に見えて、まともに感想を書く気になれない。
そもそも、子どもの生死に関わるような案件でないなら、警察なり、児童相談所に相談した方が、手っ取り早いのでは? と、思ってしまった。でも、医療ドラマだから、わざわざトラブルを起こして、医療行為を描いているのだが。
最も困ったのは、この1時間で何を描いているのか、とても分り難いこと
まあ、この状態で(恐らく全話の半分)第5話まで来ちゃうと、この程度のことしか描けないのだろう。この程度と言うのは、脚本、演出、俳優、設定を活かすべきなのに、最小限やるべき “活かす” ことを、やらないってこと。
そんな中でも、最も困ってしまったのは、本作は、この1時間を使って、何を描いているのか、とても分り難いこと。もちろん、その原因は、「群像劇」を重要視し過ぎた登場人物たちの初期設定の失敗と、医療ドラマとしての演出の描写力不足なのは間違いない。
前回の流れを踏襲し、今週は"成瀬の変身"を描くだけで良かったのに
もう、詳しく書かないが。本作は「6人の戦隊モノ」のカタチを利用して制作されている。従って、少なくても、「1人に1話」の見せ場の放送回が必要になる。そして、前回のことを考えれば、今回描くべきは、成瀬(田中圭)の話の続きだ。
「1人に1話」の法則は崩壊するが、連ドラとしては「1人に2話」として、成瀬の続き、そう、“成瀬の変身” をカッコよく描けば良かっただけのこと。そうしていれば、「戦隊モノ」のファンも、田中圭さんのファンも、群像劇を期待した人も、“それなりに” 満足できたのではないだろうか?
医療ドラマとして、6歳の日向の治療が霞んだのもどうかと
それなのに…。結果的に、「群像劇」としては間違った表現にはなっていないし、“ナイト・ドクター” と言う夜間だけ一緒にいるチームを描くドラマとしても間違っていない。
でも、とにかく描いていることが多過ぎて(詰め込み過ぎて)、成瀬の話であることが分かり難くなった。わかり難いだけでなく、「医療ドラマ」として、風呂で溺れて処置を受けた6歳の日向(正垣湊都)の治療のことまで、霞んでしまった。
重視するべきは"カタチ"でなく、「次回を見たい」と思わせる連ドラの魅力だと思う
ただ、睡魔と闘う程の内容でも、全否定するつもりはない。前作『イチケイのカラス』で成功した「戦隊モノ形式」を、今回は「医療青春群像劇」に当て嵌めようと必死なのだ。そのチャレンジ精神には一定ではあるが評価したい。
でも、その焦りとか大人の事情とかが「戦隊モノ形式」を守ることに注力しすぎて、ドラマとしてもっと重要な “メリハリ” や “盛り上がり” や “共感” や “感動” を忘れてしまっている。やはり、“カタチ” に拘る以前に大切なのは「次回を見たい」と思わせる、連ドラの魅力だと思う。
あとがき
東京五輪2020があるために、次回は8月9日で「15分拡大」だそうです。3週後って。制作も一時停止できるなら、脚本家と演出家で、第6話を見直した方が良いと思います。撮影は継続されるなら、第6話も期待薄ですね。まあ、出演者のファンが見て楽しむ連ドラとしては、それなりの視聴率は稼ぐでしょうが、「視聴率=質」でもないので…
次回(と、その次もかな?)に、最後の望美として、深澤新(岸優太)が大きく “変身” することに賭けてみます、それが無ければ、継続視聴から離脱かも?
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/15772/
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